投資をしないとお金が減る
投資をすると、資産が減る可能性があるから行わないという人がいます。
しかし、世界的にインフレが進んでいる以上、投資をせずに資産のすべてを現金のままで保有していると確実に資産は減少しているのです。
2010年以降、日本のインフレ率は、毎年1%程度進んでいます。これは、100万円の価値が毎年1万円ずつ減少していることを意味します。何もしていなければ、1万円を捨てていることと同じなのです。また、貯金はお金を貯めているようで減らしている行為なのです。
モノの値上がりは、日用品の値段が少しづつ上昇したり、お菓子の量が少なくなったり、賃貸物件の価格が上昇していることで感じることができます。
物価の優等生とされる秋刀魚ですら、価格が上昇していますし、白菜やキャベツもずいぶんと値上がりしていますよね。
これが米国ではさらに進んでおり、平均的な物価は3%程度。そのため、米国の人は資産を守るために投資を行い市場は盛り上がりやすくなるという構図です。
安全に資産を最低限守ろうとすることは、実は難しいのです。しかも、このインフレは個人がコントレールできるものではないため、対処方法は資産を運用するしかないのです。
ただ、物価が下落するデフレになった場合は、貯金をすることで資産を十分に守ることができます。
投資で資産を守ることは、難しくない
インフレでお金が減るのは分かっていても、投資は難しいと考えている人も多いのではないでしょうか。
しかし、資産を守るレベルであれば、実はそんなに難しくないのです。
【資産を守る手堅い資産運用】
- S&P500へ投資
- 高配当銘柄へ投資
- 米国の大型銘柄へ複数投資
S&P500へ投資
米国を代表する株価指数であるS&P500は、これまで上昇し続けています。リーマン・ショックや、新型コロナウイルスという危機に見舞われたとしても、その度に高値を更新してきました。つまり、歴史的にS&P500を買い続けて損をした人はいないのです。
これには、日本と米国の経済の違いや米国株の成長要因があるためです。
1980年からのS&P500の値上がり率は、年平均7%程度。これに配当が含まれると10%程度になります。ちなみに、過去10年でみても、このパフォーマンスはそれほど変化しません。リーマン・ショックが発生した10年(2001年~2009年)でさえも、平均1%以上のパフォーマンスを出しています。
そのため、資産防衛策としては「S&P500を保有し続け、金融危機が発生すると現金にする」という運用方法が良いのではないでしょうか。
高配当銘柄へ投資
高配当銘柄や、安定して配当を出し続ける銘柄を保有することも、安定感もある運用方法です。
▼高配当銘柄
コード | 銘柄名 | 予想配当利回り(%) | 時価総額(100万ドル) |
CUK | カーニバル | 14.08 | 14,231 |
XOM | エクソン・モービル | 8.56 | 172,047 |
CVX | シェブロン | 6.01 | 159,899 |
CEO | シノック | 5.26 | 50,408 |
PKX | ポスコ | 5.21 | 13,914 |
▼毎年増配を行っている銘柄
コード | 銘柄 | 増配年数 | 配当利回り(%) |
AWR | アメリカン・ステイツ・ウォーター | 65 | 1.74 |
NWN | ノースウエスト・ナチュラル・ガス | 64 | 4.04 |
DOV | ドーバー | 64 | 1.74 |
GPC | ジェニュイン・パーツ | 64 | 3.1 |
PH | パーカー・ハネフィン | 63 | 1.58 |
PG | プロクター・アンド・ギャンブル | 63 | 2.21 |
EMR | エマソン・エレクトリック | 63 | 2.89 |
高配当銘柄は、リターンが大きい代わりに、減配した場合に価格が下落するリスクがあります。
そのため、安定感のある増配銘柄を保有し続ける方が、リスクは少なく安定した運用ができると言えます。
米国の大型銘柄へ複数投資
米国株は、アップルやマイクロソフトのような大きな銘柄であっても成長を続けています。誰でも知っている優良銘柄でさえも、富をもたらしてくれることが米国株の魅力でもあります。
そのため、アップルやアマゾン、マイクロソフト、グーグルといった時価総額の大きな銘柄を複数保有し続けるだけでも、十分な資産を守りながら育てることができるでしょう。
少額でも問題ない
投資する金額は、大きくなくても大丈夫なのです。
米国株の積立投資では、毎月わずか1万円の投資であっても20年間ほどで1億円以上の資産を築けた例があります。
また、NISAやiDeCoなどの非課税制度で非課税で投資を行える制度もあります。
多くの人は、毎月1万円程度の貯金は行っているでしょう。その一部を米国株の投資に回すだけでも、十分資産を守ることはできるのです。