
この記事のポイント
- スワップポイントはFX会社ごとに差がある
- 各国の政策金利の差によってスワップポイントは変動する
- スワップポイントはマイナスだと支払いになるので注意
- スワップ投資は低レバレッジで運用しましょう!
- 高金利通貨ペアならGMOクリック証券が好条件
FXで利益を得られる機会は為替差益のほかにもう一つ、スワップポイントがあります。通貨ペアの金利差によって生まれるスワップポイントですが、じつは同じ通貨ペアであっても受け取り(支払い)の金額は、FX会社によって異なっているんです。
場合によっては受け取れる金額が2倍以上違うこともあるので、もしあなたがスワップ狙いの運用を考えているのなら、好条件のFX会社を選びたいですよね。
FX会社のスワップポイントをとことん比較したこの記事で、最適なFX会社を探してみてください。スワップ投資で失敗しないコツも解説しているので、そちらもチェックしてくださいね。
目次 ー Contents
FXスワップポイント比較(20社)
スキャルピングやデイトレードで売買差額を狙うのはトレードの醍醐味です。
一方で、スワップポイントで安定した収益を狙いたい人もいるでしょう。
ここではスワップ投資をしたい人向けに、特に人気のあるFX会社を20社選抜し、スワップポイントを比較しています。
人気のある高金利通貨ペアから主要通貨ペア、比較的マイナーだけどスワップポイントが多くて狙い目の通貨ペアのスワップポイントが一目で分かります。
【人気高金利通貨ペア】スワップポイント比較表
高金利通貨として有名なトルコリラ/円、メキシコペソ/円、南アフリカランド/円のスワップポイントを20社分調査してみました。
ご覧になると分かると思いますが、会社間によっては数倍の差があるところも見受けられます。
トルコリラ/円 | メキシコペソ/円 | 南アフリカランド/円 | |
---|---|---|---|
![]() 公式サイト | 買い:33 売り:−50 | 買い:27 売り:−30 | 買い:13 売り:−16 |
![]() 公式サイト | 買い:34 売り:−34 | 買い:28.1 売り:−28.1 | 買い:15.1 売り:−15.1 |
![]() 公式サイト | 買い:208 売り:−364 | 買い:29 売り:−33 | 買い:16 売り:−20 |
![]() 公式サイト | 買い:40 売り:−60 | 買い:30 売り:−50 | 買い:15 売り:−35 |
![]() 公式サイト | 買い:40 売り:−50 | 買い:22 売り:-32 | 買い:13 売り:−23 |
![]() 公式サイト | 買い:40 売り:−70 | 買い:22 売り:−27 | 買い:15 売り:−27 |
![]() 公式サイト | 買い:35 売り:−65 | 買い:31 売り:−36 | 買い:16 売り:−28 |
![]() 公式サイト | 買い:34 売り:−34 | 買い:28.1 売り:−28.1 | 買い:15.1 売り:−15.1 |
![]() 公式サイト | 買い:34 売り:−58 | 買い:28 売り:−31 | 買い:12 売り:−19 |
![]() 公式サイト | 買い:33 売り:−63 | 買い:26 売り:−31 | 買い:13 売り:−23 |
![]() 公式サイト | 買い:33 売り:−53 | 買い:24 売り:−27 | 買い:13 売り:−16 |
![]() 公式サイト | 買い:33 売り:−51 | 買い:17 売り:−33 | 買い:8 売り:−30 |
![]() 公式サイト | 買い:25 売り:−58 | 取り扱いなし | 買い:11 売り:−21 |
![]() 公式サイト | 買い:12 売り:−32 | 買い:16 売り:−36 | 買い:10 売り:−30 |
![]() 公式サイト | 買い:10 売り:−40 | 買い:20 売り:−23 | 買い:7 売り:−10 |
![]() 公式サイト | 買い:10 売り:−50 | 買い:10 売り:−22 | 買い:7 売り:−19 |
![]() 公式サイト | 買い:3 売り:−33 | 買い:26 売り:−29 | 買い:4 売り:−14 |
![]() 公式サイト | 買い:0 売り:−260 | 買い:5 売り:−35 | 買い:5 売り:−20 |
![]() 公式サイト | 取り扱いなし | 取り扱いなし | 買い:13 売り:−31 |
![]() 公式サイト | 買い:30 売り:-30 | 買い:30 売り:-30 | 買い:30 売り:-30 |
![]() 公式サイト | 取り扱いなし | 買い:26 売り:−29 | 買い:13 売り:−16 |
FXおすすめ口座の戦略的な選び方!比較ランキングから初心者やプロが使うFX会社
【クロス円】スワップポイント比較
2024年10月、日本と主要国の金利差は広がっているため、米ドル/円やユーロ/円といったクロス円通貨ペアのスワップポイントも以前より大きくなっています。
日本人トレーダーから特に人気の高い、米ドル/円、ユーロ/円、ポンド/円、豪ドル/円のスワップポイントを比較してみました。
※以下の表は「【人気高金利通貨ペア】スワップポイント比較表」で取り上げた20社を調査したうち、米ドル/円の受け取りスワップ上位10社をまとめてあります。 |
■人気クロス円のスワップポイント比較(20社中上位10社)
米ドル/円 | ユーロ/円 | ポンド/円 | 豪ドル/円 | |
---|---|---|---|---|
![]() 公式サイト | 買い:222 売り:−222 | 買い:150 売り:−150 | 買い:237 売り:−237 | 買い:105 売り:−105 |
![]() 公式サイト | 買い:205 売り:−208 | 買い:139 売り:−142 | 買い:225 売り:−228 | 買い:101 売り:−104 |
![]() 公式サイト | 買い:222 売り:−222 | 買い:150 売り:−150 | 買い:237 売り:−237 | 買い:105 売り:−105 |
![]() 公式サイト | 買い:219 売り:−225 | 買い:143 売り:−153 | 買い:237 売り:−242 | 買い:90 売り:−91 |
![]() 公式サイト | 買い:218 売り:−228 | 買い:140 売り:−160 | 買い:236 売り:−256 | 買い:100 売り:−120 |
![]() 公式サイト | 買い:214 売り:−224 | 買い:153 売り:−163 | 買い:246 売り:−256 | 買い:104 売り:−114 |
![]() 公式サイト | 買い:213 売り:−220 | 買い:142 売り:−147 | 買い:229 売り:−234 | 買い:100 売り:−105 |
![]() 公式サイト | 買い:208 売り:−239 | 買い:150 売り:−170 | 買い:225 売り:−259 | 買い:102 売り:−131 |
![]() 公式サイト | 買い:205 売り:−230 | 買い:150 売り:−170 | 買い:235 売り:−260 | 買い:95 売り:−115 |
![]() 公式サイト | 買い:207 売り:−210 | 買い:148 売り:−151 | 買い:224 売り:−227 | 買い:102 売り:−105 |
【マイナー通貨】スワップポイント比較
マイナーなのに実はスワップポイントが大きい通貨ペアはいくつかあります。これらの中には、比較的値動きや国内情勢が安定し、リスクが低く狙い目の通貨ペアも。
そのようなマイナーなクロス円通貨ペアの中から、狙い目の通貨ペアをチョイスして比較してみました。
もちろん、これら以外にもスワップ投資に向いている通貨ペアはあるので、自身でも探してみてください。
※以下の表は「【人気高金利通貨ペア】スワップポイント比較表」で取り上げた20社を調査したうち、NZドル/円の受け取りスワップ上位10社をまとめてあります。 |
■マイナー通貨ペアのスワップポイント比較(20社中上位10社)
NZドル/円 | カナダドル/円 | スイスフラン/円 | |
---|---|---|---|
![]() 公式サイト | 買い:130 売り:−133 | 買い:129 売り:−132 | 買い:70 売り:−73 |
![]() 公式サイト | 買い:132 売り:−167 | 買い:30 売り:−120 | 買い:50 売り:−60 |
![]() 公式サイト | 買い:132 売り:−167 | 買い:30 売り:−120 | 買い:50 売り:−60 |
![]() 公式サイト | 買い:131 売り:−151 | 買い:120 売り:−140 | 買い:71 売り:−91 |
![]() 公式サイト | 買い:129 売り:−140 | 買い:121 売り:−131 | 買い:74 売り:−84 |
![]() 公式サイト | 買い:129 売り:−164 | 買い:120 売り:−154 | 買い:71 売り:−93 |
![]() 公式サイト | 買い:127 売り:−151 | 買い:125 売り:−153 | 買い:47 売り:−83 |
![]() 公式サイト | 買い:125 売り:−176 | 買い:120 売り:−150 | 買い:65 売り:−75 |
![]() 公式サイト | 買い:125 売り:−130 | 買い:123 売り:−128 | 買い:65 売り:−70 |
![]() 公式サイト | 買い:126 売り:−129 | 買い:127 売り:−130 | 買い:72 売り:−75 |
スワップポイント投資におすすめのFX会社口座【5選】
スワップ投資をするうえで、おすすめのFX会社を5社ピックアップしました。
スワップポイントの高さはもちろん、スプレッドの狭さや取引ツール、サポート面なども含め、総合的な観点から判断しています。
これからスワップ投資を始めようと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
①GMOクリック証券(FXネオ)

トルコリラ/円 | メキシコペソ/円 | 南アフリカランド/円 |
---|---|---|
買い:42 売り:−42 | 買い:27.2 売り:−27.2 | 買い:17.3 売り:−17.3 |
取引手数料 | 無料 ※自動ロスカット発生時や追証による強制決済時に手数料あり |
最小取引単位 | 1,000通貨 |
通貨ペア数 | 20種類(ラージ銘柄は6種類) |
口座開設 | 最短当日で取引可能 |
公式サイト | ![]() 公式サイトへ |
GMOクリック証券の特徴
- 東証プライム上場企業グループの圧倒的なスケール感
- 多くの通貨ペアで業界最狭水準のスプレッド
- 1,000通貨から取引可能、少額トレードに適している
- スワップポイントは高金利通貨ペアに強い
GMOインターネットグループの証券会社で、東証プライム上場企業グループのGMOクリック証券。スケールメリットや企業としての安定感は抜群です。
スワップポイントに関しては、数年前までトップランナーといっても過言ではありませんでしたが、近年はスワップポイントに注力している競合が増えており、その印象は薄れてきています。とはいえ今も業界最高水準のスワップを提供していることに変わりなく、特にトルコリラ/円、南アフリカランド/円、メキシコペソ/円の高金利通貨の受け取りスワップは競合他社より一歩リードしています(2024年10月10日調べ)。
また、2024年1月10日より「一本値」を採用。受取りと支払いのスワップが同額になっているので、売りスワップが発生するトレードをする際の取引コストを削減できるようになっています。
②トレイダーズ証券(みんなのFX)

トルコリラ/円 | メキシコペソ/円 | 南アフリカランド/円 |
---|---|---|
買い:36.1 売り:−38.0 | 買い:26.1 売り:−27.1 | 買い:16.1 売り:−16.1 |
取引手数料 | 無料 |
最小取引単位 | 1,000通貨 |
通貨ペア数 | 34種類 |
口座開設 | 最短当日で取引可能 |
公式サイト | ![]() 公式サイトへ |
みんなのFXの特徴
- 高金利通貨の受け取りスワップポイントが高い
- 取引ツールのシンプルな使い勝手が初心者向き
- スプレッドが狭く好条件で取引ができる
- 1,000通貨単位から取引ができる
トレイダーズ証券が提供するFXサービス「みんなのFX」は、スワップポイントやスプレッドといったFXの基本的なスペックが業界屈指であることで知られています。
特に高金利通貨の受け取りスワップポイントが高いため、こうしたポジションを長期間保有するスワップ投資をしたい人には欠かせない口座といえます。
なお、同社が提供しているもう一つのFXサービス「LIGHT FX」も、みんなのFXと同レベルのスワップポイントを提供しています。取引ツールやサービス面で似ているところが多いので、まとめて口座開設しておき、スワップ狙いのトレードはみんなのFXで、デイトレードはLIGHT FXでといった感じで取引スタイルに応じて口座を使い分けてみるのもありです。
③松井証券(MATSUI FX)

トルコリラ/円 | メキシコペソ/円 | 南アフリカランド/円 |
---|---|---|
買い:40 売り:−50 | 買い:25 売り:−35 | 買い:17 売り:−27 |
取引手数料 | 無料 |
最小取引単位 | 1通貨 |
通貨ペア数 | 20種類 |
口座開設 | 5分で申込完了 |
公式サイト | ![]() 公式サイトへ |
MATSUI FXの特徴
- 実績のある大手ネット証券のFXサービス
- 最小取引単位が1通貨なので100円からFXができる
- 自動売買も100円から始められる
- 新興国通貨では高水準のスワップポイント
大手ネット証券の一つ「松井証券」のFXサービスである「MATSUI FX」。
最小取引単位が1通貨なことから、裁量取引と自動売買のどちらもワンコイン(100円〜)で始められることで有名です。
そんなMATSUI FXのスワップポイントは、トルコリラ/円をはじめとする高金利通貨の買いポジションが魅力的。なかには業界最高水準をアピールしているFX会社よりも高スワップな通貨ペアがあります。
少額取引、自動売買、スワップ投資とさまざまな手法を使い分けたいなら、一度検討してみるとよいでしょう。
④GMO外貨(外貨ex)

トルコリラ/円 | メキシコペソ/円 | 南アフリカランド/円 |
---|---|---|
買い:36.1 売り:−36.1 | 買い:26.1 売り:−26.1 | 買い:16.1 売り:−16.1 |
取引手数料 | 無料 |
最小取引単位 | 1,000通貨 |
通貨ペア数 | 24種類 |
口座開設 | 最短30分で取引開始 |
公式サイト | ![]() 公式サイトへ |
GMO外貨の特徴
- 1,000通貨取引が可能
- スプレッドが業界最狭水準
- ほとんどの通貨ペアで高スワップ
- PCとスマホの両方で高機能取引ツールが使える
- CFDとバイナリーオプションの取引もできる
GMOインターネットグループのFX会社であるGMO外貨(旧、外貨ex byGMO)。使いやすさに定評のある取引ツールや最狭水準のスプレッドなどウリになる点はいくつもありますが、スワップポイントに関しても他社に引けをとりません。
スワップ狙いで注目度の高い高金利通貨ペアに関しては最高水準とは言えませんが、ほとんどの通貨ペアで高い水準のスワップを提供。たとえば2024年4月18日の米ドル/円の買いスワップは業界最高水準のスワップで有名なGMOクリック証券より多く支払われています。(GMO外貨:260円、GMOクリック証券:253円)
「MINKABU FX会社比較ランキング」でスワップ部門第1位を獲得したのも頷けます。
⑤IG証券

トルコリラ/円 | メキシコペソ/円 | 南アフリカランド/円 |
---|---|---|
買い:51 売り:−71 | 買い:26 売り:−30 | 買い:16 売り:−20 |
取引手数料 | 無料 ※追加サービス手数料あり、6か月以上取引がないと口座管理手数料が発生 |
最小取引単位 | 1万通貨 |
通貨ペア数 | 約100種類 |
口座開設 | 3分で申込完了 |
公式サイト | ![]() 公式サイトへ |
IG証券の特徴
- 約100種類の通貨ペアを取引可能
- 高金利通貨ペアのスワップポイントが強い
- マーケットデータやレポートなどの情報コンテンツや教育コンテンツが豊富
- ノックアウト・オプションやCFDやバイナリーオプションを取引できる
IG証券は、イギリスに本拠地のある世界的な金融事業者「IGグループ」の日本法人。金融商品取引行者として国内の登録を受けているので安心して利用できるFX会社です。
FX以外にもCFDやノックアウトオプションができることで、世界中の金融商品に投資してみたい人から注目を集めています。
スワップポイントに関しては主要通貨ペア、対円通貨ペアでは一歩劣るものの、高金利通貨でおなじみのトルコリラ/円、メキシコペソ/円、南アフリカランド/円はいずれも高スワップポイントを提供。トルコリラ/円においては日々のばらつきがあるものの、業界最高水準をアピールしているFX会社を上回る支払いスワップを提供している日もあります(2024年10月10日調べ)。
スワップポイント狙いの長期トレードをするのであれば、IG証券は最有力候補の一つといえるでしょう。
実は狙い目?自動売買のスワップポイント運用
各FX会社の自動売買を運用しても、スワップポイントは基本的にもらえます。
ここでは、特に有名なリピート系自動売買の中でも、狙い目と思える通貨ペアのスワップポイントを比較してみました。
もちろん、これらの通貨ペア以外にもスワップポイントが多い通貨ペアがあるので、各社の公式サイトで確認してみてください。
■人気自動売買のスワップポイント一覧
自動売買 | 米ドル/円 | 豪ドル/円 | NZドル/円 | |
---|---|---|---|---|
![]() 公式サイト | トライオート | 買い:200 売り:−240 | 買い:95 売り:−145 | 買い:125 売り:−176 |
![]() 公式サイト | トラリピ | 買い:129 売り:−213 | 買い:91 売り:−119 | 買い:129 売り:−156 |
![]() 公式サイト | 100円から 自動売買 | 買い:226 売り:−266 | 買い:87 売り:−117 | 買い:108 売り:−135 |
![]() 公式サイト | ループイフダン | 買い:200 売り:−260 | 買い:100 売り:−130 | 買い:120 売り:−156 |
![]() 公式サイト | ループ・イフダン | 買い:190 売り:−240 | 買い:60 売り:−110 | 買い:95 売り:−160 |
![]() 公式サイト | みんなの シストレ | 買い:94 売り:−198 | 買い:41 売り:−91 | 買い:72 売り:−123 |
わかりやすいスワップポイントとは?
FXのスワップポイントは”スワップ””スワップ金利”などと投資家の間では呼ばれています。このスワップポイントという言葉を始めて聞く投資家も多いので、はじめてFXをする投資家は考え方や計算方法に頭をひねると思われます。そんななじみのないスワップポイントについてわかりやすく解説していきます。
なぜスワップポイントがつくの?
一定期間後に通貨を交換する場合には、取引する通貨ペア間の金利差を受け払いする必要があります。この金利差の調整分がスワップポイントです。
たとえばFXでドルを買っている状態は、将来のある時点で円を支払って、ドルを受け取る約束をしていることです。言い方を換えれば、円を借りてドルを貸しているのと同じことになります。
まず銀行から円を借り、銀行から調達した円をドルに交換し、このドルを外貨預金に預けておくようなものです。このような行為を行えば、当然、円の借り入れ金利とドルの預金金利が発生します。
スワップポイントはどのように決まるの?
このような取引は、インターバンク市場でも行われており、スワップマーケットという市場が存在します。インターバンク市場と同じ条件で外国為替取引を行っているFXにおいても同じように、スワップポイントの受け取りまたは支払いが発生するわけです。
スワップポイントは、対象となる通貨を発行する国の金利水準に依存します。リーマンショック以前、最近のように、日本の金利より米国の金利か高いという状況では、ドル買い(=円売り)を行った場合、受け取り金利(ドル金利)のほうが支払い金利(円金利)より高いため、スワップポイントは大きくプラスになり、取引期間に応じてスワップポイントを受け取ることになります。
簡単に言えば、ドルを買えば金利分かもらえるということです。逆にドル売り(=円買い)を行った場合はスワップポイントの支払いが生じることになります。
高いスワップポイントがつくおすすめ通貨は?
メキシコペソ円、南アフリカランド円、トルコリラ円などの通貨ペアを買えば比較的大きなスワップポイントを受け取ることができます。日本円より高金利の通貨を買えばスワップポイントがもらえる、と覚えておけばいいでしょう。
想定年間利回り100%超えも!?スワップポイントの魅力
またレバレッジ倍率を高くすれば高くするほど、元本に対する年間利回りは高くなります。ただし為替レートが予想に反し、下落した場合は元本に対する損失額が大きくなるのでバランスをみながら取引したほうがいいでしょう。
スワップポイントの年間利回りは当然レバレッジの大きさに比例します。レバレッジが大きくなれば利回りは高くなります。以下の図は高金利通貨ペアとしてFX投資家に人気のメキシコペソ円、トルコリラ円、南アフリカランドを買持ちした場合のレバレッジの大きさと年間利回りの関係です。

※ スワップポイントは日々変動します。売り持ちした場合はスワップポイントはマイナスになります。
※ スワップポイントの値はスワップポイントが高いことで有名なトレイダーズ証券のみんなのFXを参照しています。
※ 2024年10月10日時点。1日・1万通貨買持ちのスワップポイント/ペソ円25円、トルコリラ円35円、南アフリカランド円17円。為替レートはペソ円9.00円、トルコリラ円5.00円、南アフリカランド円8.00円の固定値で計算。あくまでシミュレーションになりますのでご注意ください。
最も利回りが高いのはトルコリラ円でレバレッジ1倍で年間利回り18.00%、レバレッジ5倍だと単純にレバレッジ1倍の利回り18.00%を5倍し90.00%となります。通常スワップポイントによる収益獲得を目的とし、中長期運用する投資家はレバレッジ1倍から5倍程度で取引される方が多いようです。
スワップポイントはいつつくの?
スワップポイントは、スポット取引(直物取引)の場合には1日ごとに受け払いが行われます。FXで取引している通貨取引は、新規に売り買いしてから2営業日に受け渡しがされる直物取引なので、銀行預金や銀行借り入れの金利計算と同様に、取引期間中に上日や祝日などが入れば、その分も計算されます。
スワップポイントは3日分つくこともある
FX投資家が新規にたてたポジションを自ら反対売買(決済)しない間は、FX業者が、そのポジションを自動的に保有延長(=毎営業日、受け渡し日の延長を繰り越す)するので、金曜日に取引を行っても翌日の営業日に決済日の先延ばし(ロールオーバー)をし、スワップポイントは休日である土曜日と翌々日の日曜日、そして月曜日(決済日は月曜日に繰り延べ)の3日分が付与されることになります。さらに月曜日が日本の祝日だったり、米国の祝日である場合にはスワップポイントは4日分になります。
スワップポイントを貯めるためにFXをやっている投資家の方は、土日前の金曜日やゴールデンウイーク、正月などの祝日の前営業日にポジションをとるとお得です。
なぜスワップポイントが高いFX会社があるの?
買いのスワップポイントと売りのスワップポイントは各FX会社の裁量で微妙に違っています。最近はサービスの差別化のため、キャンペーンとしてまた恒常的にスワップポイントを増量してくれているFX会社もあります。
もしスワップポイントによる収益を期待してFXを始めるのなら、ロング(買い持ち)のスワップポイントが高いFX会社を選択する、またスワップポイントを恒常的に増量してくれているFX会社を選ぶのも有効と思われます。このページでスワップポイントが高いFX会社、FX口座を紹介しているので参考にしてみてください。
スワップポイント投資の注意点
スワップ投資はスキャルピングやデイトレードのように、1日で完結させる投資ではありません。
年単位でポジションを保有する長期投資が前提になります。
長期投資は短期トレードとは注意するポイントが異なるので、慣れていない方は以下のポイントに注意してください。
基本的に長期保有が前提
スワップポイントはポジションを翌日に持ち越すと発生します。つまり、保有している期間が長ければ長いほど利益が積み重なっていきます。
そのため、スワップ投資はポジションを年単位で保有する長期投資が前提になります。
途中で決済してしまうと効率が悪いので、スワップポイントがマイナスになってしまうような、よほどのことがない限り損切りはしません。仮に含み損が大きくなっても決済することなく、スワップポイントの利益を伸ばすために保有を続けます。
長期保有が前提だからこそ、価格変動で大きな含み損を抱えてロスカットになってしまわないよう、余裕のある運用を心がける必要があります。
価格変動リスクがある
スワップ投資は長期保有が前提です。
そのため、保有中に急変動が起きてもロスカットにならないように低レバレッジでの運用を心がけましょう。
実際に、高金利通貨ペアとして人気のあるトルコリラ/円を見てみましょう。

これはトルコリラ/円の1時間足チャートです。
2022年12月22日に大きく下落しており、始値の7.354円から7.137円まで暴落しています。
基本的にトルコリラ/円やメキシコペソ/円をはじめとする高金利通貨ペアは、米ドル/円やユーロ/円と比較すると流動性が低く、大きな下落が起きやすい特徴があります。
スワップ投資をするなら、価格変動が起きても途中でロスカットにならないように低レバレッジでの運用をしましょう。
レバレッジは最高でも2倍〜3倍だと低リスク運用ができておすすめです。
政策金利によってスワップポイントは変動する
スワップポイントは通貨ペアを構成する2か国の政策金利の差によって変動します。
現在は買いで保有すればスワップポイントを受け取れる通貨ペアでも、将来は金利が逆転して支払いになる可能性があることに注意しましょう。
実際の例として、2023年と2017年のスイスフラン円のスワップポイントを比較してみます。

これはGMOクリック証券における、2017年5月1日のスイスフラン/円のスワップポイント。売りがプラス、買いがマイナスです

こちらは2023年5月1日のスイスフラン/円のスワップポイントですが、売りがマイナス、買いがプラスに転じています。
もし、GMOクリック証券で2017年からスイスフラン/円を売りで保有していた場合、現在はスワップポイントを支払わなければいけません。

これは2017年〜2023年5月にかけての日本とスイスの政策金利の推移。茶色の線が日本で、赤色の線がスイスです。
2017年はスイスの政策金利は日本よりも低かったのですが、2023年には日本の方がスイスよりも低くなっています。
つまり、日本とスイスの政策金利が逆転したことで、スワップポイントの受け取りと支払いも逆転したということです。
スワップ投資をする場合、保有する通貨ペアを構成する2か国の政策金利の推移とスワップポイントの変動はつねに注視しておきましょう。
【ワンポイント】スワップポイントの付与数は確認できる
スワップポイントはスワップポイントカレンダーでどのくらい付与されるかを確認できます。

スワップポイントカレンダーは各FX会社のホームページで表示できます。
画像はみんなのFXのスワップポイントカレンダーですが、過去〜現在にどのくらいのスワップポイントが付与されたのかが分かります。
スワップ投資だけでなく、日を跨いでポジションを持ち続けるつもりなら、トレード前にチェックしておきたいですね。
スワップポイントがマイナスだと支払いになる
スワップポイントはプラスだと受け取れますが、マイナスだと支払わなければならないので注意が必要です。
例えば、米ドル/円を買いで保有するとスワップポイントを受け取れるとしたら、売りで保有していると支払うことになります。

上のGMOクリック証券のスワップポイント(米ドル/円、2023年5月1日)を見てみましょう。
買いで保有して持ち越すと一日ごとに210円のスワップポイントが付与されます。反対に、売りはマイナスなので、売りポジションを持ち越すと一日ごとに210円を支払わなければなりません。
買いと売りのどちらがプラスになるか、マイナスになるかは通貨ペアごとに異なります。スワップ投資で利益を出すには、プラスとなる方向でエントリーするのが大前提です。
高金利通貨国は情報が少なく政情不安定な国が多い
全ての高金利通貨国に当てはまるとは限りませんが、政情が不安定な新興国は高金利になりやすい傾向にあります。
これは政情不安で外国からの投資が入りにくいため、金利を高くして外国からの投資を呼び込もうという一面があるからです。
例えば、高金利通貨国として有名なトルコは、2016年に軍部によるクーデター未遂がありました。
さらに、2021年は高インフレの中で利下げを続けたため、トルコリラ安が続いています。
トルコと同じように高金利通貨国として人気のあるメキシコや南アフリカはトルコよりも比較的安定していますが、米国や欧州と比べると、やはり信用度は落ちます。
また、新興国は米国や欧州よりも手に入る情報が少ない点も大きなデメリット。
現在の政情や経済状態を報道してくれる新聞やサイトが少ないため、事後になって知ったということになりがちです。
高金利通貨国に関する情報を精査したい場合、能動的に集めにいく必要があるため、情報収集には手間がかかります。
スワップポイントについてよくある質問
スワップポイントに関する疑問は解決しましたか? まだある方は、ここにある「よくある質問」を確認してみてください。
そもそもスワップポイントとは?
スワップポイントは金利差で発生する利益(損失)です。
金利の低い国の通貨を売って、金利の高い国の通貨を買うと金利差分を利益として得られます。
反対に、金利の高い国の通貨を売って、金利の低い国の通貨を売る場合は、金利差分の支払いが発生するので注意が必要です。
スワップポイントはどのように受け取れますか?
スワップポイントが発生する通貨ペアを保有し、翌日に持ち越せば自動的に発生します。1日ごとに発生するため、保有する期間が長いほどスワップポイントも増えていきます。
ただし、スキャルピングやデイトレードのようなポジションを持ち越さず、保有した日に決済する取引方法だと、スワップポイントを受け取れません。
スワップポイントがマイナスになるとどうなりますか?
スワップポイントがマイナスだと、スワップポイント分を支払うことになります。ポジションを保有する期間が長いほど支払い負担が大きくなるので注意しましょう。
スワップポイント狙いの投資でおすすめの通貨ペアはどれ?
一般的にはメキシコペソ/円、トルコリラ/円、南アフリカランド/円が高金利通貨ペアとして人気があります。
スワップポイントをアピールするFX会社で取り扱われることが多いのですぐお分かりになると思います。
2023年5月は、日本と主要国の金利差が開いているため、クロス円通貨ペア全般のスワップポイントも大きくなっています。
資金にある程度余裕があり、売買差額+αとしてスワップポイントを狙うなら、米ドル/円やユーロ/円もおすすめかもしれません。
スワップポイントの利益も確定申告をしないとダメですか?
スワップポイントによる収入も確定申告の対象となります。
区分は雑所得で、税率は20.315%になります。
まとめ FXのスワップポイント比較
この記事のポイント
- スワップポイントはFX会社ごとに差がある
- 各国の政策金利の差によってスワップポイントは変動する
- スワップポイントはマイナスだと支払いになるので注意
- スワップ投資は低レバレッジで運用しましょう!
- 高金利通貨ペアならGMOクリック証券が好条件
現在は日本と各国の金利差が広がっているため、米ドル/円やユーロ/円、ポンド/円のような主要通貨ペアでもスワップポイントを狙えます。
ただし、現在の金利差が今後もずっと続くとは言えないので、各国の金融政策と政策金利の動向は注視しておきましょう。
一度ポジションを持ったらチャートや相場を、日々チェックしながら戦略を調整していくのが、スワップ投資で利益を積み重ねる秘訣と言えます。