NASDAQ(ナスダック)とは?米国の新興企業が上場する市場について解説

米国の株式市場には、新興企業向けの市場であるNASDAQ(ナスダック)と呼ばれる株式市場があります。

日本の株式市場でいうと、ベンチャー企業が多く上場している東証マザーズがイメージに近いかもしれません。また、NASDAQは株価指数としての「NASDAQ総合指数」を意味します。

では、NASDAQがどんな市場で、どんな企業が上場しているのでしょうか。

今回は、市場としてのナスダックの特徴からナスダック総合指数の特徴・主な構成銘柄について解説していきます。

1.ナスダックとは?

まず、NASDAQ(ナスダック)とはどのような市場なのか説明していきます。ナスダックは、1971年に全米証券協会によって開設された電子株式市場です。

2020年時点において、ナスダックには5500社を超える企業が上場しています。また上場企業の特徴として、ハイテク・インターネット関連の新興企業が多いことがあげられます。

上場企業の中には、私たちの生活にも馴染みある「アップル」や「マイクロソフト」の他にも、「任天堂」や「日産自動車」を始めとした日本の有名企業も上場しています。私たちがよく知る企業が多く上場している市場といえます。

また、前述の通り米国の新興企業が多く上場しているため、将来大きく化ける可能性がらがあるお宝銘柄が眠っている市場ともいえます。

2.ナスダック総合指数とは?

ナスダック総合指数とは、ナスダックに上場している全ての企業の時価総額を「加重平均」で算出した指数です。指数の単位は「ドル」ではなく「ポイント」なので注意しましょう。

ここでいう加重平均というのは、簡単にいうと「重要度を加味した平均を取っている」という意味で、時価総額が大きい企業の方が指数に反映されやすくなっています。

つまりナスダック総合指数は、時価総額の大きな「大型株」の時価総額変動に左右されやすいという特徴をもっているのです。

◆ナスダック総合指数

構成銘柄のなかでは、米国のIT産業を牽引してきたアップルやマイクロソフト、アルファベットといった企業は、指数変動に大きな影響を与えます。

そのため、ナスダックに連動したETF等に投資を考えている場合は、採用されている時価総額の大きな有名企業の動向に注目すると、理想に近いトレードができるかもしれません。

3.ナスダック総合指数に採用されている上位10企業

企業名時価総額(9月4日)
1アップル(AAPL)2,068,722,755千ドル
2アマゾン・ドット・コム(AMZN)1,650,241,062千ドル
3マイクロソフト(MSFT)1,621,369,641千ドル
4フェイスブック(FB)679,762,681千ドル
5アルファベット(GOOG)530,820,446千ドル
6アルファベット(GOOGL)475,107,997千ドル
7テスラ(TSLA)390,518,509千ドル
8エヌビディア(NVDA)311,523,300千ドル
9アドビ(ADBE)235,966,518千ドル
10ネットフリックス(NFLX)227,586,019千ドル

※2020年9月4日時点

上記のランキングからもわかるように、「GAFAM」とよばれる大型ハイテク企業や、サブスクサービスで一躍有名企業となった「ネットフリックス」、そして世界最大手自動車会社である「テスラ」など、私たちもよく知る銘柄の時価総額の変動がナスダック総合指数に大きな影響を与えるということがわかりますよね。

米国に投資をしたいけど、個別銘柄は難しそうという方は、まずはナスダック総合指数のような米国を代表する指数と、構成銘柄上位10社の動向を見てみることから初めてみるのもひとつの手ではないでしょうか。

4.まとめ

今回は、市場としてのNASDAQと、指数としてのNASDAQ総合指数について紹介してきました。

新興市場といえば、大きな成長があるように思えます。しかしながら2020年の時点において、日本の新興市場であるマザーズは2003年9月のスタート時点とほぼ変わらない水準でで推移しています。

しかし同じ新興市場でも、ナスダックは同期間で6倍程度に上昇しています。これが、日本と米国の差をよく表しているといってよいでしょう。

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