米国を代表する株価指数であるS&P500のことをどれくらい知っていますか?日経平均の米国バージョンのようなイメージはもっていても、構成銘柄や特徴まで知っているという人は少ないのではないでしょうか。
そこで今回は、S&P500とはどのような指数で、どのような銘柄で構成されているのか紹介していきます。
1.S&P500とは?
S&P500とは、米国株式市場の動向を表す株価指数のひとつです。
S&Pという名前は、指数の算出元である「S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス・エル・エル・シー(S&P Dow Jones Indices LLC)」のS&Pという部分と、米国の大型銘柄500銘柄を採用していることから「S&P500」という名前がつけられています。
投資家からは、米国市場全体の動向を示す指数として広く利用されています。
S&P500には、500もの銘柄が採用されているため、S&Pに連動した投資信託やETF(上場投資信託には、多数の銘柄への投資やリスク分散効果も期待できます。
◆S&P500の推移(過去50年間)
また、投資の神様とも言われている「ウォーレン・バフェット氏」も、「私が亡くなったら資産の90%をS&P500のインデックスファンドに投資してくれ」と言うほど信頼性の高い指数でもあります。
2.S&P500の特徴
S&P500の大きな特徴としては、株価の平均ではなく、「企業の時価総額」を指数化したものであるという点が挙げられます。
そのため構成銘柄の株価ではなく、「時価総額の変動」によって、S&P500は変動していくきます。
また、時価総額を指数化しているため、構成銘柄の中でも時価総額の大きい「大型株」の時価総額変動に大きく左右されるという特徴もあります。
ですから、S&P500の先物取引やETF(上場投資信託)、投資信託に投資をしようと考えている場合は、構成銘柄のなかでも時価総額の大きい大型株に注目して投資をすると良いでしょう。
3.S&P500を構成している銘柄
S&P500にはどのような銘柄が採用されているのか、簡単に紹介していきたいと思います。
まず、構成銘柄の割合としては「工業株400種、運輸株20種、公共株40種、金融株40種」となっており、工業株に属する銘柄が多く採用されていることがわかりますよね。
また、構成銘柄に選ばれる条件としては、下記の2点があげられます。
・流動性の高い銘柄である
・時価総額の大きい「大型株」である
S&P500に採用されている具体的な企業としては、有名米国企業の中では「マイクロソフトやアップル、アマゾン」などが構成銘柄として採用されています。
◆S&P500に組み入れられている上位10銘柄
- マイクロソフト
- アップル
- アマゾン
- フェイスブック クラスA
- バークシャー・ハサウェイ クラスB
- アルファベット クラスA
- アルファベット クラスC
- JPモルガン・チェース
- ジョンソン&ジョンソン
- ビザ
この上位銘柄を見ても、S&P500はIT企業を中心としたハイテク株を中心に採用されていることがわかります。つまり、GAFAMのような「ハイテク株の動向」がS&P500の価格に大きな影響を与えるということですね。
ちなみに、上位10銘柄がS&P500に占める割合は「約20%」といわれています。
4.まとめ
今回は米国市場を代表する株価指数「S&P500」について紹介しました。日本の近しい指数では、トピックス(TOPIX)がありますが、過去20年間ではほぼ横ばいとなっています。
やはり、米国と日本では大きな差があると言わざるを得ません。
S&P500は世界中の投資マネーが集まっており、新規組み入れられる場合は、大きな上昇が期待できますので、そういった部分にも注目して投資を行うと良いでしょう。