稼ぎまくる!ヘッジファンドや投資銀行の年収(給料)やボーナス事情

とんでもない年収(給料)やボーナスをもらう投資銀行のトレーダーやヘッジファンドのファンドマネージャー。その高給ぶりは、リーマン・ショック後に引き締めが行われるほどでした。

CEOなどは、資産が数千億円ではなく、年収が数千億円というプレイヤーもいるこの業界。言葉を失うほど稼ぎまくる彼らの給料事情をみていきましょう!

投資銀行やヘッジファンド、証券会社の給料事情

最初に、金融業界で高給と呼ばれる外資系投資銀行や証券会社の基本給を知っておきましょう。

役職・職務ごとの年収

バックオフィス650万円
アナリスト1000万前後~2000万弱
アソシエイト1400万~3000万前後
ヴァイスプレジデント2000万~5000万前後
エグゼクティブディレクター5000万~8000万前後
マネージングディレクター8000万前後~1億超え

なお、外資系証券大手であるゴールドマンサックスの会長兼最高経営責任者を務めたロイド・ブランクファイン氏は、社長になった2006年に年収63億円(5440万ドル)を得たそうです。

外資系金融企業の生涯年収は7億円を超えるとも言われており、要職に就けると生涯年収は軽く10億円を超えてくるそうです。 

リーマン・ショックが起きる前に、CEOのリック・ファルド氏の年俸は4000万ドルでした。1993年にCEOに就任してから2007年の間に5億ドル(約526億円)の報酬を得たとしています。なお、公聴会では「報酬の大半は自社株式であり、現金は6,000万ドルしか受け取っていない」と回答しています。

しかし、そのリーマン・ブラザーズでは最も高給取りだったのはプロップトレーダーのロバートミラード氏で5130万ドル(現在の為替レートで約41億円)でした。

そのように、投資銀行や証券会社で働いていると、報酬は個々の役職とパフォーマンスに非常に左右されます。

世界で一番の高給取りはファンドマネージャー

普通の人の生涯年収の何倍もを1年で稼ぐ投資銀行のトレーダーやCEOには驚かされます。

しかし、彼らはいちサラリーマンです。ヘッジファンドを創業し、ファンドマネージャーとして活躍している創業ファンドマネージャーです。

サラリーマンとは桁が2つの違う彼らの稼ぎを紹介します。

レイ・ダリオ:14億ドル

「ヘッジファンドの帝王」と呼ばれるブリッジウォーター・アソシエイツの創業者であるレイ・ダリオ氏。2017年にはヘッジファンド・マネジャーの報酬ランキング2位で、その額は14億ドルとなっています。

また、米フォーブス社が発表する「ビリオネアズ 2020」で46位の資産家です。

ブリッジウォーター・アソシエイツの運用資産額は、約16.5兆円。1991年から年平均リターンは18%を記録しています。なお2010年のリターンは44.8%。この利益額は当時のグーグル・アマゾン・ヤフー・イーベイの利益額合計を上回っています。

ジョン・ポールソン:40億ドル

「史上最大のボロ儲け」として本となったのが、サブプライムローンを組み込んだ債券CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)の空売りで、自身のヘッジファンドが150億ドルもの利益を出したとされるジョン・ポールソン。その年の報酬は、4000億円!金融史上、1年間でもっとも稼いだ人物となっています。

その後は、金への投資で成功し、2013年の報酬額は2300億円。

フォーブスによると、2016年時点での資産額は79億ドル(約8600億円)となっています。

ケネス・グリフィン:17億ドル

マルチ戦略をとるシカゴのヘッジファンド、シタデル・インベストメントを率いるケネス・グリフィン。

2015年と2016年の報酬額は1700億円と巨額ですが、2014年度の報酬額も13億ドルで2年連続トップとなっています。

ファンドの会社の運用総資産額は3兆円を超える。それにもかかわらず高いリターンを出す背景には、高いレバレッジを掛けながらも優秀なリスクマネジメント能力があるからだといいます。

オフィスは、ニューヨークの複数フロアで年間の賃料は70億円以上。オフィス賃料も業界最高金額を誇る運用会社だそうです。

また個人としてもニューヨークのペントハウスを複数戸合わせて2億ドルで購入し、個人の一度の取引額としては最高額を記録。本拠を置くイリノイ州で一番の資産家(75億ドル)となっています。

ツーシグマ:15億ドル

ノーベル財団の資金を運用しているのがAIを活用する科学者集団であるツーシグマ。

社名の由来は、市場平均を2偏差上回ることを目標にしていることから来ています。

数学オリンピックの金銀メダリスト8人を擁し、運用資産は約3兆7000億円。創業者のジョン・オーバーデックとデービッド・シーゲルの2017年報酬額は、それぞれ7.5億ドル(約850億円)となっています。

ジェームズ・シモンズ:28億ドル

英フィナンシャル・タイムズで「最も賢い億万長者」と評されているのが、数学者で暗号解読者でありジェームズ・シモンズ。

サブプライム・ショックが到来した2007年に28億ドル、リーマン・ショックによる暴落が襲った2008年にも年収25億ドルを稼ぎで長者番付1位を記録しています。

数学的なアプローチを取り入れたルネサンス・テクノロジーズは、100人以上の博士号保持者が知恵を結集して創ったコンピュータープログラムを利用しており、金融業界出身者は雇っておらず、物理学者、天文学者なども雇用。

最大の運用成績は、2008年で160%を記録しています。

ジョージ・ソロス:33億ドル

イングランド銀行を潰した男として知られている投機家ジョージ・ソロス。

設立したクオンタムファンドを清算し、個人資産の運用を行っているものの、年間報酬額は3億ドル程度を得ているとされています。

2009年のヘッジファンド報酬ランキングでは2位となる33億ドル。英ポンドの空売り以外にも、プラザ合意によるドル売りで2億3000万ドル。アベノミクスでも1年で10億ドル以上の利益をあげ、同年のクォンタム・ファンドは55億ドルもの利益を上げたとされています。

なお、資産総額は2017年時点で252億ドルとなっていますが、慈善事業への寄付金総額が2015年までに120億ドル超となっています。

デビッド・テッパー:40億ドル

ヘッジファンドマネジャーの報酬ランキングの常連で、何度も1位になっているアパルーサマネジメントを率いるデビッド・テッパー。

リーマン・ショック後の2009年に80億ドルという利益をたたき出し、報酬額40億ドル(約4000億円)を得ました。

30程度の投資対象に集中投資を行い、行き詰った企業のディストレスト債や証券、オプション、先物、ジャンク債などへの投資を行うスタイルを取っています。

2003年には、当時としては史上最大だった三大企業破たん(エンロン、ワールドコム、巨大保険会社のコンセコ)のディストレス債券の買いで149%というリターンを記録しました。

スティーブ・コーエン:24億ドル

著名投資家であるラリー・ウィリアムズが世界一トレードが上手い男と呼ぶのが、スティーブ・コーエン。創業した世界最大級のヘッジファンドであるSACキャピタルは、インサイダー取引で捜査の対象となりました。

アナリストでもクオンツでもなく、トレーダーという肩書で紹介されることが多いようです。

最高報酬は24億ドル総資産は、約139億ドル(約1兆4400億円)とされています。

ヘッジファンドマネージャーの年収(給料)まとめ

1年で桁違いの年収(給料)を得るヘッジファンドマネージャーは、その相場の先行きを見通す力はもちろん、個性的であることから個人投資家のファンも多くいます。彼らの発言で時に相場が動くこともあることから、発言やファンドのレポートなどをウォッチしておいて損はないでしょう。

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