ARK社のETF「ARKQ」とは?運用戦略と構成銘柄【米国株投資】

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「ARKQ」(ARK Autonomous Technology & Robotics ETF)とは?

「ARKQ」(ARK Autonomous Technology & Robotics ETF)はARK社が提供するETFのひとつで、自動化やその他のテクノロジーの進歩から利益を得ているとマネージャーが判断した企業に投資するというテーマ型アクティブ運用型ファンドです。

グローバル・テクノロジー・セグメントの他の多くのETFとは異なり、ARKQはテクノロジー企業への幅広いエクスポージャーを提供しようとはしていません。その代わりに、新技術や自動化から恩恵を受ける企業を特定することを積極的に組み入れています。具体的には、自律走行車や電気自動車、3Dプリンティング、製造自動化、ナノテクノロジーなどの特定のテクノロジーに興味を持っているようです。これらの業界は確かに流行していますが、純粋にポートフォリオを構築することはより困難である。最終的に、ARKQのポートフォリオには、グーグル、モンサント、テスラ、パナソニックなど、いくつかのセクターの企業が含まれています。このファンドの最も直接的な競合相手は、ロボット工学や自動化技術を開発している、またはその恩恵を受けている企業のインデックスを追跡しているROBOなどの銘柄になるでしょう。

2020年年初来のパフォーマンス(~2020年12月24日)

出所:yahoo.co./financeより

「ARKQ」の運用戦略と課題

ARKQ(BATS)は、急成長中のロボット分野へのエクスポージャーを提供してくれます。かつてはファンタジーだったものが、私たちの未来の現実となりつつあります。このETFは、米国の地元企業と外国企業の両方に投資しているため、柔軟なマンデートのメリットがあります。

第4次産業革命の世界的なロボット化への動き

第4次産業革命について多く書かれていますが、ロボットや人工知能に向けた世界的な動きは進み続けています。PWCによると、今後10年間で約4500万人の再教育が必要になる可能性があり、マッキンゼーによると、現在の技術を使って16兆米ドルの活動を自動化することができると言います。これは、ロボット技術の急速な進歩を考慮に入れた場合の推定値がまだ非常に保守的であることを示唆しています。注目すべきは、ARKQ ETFファンドの保有している銘柄の時価総額はわずか1.4兆ドルで、これはマッキンゼーの自動化可能な活動の推定値16兆ドルのほんの一部に過ぎないということです。

他にも多くの企業が存在することは間違いありませんが、ARKQは主要な市場のリーダーになるであろう銘柄を選んでETFに組み入れています。ロボティクスとオートメーションの役割は、私たちの生活のあらゆる部分に影響を与えることが期待されており、エコシステムを生み出すシステム間の複合的な効果とリンクは、サイバー物理学的な世界でさらなる価値を生み出し続けるでしょう。近い将来、ほぼすべての企業がテクノロジーをベースにした企業になると考えられます。市場規模の可能性を示すもう一つの指標として、S&P Globalの推計によると、2025年にはフォーチュン500社の40%が入れ替わるとされており、これは20.4兆の総計をベースにした時価総額が約8.2兆に相当します。

2020年12月24日現在のARKQの上位10構成銘柄は、ファンド全体の48%を占めています。保有資産の価値を測る一つの方法として、他のテックセクターのバリュエーションと比較してみることができます。この例では、ARKQ の上位 10 銘柄と FAANG の評価を比較し、TTM P/S、FFD P/S、TTM EV/S、FFD EV/S の各レシオが FAANG と比較して 8%から 15%のディスカウントで取引されていることがわかります。(下表参照)ARKQ の保有株は比較的割安であることがわかります。

ARKQの上位10構成銘柄

FAANG株のバリュエーション

様々なレシオ(P/S、EV/Sなど)で価格が高く、将来性があまり期待できない成熟期の企業であるFAANG銘柄のバスケットに対してオーバーウエイトしたいと考えるアナリストもいます。第4次産業革命の中で、経済のあらゆる分野をつなぐロボットの役割は避けて通れないものであることから、ARKQの投資対象企業は複合的な成長の機会があります。また、第4次産業革命の中でも、人工知能をサイバー物理学の世界に融合させ、商業的なロボットや自律型技術を生み出すという、より高度なセグメントにも注力しています。ARKQは他の似たようなETFに比べてボラティリティが高いことは注目ですが、株式市場が回復している中でより高いボラティリティ(高いリターン)を求めるのであれば、悪いことではないかもしれません。

資産残高も日本円換算約約1700億円と大きく、日々の流動性(1日平均の取引額)も日本円換算33億円と高いです。ビット・オファーのスプレッドも$0.05と比較的小さいです。

ARKQ上位10銘柄

出所:etf.comより(2020/12/24時点)

「ARKQ」の株式構成銘柄

マテリアライズ(MTLS)

3Dプリンターに必要な添加剤製造の本命です。これは、今後何年にもわたって中程度から高い成長を達成すると予想される魅力的な市場セグメントにおいて、強力なポジションを提供しています。アディティブ・マニュファクチャリングは、3Dプリンタを使用して部品を層ごとに作成するため、他のタイプの製造業とは一線を画しています。これにより、開発期間を短縮し、従来の製造に比べて比較的コストの増加が少なく、カスタマイズされた複雑な製品を作成することができます。このような特性から、これまでアディティブマニュファクチャリングは主に試作品の製造に使われてきましたが、技術や業界の発展に伴い、メーカーはこれらの利点を生産にフルに活用し始めています。

トリンブル(TRMB)

測位技術ソリューションの提供を行っています。建物・インフラ、地理空間、資源・公益事業、運輸部門です。建物・インフラ部門は、建築家、エンジニア、請負業者、所有者、運営者にサービスを提供しています。地理空間セグメントは、測量、エンジニアリング、政府機関のお客様にソリューションを提供しています。資源・公益事業部門は、農業、林業、公益事業に従事する顧客を対象としています。輸送部門は、長距離トラック輸送、フィールドサービス管理、鉄道、建設物流業界を対象としています。同社は1978年にチャールズ・ロバート・トリンブルによって設立され、カリフォルニア州サニーベールに本社を置いています。

ディアー(DE)

農業、建設、林業、芝の手入れに使用される機器の製造・販売を行っています。農業・芝事業、建設・林業事業、金融サービス事業。農業・芝事業は、フルラインの農業・芝用機器および関連サービス部品の販売・製造に注力しています。建設・林業セグメントは、建設、土工、道路建設、資材運搬、木材伐採に使用される機械やサービス部品を提供しています。金融サービス事業は、新規・中古の農機具、芝草用機器、建設・林業用機器の販売およびリースに資金を提供しています。同社は1837年にジョン・ディアによって設立され、イリノイ州モリーンに本社を置いています。

フリアー・システムズ(FLIR)

知覚と認識を向上させる技術を開発しています。人間の感覚では認識できない人や物、物質を検出し、周囲の世界との関わり方を改善するソリューションの設計、開発、販売、販売を行っています。産業用ビジネスユニット、政府・防衛用ビジネスユニット、商業用ビジネスユニットで構成されています。産業用ビジネスユニットでは、サーマルカメラや可視域イメージングカメラのコアやコンポーネントを開発・製造しており、サードパーティがサーマルシステム、産業用システム、その他のイメージングシステムの開発に使用しています。政府・防衛ビジネスユニットは、国境や軍隊、公共の福祉を守るために、世界中のさまざまな軍事、法執行、公安、その他の政府の顧客向けに、強化された画像および認識ソリューションを開発・製造しています。

コマーシャル事業部は、商業用および重要インフラ用のカメラ、ビデオ録画システム、ビデオ管理システム、レクリエーション用および商業用海洋市場向けの電子機器および画像機器、インテリジェント交通監視および信号制御システム、さまざまな用途で使用される携帯型および兵器搭載型の赤外線サーマルイメージングシステムを開発・製造しています。1978年に設立され、米国オレゴン州ウィルソンビルに本社を置いています。

2U(TWOU)

大学教授と連携し、オンラインで大学院課程の授業を提供しています。また、米国で、労働者不足の補完のために、企業向けの短期講座と新人研修プログラムの提供を計画しています。

ARK社が運用・設定するETFの種類

ARK社(アーク・インベストメント)が運用・設定する米国ETFの各銘柄について紹介していきます。ARK社(アーク・インベストメント)が運用する上場ETFは以下の7銘柄です。

ARKK(ARK Innovation ETF)

産業イノベーション、ゲノミクス、Web x.0の3つの分野で、破壊的イノベーションの恩恵を受けることができる企業を対象としたアクティブ運用型ETF(上場投資信託)です。ARKKには、テスラモーターズ、インテュイティブ・サージカル、アリババのように、ヘッドラインによく出る最先端の企業がたくさん入っています。

ARKG(ARK Genomic Revolution ETF)

ゲノミクス関連業界のイノベーションから利益を得られるとアドバイザーが考えている企業を対象に、複数のセクターや地域にまたがってアプローチしています。ゲノムやバイオ銘柄をテーマとしたETFとなります。

ARKW(ARK Next Generation Internet ETF)

「モノのインターネット」「クラウド・コンピューティング」「デジタル通貨」「ウェアラブル・テクノロジー」などの大きな流行語に焦点を当て、インターネットの進化の次世代と見なす企業に投資をする非常に幅広いマンデートを持つアクティブ運用ETFです。

ARKF(ARK Fintech Innovation ETF)

トランザクション・イノベーション、ブロックチェーン技術などの金融セクターの仕組みを変える可能性のある技術的に有効な新商品やサービスを保有する企業に投資する「金融技術の革新」をテーマにしたアクティブ運用型ETFです。

ARKQ(ARK Autonomous Technology & Robotics ETF)

自動化やその他のテクノロジーの進歩から利益を得ているとマネージャーが判断した企業に投資するというテーマ型アクティブ運用型ETFです。

PRNT(3D Printing ETF)

3Dプリンティングおよび3Dプリンティング関連事業に直接関連する株式銘柄で構成され、3Dプリントに特化した市場初のETFです。対象となる証券には、米国、非米国先進国市場、台湾に拠点を置く企業が多く含まれるETFです。

IZRL(ARK Israel Innovative Technology ETF)

ゲノミクス、ヘルスケア、バイオテクノロジー、産業、製造、インターネット、情報技術などの分野で破壊的イノベーションを主な事業とするイスラエル企業を対象としたETFです。

ARK社のETFを購入できる日本の証券会社はどこ?

ARK社のETFはどこの証券会社で日本国内証券会社で買えるのか?結論は日本の証券会社でETFとして直接購入することはできません。日興アセットマネジメントがARK社と日本国内で販売契約を独占的に結び「投資信託」を設定。それを多くの日本の金融機関が「投資信託」として販売しているからです。

日本の投資信託は販売手数料が、3%以上取られることもあり、運用・信託報酬は、毎年1.6~1.9%かかってしまい非常に損です。

ただひとつ直接ETFで購入する方法はあります。日本国内の外資系証券会社のIG証券でARK社(アーク・インベストメント)が運用する米国のETFの買い付けをCFDを通じて行うことができます。

現物のETFを買うことができなくても、CFDで購入すればいいのです(*レバレッジETFを現物ETFと同じ金額でレバレッジ1倍で購入)。

CFDの場合、特定口座が作れないとか制約がありますが、IG証券(日本国内の外資系証券)で取引することも一考する価値があるでしょう。運用報酬にあたる費用率は毎年1%程度違います(安い)。長期間投資した場合のコストは非常に大きくなるのでIG証券のCFDを通じ当該ETFを購入すれば、取引コスト、資金効率的な運用ができます。

出所:各証券会社のホームページより

銘柄SBI証券マネックス
証券
楽天証券IG証券
ARKKなしなしなしCFD
ARKGなしなしなしCFD
ARKWなしなしなしCFD
ARKFなしなしなしCFD
ARKQなしなしなしCFD
PRNTなしなしなしCFD
IZRLなしなしなしなし

ARK社のETFの購入を検討すべき理由

ARK社(アーク・インベストメント)の運用するETFは2020年において最も注目され、かつ高いリターンを上げたETFシリーズです。投資している銘柄を分析するだけでも、参考になるETFだと思います。高いリターンは今年に限ったわけではありません。新しいスター・ファンド・マネージャーの誕生を見たという気分です。実際に、アーク・ウォッチャーまで現れています。この機会に、ARK社の運用するアメリカ籍ETFで投資を始めてみませんか?

ARK社のETFは証券会社で直接購入できないなどの高いハードルはありますが、多くの銘柄でCFD取引が可能です。残高がまだ小さいETFでも興味深いテーマのETFがありますので、上記のようなCFDで参加するのも一つの投資戦略だと思います。

このレポートが皆さんの役に立つことを祈っています。投資は自己責任ですので、投資の判断は投資家の方がよく吟味して自己責任でお願いします。ARK社(アーク・インベストメント)の運用するETFは今年これだけ上がったので、下がるときもあります。リスクがあることはご承知おきください。

最後に2020年はコロナショックにより想定外と誰しもが思うことが起こりました。100年に一度の危機と言われますが、2008年のリーマン・ショックの際にも100年に一度と言われました。ただし、株価の調整がこれまで以上に早くなり、底からの戻りもこれまで見たことのないような速度で株価が上昇しました。おすすめの米国ETFについてもレポートしていますので参考にしてみてください。

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