グローバルX(GNOM)は ゲノム&バイオテクノロジー株に投資するETF

ETF
ティッカーGNOM
設定日2004/5/19
費用率0.50%
資産残高$211.16M
平均取引額$3.44M
平均スプレッド0.30%

グローバルX(ゲノム&バイオテクノロジー とは?

グローバルX (ゲノム&バイオテクノロジー)GNOM/ Global X Genomics & Biotechnology ETFは、Global Xがバイオテックを対象とし、特にゲノミクスに重点を置いています。GNOMは、以下の5つの事業活動から収益の50%以上を得ている企業を含むことで、このセクターの説明を詳しくしています。(i)遺伝子編集、(ii)ゲノムシークエンス、(iii)遺伝子治療の開発とテスト、(iv)コンピュテーショナルゲノミクスと遺伝子診断、(v)バイオテクノロジー。当ファンドは、独自の自然言語処理アルゴリズムを用いて、出願書類や開示書類などの公的書類に基づいて適格な企業を特定し、ランク付けします。保有銘柄は、時価総額の範囲が広く、新興市場を含む世界中の企業から構成されています。時価総額加重型のインデックスは、半年ごとに再構成され、リバランスされます。

バイオテクノロジーの世界は、それほど多くの専門家がいるわけではありません。株式投資やETF投資を行っている投資家の周りにも専門家という人たちは一握りです。しかしながら、将来バイオテクノロジーで先端医療が受けられるようになるという未来は誰しもが待ち望んでいます。しかしながら、多くのバイオテクノロジー企業は、ある時点では有望に見えても、1カ月後、1年後には大失敗してしまうので、分散投資を行うファンドやETFを好む投資家も数多くいます。

「メディケア・フォー・オール」の議論により、医療部門全体が一時的に混乱しています。バイオテクノロジーのような業界に影響を与える可能性のあるすべての出来事を把握するために、週に40~100時間も仕事をしているようなポートフォリオ・マネージャーによるアクティブ・マネジメントを好んでいます。伝統的なファンドの中にそのようなポートフォリオ・マネージャーが見つからない場合、私の次善の策は、次のいずれかを選択することです。

一般的な「時価総額加重型、非レバレッジ型、パッシブ運用」の考え方とは一線を画す、一定レベルのアクティブ運用能力を持つETF、または特別に作成された指数に連動するETFで、ポートフォリオ・マネジャーが独自に作成した指数に従うことができるものが選択肢の一つです。

最初に、このブロックの大きな子供を見てみましょう。それはiShares Nasdaq Biotechnology ETF (IBB)です。このETFは、運用資産残高(AUM)の点で、次の2大競合他社のAUMの合計よりも大きいETFです。Ark Genomic Revolution Multi-Sector ETF (ARKG)が最近人気ですが、アークのETFの場合は、選定が特殊過ぎて、保有銘柄の多くがバリュエーション上割高と判断される銘柄が多くなっていることも気がかりです。今年の2月3月のハイテク株が調整したときにもっとも売られたのがアーク社のETFでした。アーク社のETFについては、過去に記事にしているのでそちらを参考にしてください。

ARK社のETF「ARKG」とは?運用戦略と構成銘柄【米国株投資】
https://money-stock.net/financial-products/arketf-arkg/

IBBは、設立から10年間は純利益が出ないままでした。その後、2011年末にバイオテクノロジーのサブセクターが火を噴き、IBBの保有銘柄は4年連続でパラボリックな上昇を遂げました。その後、2015年の最高値には及ばなかった。IBBとGNOMのパフォーマンス比較を見てください。

iShares Nasdaq Biotechnology ETF (IBB)とグローバルX(ゲノム&バイオテクノロジー)のパフォーマンス比較

出所:yahoo.com/finance

iShares Nasdaq Biotechnology ETF (IBB)は、伝統的な時価総額加重型、非レバレッジ型、パッシブ型の投資スタイルを採用しており、ある指数に対するその企業の株式の割合に近い比率で各保有株を購入しています。ここでは、ナスダック・バイオテクノロジー・インデックスを使用しています。

IBBの上位保有銘柄は、大手製薬会社が占められています。ILMNなども入っていますが、たのETFと比べれば、保守的な銘柄が多いようです。快適で、流動性が高く、多くの機関投資家が所有しており、規模が大きく、知名度が高く、そのパフォーマンスは220種類の保有銘柄の52%を占める10社の大企業にほとんど依存しています。

iShares Nasdaq Biotechnology ETF (IBB)の保有銘柄(上位15銘柄

ティッカー銘柄名称保有比率
AMGNAmgen Inc.9.36%
GILDGilead Sciences, Inc.6.89%
MRNAModerna, Inc.5.56%
ILMNIllumina, Inc.4.83%
VRTXVertex Pharmaceuticals Incorporated4.69%
REGNRegeneron Pharmaceuticals, Inc.4.38%
BIIBBiogen Inc.3.37%
ALXNAlexion Pharmaceuticals, Inc.3.04%
SGENSeagen, Inc.2.19%
AZNAstrazeneca PLC Sponsored ADR2.00%
HZNPHorizon Therapeutics Public Limited Company1.72%
INCYIncyte Corporation1.53%
RPRXRoyalty Pharma Plc Class A1.36%
ALNYAlnylam Pharmaceuticals, Inc1.32%
NVAXNovavax, Inc.1.29%
出所:ETFDB.com

ARKGはもともと、最先端のテクノロジーを追求したポートフォリオになっていましたが、今年になってからREGNやNVS、RHHBY、TAKなど大手製薬企業に入れ替え始めています。ARKGの場合、資産流入額も多いので、大型株を組み入れざるを得ないのかもしれませんが、これまでのようなとがった特徴は影を潜めつつあります。

ARKGの保有上位15銘柄

ティッカー銘柄名称保有比率
TDOCTeladoc Health, Inc.7.22%
EXASExact Sciences Corporation5.00%
REGNRegeneron Pharmaceuticals, Inc.4.91%
PACBPacific Biosciences of California, Inc.4.41%
TWSTTwist Bioscience Corp.4.14%
NVSNovartis AG Sponsored ADR3.99%
VRTXVertex Pharmaceuticals Incorporated3.98%
CDNACareDx, Inc.3.54%
RHHBYRoche Holding Ltd Sponsored ADR3.52%
FATEFate Therapeutics, Inc.3.35%
TAKTakeda Pharmaceutical Co. Ltd. Sponsored ADR3.34%
INCYIncyte Corporation2.67%
TXG10x Genomics Inc Class A2.61%
ACCDAccolade, Inc.2.55%
CRSPCRISPR Therapeutics AG2.49%
出所:ETFDB.com

今回紹介するグローバルX (GNOM)ですが、ARKG以上にとがった銘柄構成になっています。上位銘柄のほとんどが遺伝子編集、ゲノム解読、遺伝子医療・治療、コンピュテーショナル・ゲノミクスなど、バイオテクノロジー分野のさらなる発展から恩恵を受ける可能性のある企業への投資を計画しています。

グローバルX(ゲノム&バイオテクノロジー)の保有銘柄(上位15銘柄

ティッカー銘柄名称保有比率
PACBPacific Biosciences of California, Inc.5.50%
NTRANatera, Inc.5.47%
CRSPCRISPR Therapeutics AG4.39%
AAgilent Technologies, Inc.4.38%
ILMNIllumina, Inc.4.33%
CDNACareDx, Inc.3.99%
ARWRArrowhead Pharmaceuticals, Inc.3.87%
NTLAIntellia Therapeutics, Inc.3.84%
RAREUltragenyx Pharmaceutical, Inc.3.82%
ALNYAlnylam Pharmaceuticals, Inc3.66%
QGENQIAGEN NV3.55%
BMRNBioMarin Pharmaceutical Inc.3.55%
NSTGNanoString Technologies, Inc.3.47%
VCYTVeracyte Inc3.09%
BPMCBlueprint Medicines Corp.3.03%
出所:ETFDB.com

グローバルX(ゲノム&バイオテクノロジー)の構成銘柄

Pacific Biosciences of California, Inc.(PACB)

PACBは、高品質の長波長シーケンスプラットフォームのリーディングプロバイダーです。LabCorp社(LH)などのライフサイエンス企業は、同社の高精度なSequel装置を使用することで、患者サンプルからコロナウイルスの完全なゲノムを生成することができ、米国疾病対策センターが既存のSARS-CoV-2亜種の拡散を追跡したり、新しい亜種の出現を検出するために使用しています。

Natera, Inc.(NTRA)

昨年末、Intellia Therapeutics(NTLA)は、NTLA-2001試験で最初の患者を投薬し、臨床段階のバイオテック企業となりました。Intellia社は、体内の遺伝子を編集するCRISPR療法を全身に投与した最初の企業となりました。この画期的な試験は、同社にとって極めて重要な時期であり、同社の治療法が安全であるだけでなく、非常に有効であることを証明しなければなりません。

CRISPR Therapeutics AG (CRSP)

2020年は、CRISPRの科学が、画期的な医療技術になる可能性があることが本格的に認識され始めた年でした。CRISPR-Cas9は、ゲノムの特定の場所に遺伝物質を追加、削除、変更することで、遺伝子を編集するために使用できる技術です。臨床試験で成果を上げ始め、これをきっかけに投資家は、希少な遺伝性疾患をなくし、生活の質を向上させるCRISPR遺伝子編集の分野における大きな可能性に注目し始めました。

Agilent Technologies, Inc. (A)

物質と製品の物理的・生物学的特性を特定・定量化・分析することを可能にし、臨床及び生命科学の研究分野の顧客が分子レベルでサンプルを調べることを可能にする計測器およびソフトウェアを提供している。また、試薬パートナーシップ、病理学、コンパニオン診断、ゲノミクスおよび核酸ソリューション事業も営んでいる。

Illumina, Inc.(ILMN)

重要な技術である遺伝子配列決定のマーケットリーダーです。遺伝子配列を分析する機器とその試薬販売で商業化hしています。遺伝的変異と機能の大規模な分析を可能にする独自のアレイ技術を持っています。2006年にSolexaを6億ドルで買収したことにより、ジェノタイピングから遺伝子配列解析へと事業を拡大しました。

CareDx, Inc.(CDNA)

移植成功の可能性を高めるために、非侵襲的なドナーと患者のマッチングテストを行う医療機器のメーカーです。CareDx社は、移植患者の一連のケアを対象としたソリューションを提供しています。これには、移植前の活動と、患者の転帰を改善するための移植後の監視活動が含まれます。

Arrowhead Pharmaceuticals, Inc.(ARWR)

ARWRは、難病の原因となる遺伝子を抑制することで、難病を治療する医薬品を開発しています。アローヘッド社は、幅広いRNA化学製品群と効率的な送達方法を用いて、RNA干渉メカニズムを引き起こし、標的遺伝子を迅速かつ深く、永続的にノックダウンする治療薬を開発しています。

Intellia Therapeutics, Inc.(NTLA)

共同設立者であるJennifer Doudnaが、CRISPRの先駆的な研究で2020年のノーベル化学賞を受賞しました。ゲノムを編集することで、DNAの配列を簡単に変更し、遺伝子の機能を修正することができる研究開発をしています。CRSPやEDITと同じCRISPR関連銘柄になります。

グローバルX(ゲノム&バイオテクノロジー)の評価

グローバルX(ゲノム&バイオテクノロジー)(GNOM)は資産残高が小さく、流動性も低いですが、最先端の医療テクノロジーに特化した中小型株中心の銘柄構成になっています。ゲノム解析やバイオテクノロジー技術は日進月歩で競争も非常に厳しい世界です。こうした銘柄のなかから、テンバガーが生まれることもあるでしょうが、いくつかの企業は存続できない可能性があります。だからこそ、銘柄分散でリスクを抑えたグローバルX (GNOM)は選択肢の一つとして有望視しています。

グローバルX(GNOM)は日本国内のどこの証券会社で買えるの?

グローバルX (ゲノム&バイオテクノロジー)GNOM/ Global X Genomics & Biotechnology ETFは、マネックス、SBI、楽天証券で取り扱っています。IG証券ではCFD取引が可能です。

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