- 1 高配当銘柄への投資のメリットとおすすめの理由
- 2 米国株の過去の調整原因と現在の位置
- 3 高配当利回り米国株の株式戦略
- 4 米国高配当ETFの比較
- 4.1 米国高配当株式のETFパフォーマンス一覧
- 4.2 SDY(SDY SPDR S&P 米国高配当株式 ETF)
- 4.3 DIV(DIV グローバルX スーパーディビィデンド・米国低ベータ ETF)
- 4.4 DVY(DVY iシェアーズ 高配当株式 ETF)
- 4.5 VYM(VYM バンガード・米国高配当株式ETF)
- 4.6 FVD(FVD ファースト・トラスト・バリュー・ライン・ディビデント・インデックス・ファンド)
- 4.7 DHS(DHS ウィズダムツリー 米国株 高配当ファンド)
- 4.8 HDV(HDV iシェアーズ コア米国高配当株 ETF)
- 4.9 QDIV(QDIV グローバルX 高配当・優良・米国株 ETF)
- 4.10 SPYD(SPYD SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF)
- 4.11 VIG(VIG バンガード・米国増配株式ETF)
高配当銘柄への投資のメリットとおすすめの理由
足元強気ながらも用心のために高配当株式銘柄を紹介します。高い配当を出し続けている銘柄は、中長期で保有するにはお勧めです。特に相場が調整局面を迎えた時には、その配当がインカムとして収益につながりますので、キャピタルロスを軽減することが可能です。
高配当銘柄は配当貴族指数から探し出す
高配当株式を選ぶ際によく使われるのが配当貴族指数という株式インデックスです。配当貴族とは、長期にわたり毎年配当を増やしている企業を指しています。米国には一定期間以上連続して増配している優良株を集めて算出した「配当貴族指数」があり、その中でもS&P500の構成銘柄のうち25年間連続して増配している優良大型株のパフォーマンスを測定する「S&P500配当貴族指数」が有名です。インカムゲインを狙う投資において高配当銘柄は非常に魅力的です。
超低金利という環境下において、株式市場では成長力の高いグロース株や相対的に魅力の高まる高配当利回り株が注目されてきました。しかし、米国を中心にインフレ懸念が高まり、前述のように「逆さまの世界」の終わりに差し掛かっているとしたら、こうした銘柄への投資に対しても変化が起きてくるでしょう。
グロース株は昨年来世界的な低金利と低成長というニューノーマルの環境を最も享受してきました。過去の局面では必ずしもそうではありませんが、一般的に金利の低下はグロース株の上昇をもたらす要因になると最近ではされています。現在市場の多くの参加者がこの説明を信じています。将来の利益を現在価値に割り戻す際の割引率(金利)が下がると高いバリュエーション(株価指標)が容認されることになるからだそうです。いかにも理屈っぽい専門家が言い訳じみた説明をしているようです。
米国株の過去の調整原因と現在の位置
実際に過去の米国株の調整局面は、中央銀行による金融引き締めが始まった後始まっています。FRBが利上げを開始するのは早くても来年後半です。いくら株式市場が将来を見据えて動くと言われても先読み過ぎます。しかしここで気を付けないといけないことは、米中央銀行FRBは、短期金利の水準だけでなく量的金融緩和も行っているという点です。
最近10年間の米国株の調整原因
最近の10年間で見ても、米国の株式市場は、量的緩和の終了後には大きな調整を経験しています。2013年にはバーナンキ―・ショックがありました。2018年の第4四半期は、金融引き締めで株価は調整しました。2019年の9月にも、レポ・ショックによって株式市場は調整しかけたところで、FRBは短期債を市場から購入して実質的に量的緩和を行い、市場をサポートしました。
2020年の2月には、パウエル議長は19年から再開した短期債の購入をやめると言い、その後株式市場は急落を始めました。同時に発生したVOVID-19のパンデミックでエコノミストやマスコミは説明しますが、3月の第暴落のきっかけを作ったのは、FRBでした。株式市場の混乱で、FRBは再度どころか過去最大級の量的金融緩和と利下げを実施して株式市場をサポートしました。その結果が昨年来の米株部式市場の高騰です。まだ、量的緩和は続いています。少しずつ、量的緩和に絡んだちいさい市場支援策は引き揚げ始めています。SLR規制の終了、社債購入プログラムの廃止など、引き上げられるものは少しずつ始めています。
米国株はテーパリングで調整局面へ
6月のFOMCにおいて、初めてこの先テーパリング(Tapering)量的金融緩和の縮小の議論をはじめると初めて言及しました。テーパリングの議論を始めるかどうかはインフレ動向次第だと思います。
FOMCテーパリング(量的緩和の縮小)議論を開始【2021年7月】
幸い、5月以降商品市況は落ち着き始めています。農作物(トウモロコシ、小麦、大豆など)の先物価格は2~3割調整しています。木材に至っては、3~5割先物価格は下落しています。工業用貴金属(銅、アルミ)は下げ始めています。石油などエネルギー関連だけはまだ上値を試していますが、ほとんどの商品価格は上昇トレンドを失っています。国際商品の価格港を気にしている中国が戦略備蓄を放出し始め、新規に追加発注を少なくしているとの話も伝え聞きます。インフレ懸念については夏にいったん落ち着き、秋口以降の新興国も含め米英以外の国々でのワクチン接種の進み方次第だと思います。
しかし、ワクチン接種は思いのほか早く進んでおり、今年の秋から来年初頭以降、コロナのパンデミック明けに伴い、戦争が終わった後のようなユーフォリアが表れると思います。来年にはカリブ海や南欧のリゾート地はこれまで以上に賑わいになることでしょう。自宅の閉じ籠り、外界との接触を制限された生活から解放され、人々の接触や直接対話が始まり、小さいながらも新しいベビーブーマー世代が生まれる可能性も高いと思います。そうなれば、来年はマタニティ商品、再来年はベビー商品が人気になるのかもしれません。
こうしたシナリオに基づけば、遅かれ早かれFRBはテーパリングを開始するということです。その時株式市場は、短期金利の利上げを待つまでもなく、調整局面入りするものと考えられます。それが8月なのか?11月なのかはそれまでのファンダメンタル次第でしょう。ただし、何時かは調整局面がやってきます。その時投資家どうすればいいか?ということです。
このレポートでは、株式調整局面でのある一定の収益が得られる、もしくは、下落局面でも下げ幅小さいという銘柄の絞った投資戦略の話をします。
高配当利回り米国株の株式戦略
過去高配当利回り株については、超低金利の環境下においては、配当利回りの高い株式は債券などと比べ、相対的に魅力が高まるとされてきました。しかし、インフレ懸念が高まり、金利が上昇する局面に差し掛かりつつある中、果たして高配当利回り銘柄への投資は引き続き、投資家からの注目を集め続けることができるのでしょうか。配当利回りは、株価に対して1年間でどれだけの配当を受けることができるかを示したもので、1株当たりの年間配当金額を1株の時価で割って求められています。
つまり、配当金額が同じで購入株価が高いと配当利回りは下がり、購入株価が低いと配当利回りは上がり、配当額が大きいか購入価格が低いかの要因で配当利回りは高くなります。配当が多いということは、何かしらの個別の事情により、企業が稼いだ利益の多くを新たなビジネスへの投資ではなく配当に回しているということです。例えば、アクティビストなどからのプレッシャーによって配当を上げざるを得ない、企業として成熟し、次の新たなビジネスへの投資が見出せていない、などが考えられます。このため結果的に株価も割安に放置されていることも少なくありません。
インフレはモノの値段が上昇することです。こう下環境では、企業の儲けはインフレの方が大きくなるため、株式市場はインフレに強いと考えられています。しかし、金利が上昇するかもしれないという変化の局面においては、これまで債券の代替として捉えられていた高配当利回り株式の魅力が剥落することもあります。
しかし、これはだいぶ先の話です。過去30年間の日本を見ているといい勉強になったようで、FRBは同じことは起こさせないようにやってきましたが、実際やっていることは超低金利から逃れられなくなっているということです。米経済も日本同様中国など新興国だけでなく日本や欧州の先進国からも、たくさんの安価な商品を輸入して一般消費財は推しなべてデフレを招いています。幸い米国では、テクノロジーの発展・大爆発があり産業構造を変えることに成功したことで、日本ほどのデフレは起こっていませんが、テクノロジーのさらなる発展が無い限りこの問題は続くでしょう。
アメリカ株に投資するということは、まさしくアメリカ発の新しいテクノロジーに発展にかけるということです。
そうは言うものの、事の第1四半期に見たようなポートフォリオの調整は起こるので、用心には用心に越したことはないでしょう。昨年は、減配や停止が相次ぎ、信頼できる配当先を見つけることの重要性(そして難しさ)を痛感しました。幸いなことに、投資家は安定した収入を得るために配当貴族に注目することができ、さらに、これらのエリート企業銘柄を安価に手に入れることができます。
例えば、S&P 500は現在、過去最高のPERである37という高い株価収益率で取引されています。S&P 500の株価が高騰している証拠はこれだけではありません。Multpl.comの2001年までのデータによると、S&P500は過去30年間で最高の売上高価格比(P/S)と2番目に高い売上高価格比(P/S)で取引されています。また、過去10年間のインフレ調整後の平均利益に基づいたS&P 500のシラーPER(循環調整後PER)は、過去2番目に高い水準にあります。
配当貴族とは、S&P500の配当銘柄のうち、少なくとも25年間連続して分配金を増加させている65銘柄を指します。これらの企業は、COVID-19のパンデミックや大不況など、良い時も悪い時も配当を増やし、その強さと回復力を証明してきました。
米国株投資入門!投資未経験の初心者こそ米国株へ投資を行うメリット有り
米国高配当ETFの比較
米国株式のなかでもこうした高配当に注目したETFを集めてみました。それぞれに特徴のある銘柄構成になっています。
米国高配当株式のETFパフォーマンス一覧
2021年6月25日時点
1か月 | 3か月 | 年初来 | 1年 | 3年 | 5年 | 10年 | ||
ティッカー | 参照ベンチマーク: MSCI USA IMI High Yield Dividend Index | -0.86% | 4.95% | 14.45% | 35.19% | 11.29% | 12.58% | 12.93% |
SDY | SPDR S&P Dividend ETF | -1.70% | 6.75% | 17.13% | 42.06% | 12.75% | 12.27% | 13.06% |
DIV | Global X SuperDividend U.S. ETF | 0.02% | 7.88% | 22.04% | 43.55% | -0.21% | 2.55% | — |
DVY | iShares Select Dividend ETF | -3.21% | 5.91% | 23.47% | 52.85% | 10.15% | 11.03% | 12.34% |
VYM | Vanguard High Dividend Yield ETF | -1.83% | 6.38% | 15.60% | 38.87% | 11.13% | 12.10% | 12.63% |
FVD | First Trust Value Line Dividend Index Fund | -1.24% | 6.79% | 14.10% | 36.01% | 11.85% | 11.27% | 12.45% |
DHS | WisdomTree U.S. High Dividend Fund | -2.18% | 5.31% | 13.55% | 30.97% | 7.23% | 7.40% | 10.48% |
HDV | iShares Core High Dividend ETF | -1.60% | 4.52% | 11.49% | 21.86% | 8.21% | 7.23% | 10.25% |
QDIV | Global X S&P 500 Quality Dividend ETF | -2.10% | 7.96% | 19.23% | 50.06% | |||
SPYD | SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF | -2.30% | 8.05% | 24.98% | 49.24% | 8.02% | 9.04% | |
VIG | Vanguard Dividend Appreciation ETF | -1.18% | 6.34% | 8.59% | 31.51% | 16.03% | 15.10% | 13.12% |
取り扱い状況とETFの規模、費用率
2021年6月25日時点
ティッカー | ETF銘柄名 | SBI証券 | マネックス証券 | 楽天証券 | 資産総額(MM) | 費用率 |
SDY | SDY SPDR S&P 米国高配当株式 ETF | 有り | 有り | 有り | 19,690 | 0.35% |
DIV | DIV グローバルX スーパーディビィデンド・米国低ベータ ETF | なし | 有り | 有り | 696 | 0.45% |
DVY | DVY iシェアーズ 好配当株式 ETF | 有り | 有り | 有り | 18,570 | 0.39% |
VYM | VYM バンガード・米国高配当株式ETF | 有り | 有り | 有り | 37,140 | 0.06% |
FVD | FVD ファースト・トラスト・バリュー・ライン・ディビデント・インデックス・ファンド | なし | 有り | 有り | 11,740 | 0.70% |
DHS | DHS ウィズダムツリー 米国株 高配当ファンド | 有り | 有り | 有り | 805 | 0.38% |
HDV | HDV iシェアーズ コア米国高配当株 ETF | 有り | 有り | 有り | 7,030 | 0.08% |
QDIV | QDIV グローバルX 高配当・優良・米国株 ETF | 有り | 有り | 有り | 9,240 | 0.20% |
SPYD | SPYD SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF | 有り | 有り | 有り | 4,620 | 0.07% |
VIG | VIG バンガード・米国増配株式ETF | 有り | 有り | 有り | 59,050 | 0.06% |
SDY(SDY SPDR S&P 米国高配当株式 ETF)
SDYは、S&P1500総合指数の中から、少なくとも20年連続で増配している配当会社のイールド加重インデックスをトラックします。過去20年間に増配した企業のみを保有することで、配当持続性スクリーンを極限まで高めています。そして、最も利回りの高い企業を配当利回りで加重平均します。結果として、ポートフォリオの利回りは高利回りベンチマークよりも低くなり、中型株に偏ることになります。セクター配分は、高配当銘柄の中でも様々ですが、SDYは、20年間のスクリーニングに適合するハイテク企業が少ないことから、一般的にハイテク企業の投資を少な目になっています。ベンチマークと同様に、SDYはREITを含んでおり、金融セクターの配分に貢献しています。高配当ETFの中では、SDYは長いトラックレコードを誇っています。
DIV(DIV グローバルX スーパーディビィデンド・米国低ベータ ETF)
DIVは、高配当・低ボラティリティーの証券50銘柄で構成されるインデックスを均等にトラックします。DIVは、低ボラティリティー戦略と高配当・高利回り銘柄を組み合わせています。このファンドのインデックスは、米国の株式市場全体から、大規模で安定した配当とIndxxの市場ベンチマークに対する低ボラティリティーを持つ企業を選別しています。過去2年間に安定した配当を支払っている企業で、ベータ値で測定される相対的なボラティリティーが低いと考えられる企業が対象となります。
株式はランク付けされ、最も高い配当利回りを持つ銘柄が選ばれます。また、50社で構成されるポートフォリオには、MLPとREITが含まれています。MLPとREITは、ユニークな税務上の影響を持つ2つのパススルー構造になっています。日本の証券会社ではMLPとREITの個別銘柄は扱っていません。これにより、DIVは金融とエネルギーへのエクスポージャーが高く、低ボラティリティー戦略により公益事業への配分が多くなっています。このインデックスは毎年再構成されますが、四半期ごとに見直しが行われます。
DVY(DVY iシェアーズ 高配当株式 ETF)
DVYは、米国企業の配当加重型インデックスをトラックしています。この指数は、幅広い規模の銘柄群から、配当利回りに基づいて約100銘柄を選択しています。DVYは、安定した配当の中小企業に偏っています。このファンドの配当利回りは、理論的には持続可能です。DVYの手法には強力なサステナビリティ・スクリーニングがあり、5年間の配当成長率、配当性向、分配金支払い履歴の基準を用いて、企業が安定した増配を行うように設計されています。
VYM(VYM バンガード・米国高配当株式ETF)
VYMは、FTSE高配当利回りインデックスをトラックしています。このインデックスは、REITSを除く高配当の米国企業を選択し、時価総額で加重平均して保有しています。VYMは、低コストで高配当利回りの分散された保守的な投資手法となっています。当ファンドの幅広い投資対象は、比較的緩やかな配当審査に起因しています。今後12ヶ月間の予想配当で企業をランク付けし、上位半分の銘柄を選択しています。選定された銘柄は、配当ではなく時価総額で加重平均されますが、これはベンチマークでも採用されている手法です。その結果、広範なポートフォリオは、企業規模、利回り、セクター・エクスポージャーの点でベンチマークとよく一致しています。また、保守的なアプローチをとっているため、REITは除外されています。このファンドは、幅広い配当に焦点を当てたい方にお勧めのファンドです。
FVD(FVD ファースト・トラスト・バリュー・ライン・ディビデント・インデックス・ファンド)
FVDは、配当金支払い企業の均等加重インデックスをトラックします。このインデックスは、時価総額が10億ドル未満の企業、リスクの高いランキング、平均より低い配当利回りの企業を除外しています。FVDは、配当金を支払う企業の均等加重ポートフォリオによって、平均より優れた配当利回りを実現することを目指しています。
このポートフォリオは2つのステップで構築されています。まず、バリューライン独自の「安全性評価」システムを用いて、バランスシートのしっかりした企業の中から低ベータの銘柄を選択し、次に平均以上の利回りを持つ銘柄を選択して均等に加重しています。除外されるのは、よりリスクの高いランクの企業、時価総額が10億ドル未満の企業、S&P500と比較して平均配当利回りが低い企業などです。FVDの均等加重方式は、高利回りベンチマークと比較して、中堅企業への傾斜が顕著になります。このファンドは、ベンチマークと比較してリスクが若干低いため、必ずしも同等以上の利回りを実現することはできません。このインデックスは、毎月リバランスと再構成が行われます。2020年12月14日、ファースト・トラスト・バリューライン100 ETF(ティッカー:FVL)はFVDに合併しました。FVLの資産は3,700万ドル弱で、発行済株式数は1,589,982株でした。
DHS(DHS ウィズダムツリー 米国株 高配当ファンド)
DHSは、高配当の米国企業を対象とした配当加重型のインデックスをトラックします。このインデックスは、時価総額が2億ドル未満の企業を除外しています。DHSは、米国の高配当利回りセグメントで活躍する包括的なポートフォリオを保有しています。このファンドは、マイルドな成長バイアスがかかっており、配当利回りが高くなっています。このファンドのインデックスは、過去12ヶ月間に配当金を支払った企業のみを対象としているため、他のファンドでは選別されてしまうような新規の配当金支払い企業も多く含まれています。
そのため、配当金を重視しているにもかかわらず、若干の成長バイアスがかかっており、大型株への配分が強い傾向が見受けられます。DHSは、エネルギーと通信にやや偏重し、ハイテクとヘルスケアがアンダーウェイとされており、わずかに中型株に傾いています。しかし、DHSは、高配当ETFとしては、幅広く多様性に富んでいます。このインデックスは毎年再構成され、リバランスされます。
HDV(HDV iシェアーズ コア米国高配当株 ETF)
HDVは、高い収益性と配当の持続性を持つ米国の高利回り株式75銘柄を対象とした配当加重型のインデックスをトアックします。HDVは、モーニングスターが独自に開発した2つの審査基準を満たした銘柄で構成されています。1つ目は、同業他社とは一線を画す経済的な「堀」の存在です。これにより、ファンドは不況を乗り越えることができます。2つ目は、資産と負債の将来的な比較です。REITは除外されています。HDVでは、75銘柄を対象に配当利回りで評価しています。配当利回りではなく、支払った配当金の総額で銘柄を加重しています。大企業に偏っているのはこの最後のステップによるもので、すべてのステップを合計すると独自のセクターバイアスが見受けられます。HDVは、持続可能性を重視した高配当ETFです。このインデックスは四半期ごとにリバランスと再構成を行っています。
QDIV(QDIV グローバルX 高配当・優良・米国株 ETF)
QDIVは、S&P500インデックスから品質と配当の指標に基づいて選択された等加重の米国大型株のインデックスをトラックします。QDIVは、高い配当利回りを生み出す優良銘柄への投資を目的としています。このインデックスは、S&P500インデックスの構成銘柄を、品質(ROE、配当の減少、低い財務レバレッジ)と高収益の可能性(表示年間利回り)の両方で評価します。両方の指標で上位200位以内に入った銘柄が組み入れられ、最終的なポートフォリオは50~200銘柄で構成されています。構成銘柄は均等に加重して保有され、半年に一度、構成銘柄の入れ替えとリバランスが行われます。QDIVは毎月分配金を支払います。
SPYD(SPYD SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF)
SPYDは、S&P500の中から選ばれた最も利回りの高い80銘柄のインデックスをトラックします。銘柄は均等に配分されます。 SPYDは、米国の大型株を対象とした高利回り銘柄へのシンプルな投資手法を採用しています。このファンドは、S&P500の全配当銘柄を表面利回り(直近の配当金に配当回数を乗じたものを株価で割ったもの)でランク付けし、上位80銘柄を選択しています。SPYDは、いくつかの同業他社のETFに組み込まれているような、配当の持続性や品質に関する投資基準を一切含みません。SPYDはポートフォリオを均等に加重していますが、高配当に特化した類似のファンドの中には利回りで加重するものもあります。SPYDは、S&P500を対象としていることから、大型株セグメントに分類されています。
VIG(VIG バンガード・米国増配株式ETF)
VIGは、配当成長に焦点を当てています。このファンドは、過去10年間に配当金を増加させた企業を選択し、保有銘柄を市場規模で加重しています。この手法により、通常はバニラ・ベンチマークよりも中程度の利回りしか得られず、一方でかなりのセクターが偏っているポートフォリオとなっています。時には、ベンチマークよりもグロース型のポートフォリオになることもあります。当ファンドの配当還元アプローチは、インカムゲインよりも銘柄選択に重きを置いていると言えます。