
この記事のポイント
- 金投資は証券会社の利用がおすすめ
- 金投資は株式投資のリスクヘッジになる
- 金へのおすすめ投資方法は、積立投資
金への投資はポートフォリオの分散性を向上させたり不景気時に資産を守ったりすることがありますが、さまざまな投資方法があるのでどのように投資すればよいか迷う方も多いでしょう。
本記事では金のおすすめ投資方法や金投資ができる証券会社を紹介し、どこで金を取引するのがおすすめなのかわかるようになっています。
※この記事は2024年7月時点の情報をもとに作成しています。
※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。
目次 ー Contents
金投資ができるおすすめ証券会社5選
金投資ができるおすすめ証券会社は以下の5つです。
- IG証券
- 楽天証券
- SBI証券
- マネックス証券
- 松井証券
IG証券

IG証券は、世界15か国以上の投資家に利用されている国際的な証券会社です。
IG証券のおすすめポイント
- CFD取引に特化している
- 17,000銘柄以上を取り扱っている
- 学習コンテンツが豊富
IG証券は、差金決済取引という、現物を購入するのではなく、資産の価格変動に基づいて損益が決まるCFD取引に特化した証券会社。
CFD取引はレバレッジを効かせられるのが大きな特徴で、少ない元手で取引をすることが可能です。また、「買い」だけでなく「売り」からでも購入できるため、資産の下落時にも利益を狙えます。
IG証券は金以外にも銀やプラチナなど、さまざまな商品のCFD取引を取り扱っているので、自分の資産が下落しそうなときにCFD取引で売りから入るポジションを持っておくと、下落のヘッジができます。
IG証券が提供している金取引
- 金CFD(商品CFD)
- 金ETF銘柄(ETF)
- 金関連企業銘柄(株式CFD)
- スポット金(ノックアウトオプション)
- NY金(バイナリーオプション)
楽天証券

楽天証券は、幅広い銘柄数とポイント投資機能を備えた証券会社です。
楽天証券のおすすめポイント
- 楽天ポイントで投資ができる
- 取引手数料が安い
- 純金の積立投資ができる
楽天証券は、楽天ポイントを使って投資ができるので、ポイントさえあれば自己資金を使わずに投資できます。
また、銘柄によっては取引手数料が無料になっており、他の証券会社よりコストを抑えることも可能です。
楽天証券では、金への投資方法が投資信託とETF以外に純金積立投資(現物投資)があります。
純金とは金の純度が99.9%以上の金のことで、純金積立投資は毎月決まった金額やグラム数を決めて積み立てていく購入方法です。
積立投資は毎月1,000円以上から。口座に資金が入金されていれば自動的に毎月積み立ててくれるので、毎月の購入が面倒くさい方におすすめです。
SBI証券

SBI証券は業界最低水準の取引手数料が魅力の証券会社です。
SBI証券のおすすめポイント
- 取引手数料が安い
- 口座開設数が国内初1,200万を突破するほど人気
- 純金積立投資ができる
SBI証券は口座開設数が国内トップクラスに多い証券会社で、国内株式の手数料が無料と手数料もトップクラスに安い特徴があります。
金への投資は投資信託、ETF、1,000円からの純金積立投資、先物取引など、幅広い手法で投資できます。
マネックス証券

マネックス証券は少額投資に適した証券会社です。
マネックス証券のおすすめポイント
- 最低1,000円から金投資(現物取引)を始められる
- 金市場のレポートが充実している
- 米国株は5,000銘柄以上の取り扱いがある
マネックス証券は単元未満株への投資ができたり、金を1,000円から購入できたりなど、少額投資をしたい方に向いています。
金の現物取引では裁量で取引する「スポット取引」と積立投資の「積立プラン」を用意。積立プランには、毎月一定の金額で金を購入していく「定額プラン」と、一定の数量を購入していく「定量プラン」があります。
毎週金市場のレポートが更新されるため、金がどのような価格変動をしたのか、今後どうなる可能性があるのかを簡潔に知りたい方にもおすすめです。
松井証券

松井証券は、手数料の安さとサポート対応に定評がある証券会社です。
松井証券のおすすめポイント
- 25歳以下は取引手数料が無料
- 問い合わせ窓口格付けで、13年連続3つ星を獲得
松井証券は、25歳以下の方の手数料は無料となっています。また、26歳以上の方でも1日の約定代金が50万円までであれば、手数料がかかりません。
問合せ窓口の対応も評判が良く、投資を始めたばかりでわからないことが多い方でも利用しやすい証券会社となっています。
金への投資方法は主にETFの購入になります。
金への投資はおすすめしない?できる?
金への投資は、「おすすめしない」「やめとけ」と言われることがありますが、ここでは金への投資がおすすめできる理由を3つ解説します。
- 株式投資のリスクヘッジになる
- 米国が高金利のときは価格が上がりにくい
- インフレ対策になる
株式投資のリスクヘッジになる
金は、株式投資のリスクヘッジとして有効です。
特にコロナウイルスのパンデミックや戦争など、予測不能なリスクが発生した際に資産の逃避先として資金が集まりやすい傾向があります。
これは、金が歴史的に安全資産として投資家から認識され、経済危機や地政学的リスクに対する避難先として信頼されているからです。

実際、コロナショックでほぼすべての資産が暴落した局面では、金も価格は下がったものの1番最初に価格を戻しました。
その後は下落前の水準を超えて上昇していき、投資家から金が信頼されていることがわかる事例となりました。
米国が高金利のときは価格が上がりにくい
金への投資はデメリットもあり、その1つとして米国が高金利のときは価格が上昇しにくいです。
なぜなら高金利の環境では、投資家は金よりも利息を生む債券のような金融商品に資金を移す傾向があるからです。
そして高金利政策は通常、米ドルを強化します。
金はドル建てで取引されるため、ドルが強くなると金の価格は相対的に下落する傾向があるのです。
そのため、金への投資をするときは世界の金利状況も考慮して選択する必要があります。
インフレ対策になる
金はインフレ対策としても有効です。主な要因としては以下の2つです。
- 価値の保存
- 実物資産のため政策の影響を受けにくい
インフレ時には供給量を自由に増減できる通貨の価値が下がる一方で、供給量が限られている金の価値は保たれるか、上昇することが多くなります。
また金は実物資産であり、紙幣やデジタル通貨とは異なるので物理的な形で存在します。
そのため、政府や中央銀行の政策による影響を受けにくい特徴があるのです。
金投資は危険?デメリットは?
金投資はメリットが多いですが、以下のようなデメリットもあります。
- 高金利政策に弱い
- 現物の保有は盗難の危険性がある
- 株式や債券のように配当や利子を生まない
高金利政策に弱いデメリットは先ほど解説した通りです。
現物の保有については、金の価値の高さから自宅で保管していると盗難被害に遭う恐れがあります。そのため金庫のような厳重な場所で管理する必要があるでしょう。
そして、金の投資利益は購入価格と売却価格の差によるキャピタルゲイン(値上がり益)のみです。
売却益以外に定期的な収益を獲得したい方は、配当を得られる株式も保有しておくのがおすすめです。
金への投資方法
金への投資方法は以下の4つがあります。
- 金の投資信託
- 金のETF
- 金のデリバティブ取引
- 金の現物
金の投資信託を購入する
金の投資信託は、複数の投資家から集めた資金を使って金に投資する金融商品です。
個人投資家は、投資信託を運用する専門家によって運用される金投資の恩恵を受けることができます。
投資信託を購入するメリットは以下の通りです。
- 流動性が高い
- 金関連の資産にも分散投資できる
投資信託は証券取引所で多くの人が売買しているので、流動性が高く簡単に売買できます。
投資信託は金そのものだけでなく、金鉱株や関連企業の株式にも投資できます。そのため、わずかですがリスクが分散されます。
金の投資信託は、ユーザー数が多い楽天証券やSBI証券がおすすめです。
金のETFを購入する
金のETF(Exchange-Traded Fund)は、証券取引所に上場している投資信託の一種で、金の価格に連動する金融商品です。
ETFを購入するメリットは以下の通りです。
- 投資信託よりコストを安く済ませられる
- リアルタイムで取引できる
ETFは市場で直接取引されるため、ファンドの管理会社が直接関与する必要がなく、取引コストが低くなります。投資信託のようにアクティブ運用ではないので、ファンドマネージャーに支払うコストもなくなるのです。
また、投資信託はリアルタイムの価格で売買ができず決まったタイミングでしか売買できません。しかし、ETFであればリアルタイムでいつでも売買できます。
ETFの購入も、取引手数料が安く流動性も安定して多い楽天証券やSBI証券がおすすめです。
金のデリバティブ取引をする
金のデリバティブ取引は、金の価格変動に対して投資する方法で、先物取引やCFD(差金決済取引)が含まれます。
デリバティブ取引のメリットは以下の通りです。
- 下落相場でも利益を狙える
- レバレッジ取引ができる
先物取引やCFD取引は、売りから入ることができるので金が下落しそうな局面でも利益を狙えます。
また、レバレッジ取引が行えるので、自己資金が仮に10万円しかなくともレバレッジを2倍に設定すれば20万円分の取引ができます。
ただ、レバレッジをかけると強制清算リスクや追証(追加証拠金)のリスクがあるので、取引の難易度は他の投資方法より高くなるでしょう。
デリバティブ取引は、CFD取引に特化しているIG証券がおすすめです。
金の現物を購入する
金の現物は、金貨、金地金(インゴット)、ジュエリーなどがあります。
実物の金の保有は管理コストが上がりますが、証券会社の個別リスクを抑えられたり証券会社での購入よりコストを抑えられたりするメリットがあります。
金の現物は、SBI証券が金を1kg以上保有すると現物として自宅に郵送してくれるので、現物を保有したい方におすすめです。
金のおすすめ投資方法
金のおすすめ投資方法は、以下の2つです。
- 積立投資をする
- 景気の不調が見えたときに購入する
積立投資をする
金への積立投資は、一定期間にわたって定期的に一定額の金を購入する方法です。
投資の難しい要素である購入タイミングを考えず、決められたタイミングで決められた金額を購入することで長期的に安定した資産形成を目指せます。
このような積立投資はドルコスト平均法と呼ばれます。価格が高い時には少量を、価格が低い時には多くの金を購入するので、平均購入価格を下げる効果が期待できるのです。
積立投資は投資の知識があまり必要ないので、初心者の方におすすめです。
景気の不調が見えたときに購入する
金は景気の不調が見えると投資家が資金を金に移し始める傾向があるので、そのタイミングで購入すれば短期的に利益を獲得できる可能性があります。
資金を移す以外にも、保有している他の資産価値の下落をヘッジする目的で金を購入する投資家もいるので、短期的な利益を狙いたい方におすすめです。
短期取引をする際は、現物を保有する必要がなくさまざまな買いと売りどちらからも入れるデリバティブ取引が適しているでしょう。
【まとめ】金投資のおすすめ
この記事のポイント
- 金への投資は証券会社の利用がおすすめ
- 金への投資は株式投資のリスクヘッジになる
- 金へのおすすめ投資方法は、積立投資
金投資におすすめの証券会社やおすすめの投資方法を紹介しました。
金は株式投資を行っている方には特にポートフォリオの分散性を高める効果に期待できるため、保有していない方はリスクを抑えるために購入しておくとよいでしょう。