投資の神様ウォーレン・バフェット 生い立ちからエピソードまで紹介

みなさんは投資家と聞くと、誰を思い浮かべますか?やはり有名なのは、投資家の神様とも言われる超有名投資家の「ウォーレン・バフェット」でしょう。

ウォーレン・バフェットはすごい資産を持っていて投資の腕もピカイチだという印象は持っているものの、詳しい人物像については知らない人も多いのではないでしょうか。

今回は、9兆円もの資産を築き上げた偉大な投資家ウォーレン・バフェットの生い立ちや、投資家という少し固そうなイメージとは異なる、印象的なエピソードなどを紹介していきます。

ウォーレン・バフェットの生い立ち

まずは、バフェットの人生年表を見てみましょう。

1930年8月30日:米国のネブラスカ州のオマハに生まれる。
1936年:6歳にしてコーラの販売ビジネスを始める。
1941年:11歳で始めて株式を購入する。
1944年:13歳のとき新聞配達のアルバイトを始める
1947年:17歳で友人と中古のピンボールを購入し理容店にレンタルするビジネスを開始
1947年:著名な証券アナリスト「ベンジャミン・グレアム」が教鞭をとる「コロンビア大学」のビジネススクールに進学
1951年:大学院で修士課程を取得
1954年:グレアムの誘いを受け、資産運用会社「グレアム・ニューマン」に証券アナリストとして入社
1956年グレアムの会社を引退後、地元オマハで投資のパートナーシップ会社「バフェット・アソシエイツ株式会社」を設立。同年、もう2つパートナーシップを設立
1959年:のちのバークシャーの副会長となる「チャーリー・マンガー」と出会う
1962年:パートナーシップの預かり資産が400万ドル近くになり、「バフェット・パートナーシップ」という一社にすべてのパートナーシップをまとめる。
1965年:当時は繊維事業を営んでいた「バークシャー・ハサウェイ」の取締役会長に就任
1970年:パートナーシップを解散、パークシャの経営に専念。
1974年:新聞社「ワシントン・ポスト」と取締役になる
1985年:バークシャーの繊維事業を断念、資産運用業へとシフトチェンジ
1987年10月19日:ブラックマンデーの大暴落
1991年:メガバンク「ソロモン・ブラザーズ」の会長に就任
2006年:バークシャー・ハサウェイ株の85%を多数の財団に時間をかけて寄付することを表明
2020年:コロナショックの影響を受け、日本の大手総合商社に投資、航空株の売却などを行う

バフェットの生い立ちをみてみると、幼少期から金融やビジネスに興味をもち、鋭い観察眼と先を見通す力で資産を築き上げてきたことがわかりますよ。

バフェットにとっての大きな転換点としては、「グレアム・ニューマン」との出会いと、「バークシャー・ハサウェイ社の会長就任」があげられると思います。

バフェットの師匠とも言えるグレアムが教鞭をとっているコロンビア大学のビジネススクールに通い、金融・ビジネスの知識をより深めたことが、莫大な資産を築く礎となったのではないでしょうか。

ビジネススクールに通っている間、バフェットは授業以外の時間には大学図書館にこもり、1929年からの新聞を読み返すことに没頭していたようです。この常人離れした知識への貪欲さも、彼の特徴でありすごいところです。

また、現在では超有名ファンドである「バークシャー・ハサウェイ」の会長就任も、バフェットの人生の転機であったといえます。

もともと、繊維事業を行なっていたバークシャー・ハサウェイの割安感に目をつけ、自ら投資をするとともに、会長に就任後、資産運用をメインにする金融会社へとシフトさせたエピソードからは、投資だけでなく類稀なるビジネスセンスを感じさせますね。

ウォーレン・バフェットの意外な経歴

ウォーレン・バフェットの人生の略年表をチェックしたところで、ここからはバフェットのユニークな経歴について少し深掘りしていきたいと思います。

6歳から始めたコーラ販売

まず、驚きなのがバフェットがビジネスを始めた年齢です。なんと6歳のころからコーラ販売のビジネスを行なっていたんです。

内容はシンプルで、6本入り25セントのコーラを買いつけて、そのコーラを1本5セントで販売するというものでした。自分たちが6歳の頃は、遊びに忙しくて、コーラはただの飲み物でしかなかったですよね。

そのコーラをみて、「これをセットで買い付けて、一本あたりの値段を少し上乗せして販売しよう」と思ったのですから、この時点で投資の神様としての片鱗が垣間みえています。

有名ファンド「バークシャー・ハサウェイ」の設立者!

そして、バフェットといえば、世界で最も有名といっても過言ではない、「バークシャー・ハサウェイ」の取締役会長を務めています。

そして、このバークシャー・ハサウェイはもともと、繊維事業を営む会社でした。しかし、繊維事業の雲行きが怪しくなると、従業員に解雇手当として給料の2ヶ月分を与え、繊維業にピリオドをうち、損害保険を足場としたファンドとしての「バークシャー・ハサウェイ」をスタートさせました。

そのパフォーマンスは、以下のとおりS&P500のパフォーマンスを大きく上回っています。

インデックスの成績を超えられる数少ない投資家の一人が、バフェットであることは言うまでもありませんね。

あの有名メガバンのCEOも務めていた?

こちらは、あまり知られていないのでですが、年表にも書いてある通り、米国大手メガバンの「ソロモン・ブラザース」のCEOを務めていたこともありました。

ブラックマンデーと、前CEOの汚職発覚によって経営が傾いていたソロモンブラザースを立て直した立役者も実は、バフェットだったのです。

ついにバフェットが日本株に投資をした!?

最後は、経歴とは関係ありませんが、コロナショックの起きた2020年、米国株一筋だったバフェットが、日本の大手総合商社の「三菱商事、三井物産、住友商事、伊藤忠商事、丸紅」の5社に投資をしたことで話題を集めました。

この行動に対しては、さまざまな考察がありますが、専門外の日本株の総合商社という業界に投資をするには一社ではなく複数社に分散させた方が懸命だろうと判断したからだという意見が的をえているような気がします。

バフェットの私生活は超倹約家?

ここで、一旦投資家としてのバフェットではなく、私生活のバフェットを息抜きがてら紹介していきたいと思います。

バフェットは、資産額からは想像ができないほどの超倹約家です。毎朝マックの食事をだいたい3ドル未満で済ませ、高級車や豪邸には一切興味をみせません。

ケータイも二つ折りのままで、散髪なども低コストなお店ですましているそうです。そして、1日に5本のコカコーラを飲むといわれるほどのコーラ好きだそうです。

たまに、ビル・ゲイツにマックをご馳走するのが趣味だそうで、その際はクーポンを使うこともあるそうです。

なんだか遠い存在だった投資家の神様が、近所の優しいおじさんのように身近に感じられますよね。

こうした、庶民感覚を忘れないことも、案外投資家にとって必要な要素なのかもしれません。

バフェットの運用資産の移り変わり

現時点で、バフェットのそう資産額はおよそ「805億ドル(約9兆円)」とされていますが、どんな投資対象に投資をしているのか気になりますよね。

そこで、本節では、バフェットの基本投資スタイルから実際のポートフォリオを紹介していきます。

バフェットは、投資を始めてからずっと「米国株」への投資を基本としてきました。

また、投資スタンスとしては、緻密な財務分析やビジネスモデルの分析を元に、現在の株価が本来の企業価値よりも「割安だ」と判断できる銘柄に投資をするバリュー投資を主におこなってきました。

そのため、短期ではなく長期投資がバフェットの基本スタンスです。下記の表は、バフェット(バークシャー・ハサウェイ)のポートフォリオになります。(2020年10月現在)

こうして、ポートフォリオをみてみると、一見普通の投資家と大きな違いがないように思えますよね。しかし、この一見なんの変哲もないポートフォリオで莫大な資産を築いてきたところにバフェットの凄さがあるんです。

特に、通信・IT企業の「Apple」や「Amazon」には上場したときから目をつけて投資をしており、バフェットの優れた先見の明が遺憾無く発揮されたポートフォリオになっています。

もちろん、バフェットの愛する「コカコーラ」にもしっかり投資していますよ。ポートフォリオには、金融、通信だけでなく、コカコーラのような生活品を扱う企業もはいっているため、どこか親近感を抱きやすい投資家になっているのかもしれませんね。

2020年では、日本の総合商社の株をバフェットが買ったことで、投資界に衝撃がはしりました。翌日の日本株式市場で、総合商社の株が大きく買われたのは記憶に新しいですよね。

ウォーレン・バフェット~まとめ

ウォーレン・バフェット氏は、投資家として一番成功した人物であり、上場企業の創業者を除けば一番資産の気づいた人物です。

有望な銘柄を見つけたら、基本的には生涯保有し続けることで複利の効果を最大限に生かすという戦略をとっています。

バフェット氏が保有している銘柄は、バークシャー・ハサウェイのポートフォリオとして公開されているため、難しく考えずにただ天才投資家の真似をするだけでも十分な収益をあげることができるかもしれません。

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