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FXの強制ロスカットとは?各社のルールや計算方法、回避方法を初心者向け解説

2024-04-23 1 min read
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この記事のポイント

  • 強制ロスカットは顧客の資金保護の目的で行われる
  • 強制ロスカットは証拠金維持率50%~100%で行われることが多い
  • 強制ロスカットが間に合わないことがあり、その場合は追証が発生する可能性がある
  • 強制ロスカットにならないためには低レバレッジで証拠金維持率に余裕を持つこと

「強制ロスカットはどんなときに起きるのか?」
「どうやったら強制ロスカットを避けられるのか?」


このような疑問を一気に解決。FXを学び初めの頃に気になる用語の一つ「強制ロスカット」について、わかりやすく解説していきます。

これを知れば利益を出せるようになるというわけではありませんが、FXのトレードをするなら絶対に知っておくべき用語です。

さっそく見ていきましょう。

目次 ー Contents

  • FXの強制ロスカットとは?
    • 強制ロスカットの目的
    • 証拠金維持率と計算方法
    • 強制ロスカット水準一覧
    • 強制ロスカットの種類
    • マージンコールとは
    • 様々なロスカットルール
    • 強制ロスカットの手数料
    • 強制ロスカットの例
  • 強制ロスカットはいつ起きる?
    • 相場の急変
    • 月曜日の大きな窓開け
    • ポジション量が多すぎる・大きすぎる
    • 逆指値なしでポジション放置
    • マイナススワップ
  • 強制ロスカットが間に合わないケース
  • 追証とは?
    • 追証の流れ
    • 追証が払えなかったらどうなる?
  • 強制ロスカットを防ぐ6つの方法
    • ①低レバレッジで取引する
    • ②逆指値注文(ストップロス)を入れる
    • ③値動きの激しい相場を避ける
    • ④定期的に証拠金維持率を確認する
    • ⑤追加入金する
    • ⑥ ポジションの一部を決済する
  • 強制ロスカットに関するよくある質問
    • 強制ロスカットと損切りは何が違う?
    • 強制ロスカットには手数料がかかる?
    • 強制ロスカットはいつ起きる?
    • 強制ロスカットの証拠金維持率は?
    • 強制ロスカットが間に合わないことがある?
  • 【まとめ】強制ロスカットの仕組みは必ず理解しておこう

FXの強制ロスカットとは?

強制ロスカットとは、簡単に言えば「含み損の金額が一定水準を超えた場合にすべてのポジションが強制的に決済される仕組み、ルール」のことです。

ほとんどのFX会社が取り入れているので、仕組みの詳細や強制ロスカットが組み込まれている狙いなどをしっかり把握しておきましょう。

強制ロスカットの目的

FX会社が強制ロスカットを採用している目的。それは顧客の資金を守ることです。顧客のポジションに逆指値注文が入っていない場合、相場が逆行し続けているのに顧客が損切りをしなければ、口座資金はゼロ(あるいは追加で支払うことも)になってしまう可能性があります。

そのような事態を避けるために、証拠金維持率が一定の水準を下回ると、すべての新規予約注文のキャンセルや保有ポジションの自動的な決済が行われるようになっています。

強制ロスカットがあるため、トレーダーはたった一度の取引で資金のすべてを失うという悲劇を回避できるのです。

証拠金維持率と計算方法

強制ロスカットにはFX会社ごとに決められた水準があり、その水準の基準になる数値を証拠金維持率といいます。証拠金維持率とは純資産に対する必要証拠金の割合のことで、以下の計算式で求められます。

証拠金維持率=純資産(有効証拠金)÷必要証拠金×100

純資産(有効証拠金)は以下の計算式で求めます。

純資産=証拠金残高±含み損益

また必要証拠金は以下の計算式で求めます。

必要証拠金=現在為替レート×取引量÷レバレッジ

※ほとんどのFX会社ではレバレッジを25倍に設定されているため、基本的に上の式のレバレッジは「25」で計算すればOKです。

【例1】
10万円の証拠金で1万ドル(米ドル/円レート140円)の米ドル/円のポジションを持ち、レバレッジ25倍の取引口座で、含み益も含み損もない状態の場合の証拠金維持率は?
証拠金維持率=10万円÷(140万円÷25)×100=178.57
この場合の証拠金維持率は178.57%です。

【例2】
例1のポジションに3万円の含み損が発生した場合の証拠金維持率は?
証拠金維持率=(10万円−3万円)÷(140万円÷25)×100=125
この場合の証拠金維持率は125%です。

このようにポジションに含み損が発生すると証拠金維持率は小さくなり、含み益が発生した場合は証拠金維持率は大きくなります。

強制ロスカット水準一覧

下の表は主要FX会社の強制ロスカットが発生する水準、いわゆるロスカットルールの一覧です(個人口座のみ)。各社それぞれの値で設定されており、松井証券や楽天証券、外為どっとコムはユーザーがロスカット水準を選択できる仕組みになっています。

FX会社ロスカットルール
GMOクリック証券
(FXネオ)
証拠金維持率が50%を下回ったとき
GMO外貨
(外貨ex)
証拠金維持率が50%を下回ったとき
松井証券
(MATSUI FX)
リアルタイム維持率50~90%の間で10%刻みで選択可
SBI FXトレード証拠金維持率が50%を下回ったとき
IG証券① 通常の強制ロスカット
証拠金維持率が75%以下になったとき
② 東京定時ロスカット(毎営業日)
午前11時時点に証拠金維持率が50%を下回ったとき
楽天証券
(楽天FX)
・証拠金維持率が選択したロスカット水準を下回ったとき
・選択コースによって選択ロスカット水準が異なる
・50%~95%の間、5%刻みで任意設定可(スタンダード25倍コース)
auカブコムFX証拠金維持率が75%を下回ったとき
外為どっとコム
(外貨ネクストネオ)
証拠金維持率50~100%の間で設定可(初期設定は100%)
JFX
(MATRIX TRADER)
証拠金維持率が100%を下回ったとき

強制ロスカットの種類

強制ロスカットはロスカット水準を証拠金維持率が下回ったときに行われる場合と、決められた時間と決められた水準で強制ロスカットが行われる場合があります。

例えば、IG証券の場合はロスカット水準は75%ですが、営業日の午前11時時点で証拠金維持率100%未満の場合には、証拠金維持率が100%を上回るまで予約注文の取消や保有ポジションの強制ロスカットが行われます。

また外為どっとコムではロスカットレベルは50%~100%の間で選択できますが、営業日の終了時刻の直前1時間以内に限り、証拠金維持率が100%を下回った時点で強制ロスカットが行われます。

すべてのFX会社が特定の時間に特定のロスカット水準を設定しているわけではないので、詳細情報はFX会社の公式サイトで確認しておきましょう。

マージンコールとは

マージンコールとは、証拠金維持率がロスカット水準に近づいているときに送信される注意喚起メッセージやメールのことです。ロスカットアラートなど他の名称で呼ばれることも在ります。

例えば、ロスカット水準が証拠金維持率75%の場合、証拠金維持率100%を割り込んだ時点でマージンコールが送信される、といった具合です。

ただし、すべてのFX会社がマージンコールを行っているわけではなく、マージンコールがオプション設定の場合や、マージンコールなしで強制ロスカットが行われるFX会社もあるので注意しましょう。

筆者のもとに届いたマージンコール(メール)。このあとロスカットが執行されました…。

様々なロスカットルール

ロスカットにはFX会社ごとに様々なルールがあります。例えば、IG証券の場合は、強制ロスカットは以下の順序で行われます。

  1. 予約注文の取消(発注日時の古い順)
  2. 逆指値注文の発注されていないポジション(保有日時の古い順)
  3. 逆指値注文が発注されているポジション(保有日時の古い順)
  4. ノックアウトオプションなど、最大損失額が限定されているポジション(保有日時の古い順)

トレーダーは自分が使っているFX会社のロスカットルールを事前に調べて理解しておきましょう。

強制ロスカットの手数料

FX会社によっては強制ロスカットに手数料が発生する場合があります。

例えば、GMOクリック証券のFXネオで強制ロスカットになった場合は以下の手数料が発生します。

  • 1万通貨単位あたり500円(税込)、1,000通貨単位あたり50円(税込)
  • なお南アフリカランド/円とメキシコペソ/円は、10万通貨単位あたり500円(税込)、1万通貨単位あたり50円(税込)

強制ロスカットに手数料が発生するかどうかも、口座開設する前にFX会社の公式サイトで確認しておきましょう。

強制ロスカットの例

米ドル/円のトレードを例に証拠金維持率と強制ロスカットの関係を見てみましょう。

米ドル/円が上昇すると予想して米ドル/円の買いポジションを作ったとします。

参考:SBI FXトレードのロスカットシミュレーションをもとに作成

10万円の口座資金で米ドル/円を1万通貨、154.6512のレートで新規エントリーしたとしましょう。エントリー時の証拠金維持率は約161.65%です。

この条件の場合、ロスカットルールが証拠金維持率100%未満のところは150.8373で、50%未満のところは147.7442で強制ロスカットが発動します。

ちなみに、口座資金を20万円にしてそれ以外を同じ条件でシミュレートすると、ロスカットレートは次の画像のようになります。

参考:SBI FXトレードのロスカットシミュレーションをもとに作成

ご覧の通り、ロスカットレートまでの値幅が広くなっていることがわかります。

■証拠金維持率100%未満のレート
150.8373 → 140.8373

■証拠金維持率50%未満のレート
147.7442 → 137.7442

証拠金維持率は口座資金や取引数量の大小に影響するため、口座資金を増やして、取引数量を小さくするほど、ロスカットレートは遠くなっていくんですね。

FXの本やブログなどを読むと口酸っぱく「ロスカットのリスクに備えて余裕のある資金でやりましょう」と書かれていますが、そのことの意味がわかったでしょうか?

強制ロスカットはいつ起きる?

強制ロスカットが起きるケースは5つ考えられます。

  • 相場の急変
  • 月曜日の大きな窓開け
  • ポジション量が多すぎる・大きすぎる
  • ストップなしでポジション放置
  • マイナススワップ

それぞれ解説します。

相場の急変

相場が急変したときにはスプレッドが拡大し、逆指値注文にも大きなスリッページが発生し強制ロスカットになることがあります。

通常の相場の動きであれば、逆指値注文を入れておけば損切りが行われますが、相場が急変して市場の流動性が失われるとスリッページが発生します。

【ワンポイント】スリッページとは

スリッページとはトレーダーの注文した値から離れた値で約定することです。非常に稀なケースではありますが、スイスショックのような激烈な急落相場では1,000pips以上のスリッページが発生した例もあります。

月曜日の大きな窓開け

月曜日の朝に大きな窓が空くと、いきなり強制ロスカットになることがあります。

【ワンポイント】月曜日の窓開けとは?

金曜日の終値に対して月曜日の始値が大きく乖離して始まる現象です。
土曜日と日曜日に相場が大きく動く要人発言や事件、事案、天変地異などが起きると、月曜日の始値は金曜日の終値から大きく離れた場所から始まることがあります。

保有ポジションに逆指値を入れておいても、月曜日の朝に窓を空けて相場が始まった場合は、その窓の中にある逆指値では注文は執行されず月曜日の朝の始値で執行されます。

その時の損失の大きさによっては強制ロスカットになるかもしれません。

ポジション量が多すぎる・大きすぎる

証拠金維持率を管理しないでいくつものポジションを保有したり、大きすぎるポジションを保有したりすると、少しの含み損でも強制ロスカットになる可能性があります。

相場を見ていてチャンスが来る度にエントリーをしていると、知らないうちにポジション数が想定以上になっているかもしれません。

多くのポジションを保有している場合、証拠金にある程度の余裕があったとしても、相場が損失が大きくなる方向に動き出すと一気に証拠金維持率が小さくなってしまいます。

したがって、取引中は今どのくらいの証拠金維持率なのかを常時モニターし、適性なポジション量とポジションサイズになるように管理しましょう。

逆指値なしでポジション放置

保有しているポジションに逆指値注文(損切り注文のこと)を入れないで放置していると、知らないうちに証拠金維持率がロスカット水準に達し、強制ロスカットになる可能性があります。

保有ポジションに逆指値を入れないということは、「私はどんな大きな損失でも受け入れます」という意思表示をしているようなものです。

また、FX取引では常に「もしも」を想定しておくことが大切です。もしも相場が逆向きに一気に動いたら自分の資金はどうなるのか、と考えれば逆指値注文なしでポジションを放置することは怖くてできないはずです。

マイナススワップ

マイナススワップがつくようなポジションを長期保有していると、そのマイナススワップによって証拠金が減ってしまい、強制ロスカットになりやすくなってしまう可能性があります。

またスワップは変動するため、政策金利の変更によってプラススワップがマイナススワップになることもあります。

長期保有のポジションは定期的にポジションの収益とスワップを確認するとともに、証拠金維持率にも注意を払っておきたいところです。

強制ロスカットが間に合わないケース

強制ロスカットは決められた証拠金維持率を下回った時点で執行されますが、場合によっては執行されるレートが大きくずれることがあります。

例えば、以下のようなケースです。

  1. 140円で米ドル/円の買いポジションを保有し、強制ロスカットされるレートは135円を想定していた。
  2. 悪材料で相場が急変し、米ドル/円は一気に120円まで下落した。
  3. 135円で強制ロスカットされるはずだったのに、強制ロスカットされたレートは130円だった。
  4. 口座残高が大きくマイナスになった。

このような相場の激変時には強制ロスカットが想定されていたレートから大きく乖離することがあり、口座残高がマイナスになってしまうこともあり得ます。

追証とは?

追証とは追加証拠金の略称で、取引口座残高がマイナスになった場合、そのマイナス残高を解消するために口座保有者は追加入金する必要があります。

通常取引で適切にポジション管理を行っていれば、口座残高がマイナスになることはありません。また、強制ロスカットという口座残高がゼロになる前にすべてのポジションを強制的に決済して資金を守るシステムも働きます。

ただし、前項で説明したような強制ロスカットが間に合わない条件ではマイナス残高になることがあり、その場合は追証が発生します。

【ワンポイント】追証すればロスカットを防げる?

追証には証拠金維持率がある一定水準以下になったら発生し、決められた時間内に追証をすれば強制ロスカットを避けられるタイプもあります。ここでは、このタイプの追証ではなく、口座残高がマイナスになった場合の追証を解説しています。

追証の流れ

追証は以下の手順で行われます。

  1. FX会社から口座保有者に対して追加入金の依頼や督促が行われる。
  2. 追加入金がない場合は、口座保有者名義の口座は凍結され、資金がある口座から追証が必要な口座に資金が充当される。口座に現金がない場合は投資信託や株式なども現金化されて追証に充てられる。
  3. 口座保有者が追証に応じない場合は、FX会社は法的措置にて追証に必要な資金を回収する手段に出る。裁判になり、判決によって支払い命令が出たあとは、強制執行力が働くため、資産や給与などが差押えられることがある。

追証が払えなかったらどうなる?

追証が払えない場合は、正直にFX会社に事情を説明し相談をすることが大切です。逃げられないので早めに解決策を探しましょう。

FX会社によっては分割での支払いに応じてくれる場合も。追証の額が大きすぎる場合は、自己破産※も一つの解決策です。

※ただし、FXを理由にした浪費は免責不許可事由に該当するため、免責を認めてもらうために多くの時間と手間がかかる可能性があります。

強制ロスカットを防ぐ6つの方法

絶対に回避したい強制ロスカットですが、防ぐ方法としては以下の6通りの対策方法があります。

  1. 低レバレッジで取引する
  2. ストップロスを入れる
  3. 値動きの激しい相場を避ける
  4. 定期的に証拠金維持率を確認する
  5. 追加入金する
  6. ポジションの一部を決済する

①低レバレッジで取引する

強制ロスカットを避けるためには低レバレッジで取引することが有効です。

強制ロスカットはFX会社によって決められた水準の証拠金維持率によって行われます。その証拠金維持率に余裕を持っていれば、強制ロスカットを気にする必要はありません。

特に初心者の場合は、証拠金維持率500%程度を目安にポジションを構築するとよいでしょう。

■証拠金維持率500%の目安(米ドル/円、新規注文レート150円の場合)

資金10万円資金50万円資金100万円
1,000通貨取引1,666.66%8,333.33%16666.66%
5,000通貨取引333.33%1,666.66%3333.33%
1万通貨取引166.6%833.33%1,666.66%
3万通貨取引55.55%
(取引不可)
277.77%555.55%
5万通貨取引33.33%
(取引不可)
166.6%333.33%
10万通貨取引16.66%
(取引不可)
83.33%
(取引不可)
166.6%

■証拠金維持率555.55%になる資金と取引数量

  • 資金10万円の場合、3,000通貨取引
  • 資金50万円の場合、1万5,000通貨取引

②逆指値注文(ストップロス)を入れる

すべての保有ポジションには逆指値注文(ストップロスオーダー)を入れましょう。そうすれば損失額は限定され、強制ロスカットになることは高い確率で避けられます。

初心者はエントリ―の前に逆指値注文の位置(損切りを決断するレート)を決めてから新規ポジションを建てることです。この順序をルーティーン化すれば、逆指値注文を忘れることもなく、適切な資金管理とポジション管理が行えます。

③値動きの激しい相場を避ける

値動きの激しい相場はスプレッドが広がったり大きなスリッページが発生する可能性が高いので取引を控えること賢明です。

米国の雇用統計やFOMCといった、市場が注目している経済指標や要人発言などの相場が大きく動くときは取引チャンスに見えることがあります。

実際にエントリ―すれば短時間で大きな利益が得られることもありますが、逆に大きな損失を出す可能性もあることを忘れてはいけません。特に初心者がそのような相場に飛び込むのは自滅行為なので注意してください。

④定期的に証拠金維持率を確認する

定期的に証拠金維持率が強制ロスカット水準に近づいていないかどうかを確認しましょう。

長期保有のポジションなどは毎日口座の収支を気にする必要はありませんが、証拠金維持率だけはチェックしておかないと、大事なポジションが強制的に決済されてしまう可能性があります。

【ワンポイント】証拠金に余裕を持たせるには?

複数ポジションや予約注文があり、証拠金維持率に余裕がなくなってきた場合は、どうしても保有したいポジションだけを残し、他のポジションを決済したり予約注文をキャンセルしたりすれば証拠金に余裕を持たせることができます。

⑤追加入金する

強制ロスカットを避ける一番簡単な方法は追加入金することです。含み損になっているポジションをどうしても保有し続けたい場合に有効です。

相場の動きが思惑から大きく外れた場合、通常はそうなる前に含み損が小さいうちに損切りして、さらに有利なところから再エントリ―すれば強制ロスカットの心配はありません。

ただし、それができず、ずるずると含み損に耐えて強制ロスカットラインまで来てしまえば、ロスカットによって多くの証拠金がなくなってしまいます。

追加入金をして、もし相場が反転してくれれば、含み損は利益に変わる可能性があります。

ただ、そのための追加入金ではありますが、相場が反転しなければ追加入金分も失ってしまうリスクがあることも想定しておく必要があります。

⑥ ポジションの一部を決済する

もしポジションが1つしかなく、追加入金しないでどうしても強制ロスカットを避けたい場合は、そのポジションの一部を決済することで証拠金にある程度の余裕を作ることができます。

【ワンポイント】そもそもの話

ただし、このような方法は一時的な対処方法に過ぎません。むしろ強制ロスカットになる水準まで含み損を抱えている取引自体に大きな問題があるので、取引手法や資金管理について見直す必要があります。

同時に含み損が大きくなっているということは、当初想定した方向とは逆方向に相場が動いている証拠でもあります。

また、一部ポジションを決済してその場は何とかしのいだとしても、そこからさらに含み損が大きくなる可能性もあります。

強制ロスカットを避けるためにいろんな対処をすることで、結果的にはほとんどの証拠金を失う可能性があることも覚えておきましょう。

強制ロスカットに関するよくある質問

強制ロスカットに関するFAQを見ていきましょう。

強制ロスカットと損切りは何が違う?

強制ロスカットはトレーダーの意志ではなくFX会社のルールに従って行われる強制的なポジションの決済です。一方の損切りは、トレーダーの意志によって任意に行われる損失確定のポジションの決済です。

強制ロスカットには手数料がかかる?

強制ロスカットに手数料がかかるFX会社とかからないFX会社があります。それぞれのFX会社によってルールが決まっているので、詳しくは各FX会社の公式サイトやマイページで確認してください。

強制ロスカットはいつ起きる?

強制ロスカットはFX会社の定めた証拠金維持率を下回ると執行されます。各FX会社ごとにロスカットが執行される証拠金維持率は決まっていて、多くの会社では50%~100%の間で設定されています。

強制ロスカットの証拠金維持率は?

強制ロスカットになるときの証拠金維持率はFX会社ごとに決まっていて一律ではありません。各FX会社の公式サイトやマイページで強制ロスカットに関するルールを確認してください。

強制ロスカットが間に合わないことがある?

はい、あります。急激な相場の変動や月曜日の窓開けなど、強制ロスカットが間に合わず口座残高がマイナスになる可能性は考えられます。マイナス口座残高はユーザーが追加入金で解消しなければならないルールになっています。

詳しくは本記事の「強制ロスカットが間に合わないケース」と「追証とは?」を参考にしてください。

【まとめ】強制ロスカットの仕組みは必ず理解しておこう

この記事のポイント

  • 強制ロスカットは顧客の資金保護の目的で行われる
  • 強制ロスカットは証拠金維持率50%~100%で行われることが多い
  • 強制ロスカットが間に合わないことがあり、その場合は追証が発生する可能性がある
  • 強制ロスカットにならないためには低レバレッジで証拠金維持率に余裕を持つこと

強制ロスカットはFX会社がそれぞれ水準を決めており、それ以下(もしくは未満)の証拠金維持率になると執行されます。強制ロスカットは顧客の損失がある一定以上にならないようにするための措置です。

強制ロスカットにならないように証拠金には十分な余裕を持ち、ポジションには逆指値注文を入れておくなど適切な対策を講じて取引を行うように心がけましょう。

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