米国株への投資をやろうと思っていても、日本株との違いが多そうだったり、なんだか面倒だなと思っている人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、米国株と日本株の投資ルールの違いに関して説明したいと思います。
まずは、一般的なルールの比較を見ていきましょう。
▼日本株と米国株の主な投資ルールの比較
値幅制限
日本株では当然のストップ安・ストップ高という値幅制限の考え方は米国株にはありません。そのため、1日に50%以上の変動が発生する銘柄も出てきますし、稀に100%以上の変動もあります。
しかし、やはりそれは一部の銘柄であり、一般的には日本株と同じような時価総額と変動率に相関性があります。そのため、アマゾンやアップルが1日に30%もの変動が起きる日は滅多にないでしょう。
サーキットブレーカー制度
・ある銘柄の株価が5分間で10%以上下落した場合、5分間取引が停止。
・NYダウ平均株価が10%、20%、30%の下落が発生した場合、全銘柄の取引が30、60分、120分停止となる。
単元制度
日本株は基本的に100株単位での売買となりますので、必然的に一定の投資資金が必要となります。しかし、米国株は1株から購入できるため、20万円もあれば非常に多くの米国株に投資することができます。
もちろん少額投資が可能であり、ポートフォリオを組みやすいと言えます。
取引時間
米国市場は、日本時間の夜中から始まり早朝に終了します。日中仕事をしている人は、日本の株式市場をリアルタイムで取引できない半面、米国市場の多くは寝ている時間となります。どちらが良いのか悩ましいところですが、寄り付きの時間であれば、多くに人はリアルタイム取引が可能となるのではないでしょうか。
▼決算、株主還元の違い
決算期の違いは大きく影響しないものの、配当の違いは大きいでしょう。
日本には、株主優待という独自の株主還元策があります。しかし、米国企業にはそれがありません。その代わりに、高い配当金や配当の回数が多くなるのです。
個人投資家にとって株主優待は魅力的であることが多いですが、機関投資家にとっては配当か優待どちらが良いかは明確でしょう。株価にインパクトがあるのは、当然配当に力を入れている米国株ですよね。
米国株投資の注意点
米国株投資には、日本株と違い為替変動リスクがあります。これは、米国株で得た利益はドル建てであるため、日本円に両替するときに為替変動で資産が目減りするリスクです。これは米国株を取引する人とっては一番大きい可能性があります。
例えば、ある米国株を10ドルで買いました。この時にドル円は100円でした。米国株は15ドルまで上昇し売却することができました。パフォーマンス50%と5ドルの利益です。しかし、ドル円が90円まで下がってしまえば、利益が10%減少してしまい4.5ドルになってしまいます。もちろん、この逆もあり得るため、必ずしもリスクしかないわけではありません。
ただし、証券会社によっては日本円建てで購入できる仕組みもあります。また、仮に為替リスクが10%であったとしても、歴史的に米国株と日本株の上昇率の差を見ると、誤差と言えるのではないでしょうか。