
この記事のポイント
- FXの口座開設には必ず審査があり、落ちることもある
- 審査のポイントは年収や資産規模、投資経験
- 審査に落ちたら他社に申し込みをしてもOK
- 審査がゆるからといっても海外FX業者への申し込みはNG
FXの口座開設には審査があることをご存じでしょうか?
審査に通らなければ口座を開設することはできないため、初めてFX口座の開設申し込みをする人にとっては気になる「関門」です。
また、一度申し込みをしたものの審査に落ちてしまった人にとっては、どうしたらいいのか途方に暮れてしまうかもしれません。
当記事では、FXの口座開設審査について、何を審査しているのか、審査に落ちたら場合はどうするべきなのかといった部分を解説します。審査に落ちてしまった、審査のことが気になるという人はぜひ最後までお読みください。
目次 ー Contents
FX口座の開設には審査がある
FX会社に口座を開設するには、FX会社による審査があります。この審査に通過したら口座開設となるため、避けては通れない「関門」です。
それでは、FX会社はこの審査で何に注目し、どんな判断をしているのでしょうか。最初に、FX会社による審査についての概要を解説します。
FX口座開設の審査とは
FX会社は口座開設の申し込みを受けた人すべてに口座を開設しているわけではありません。それぞれのFX会社が独自に行っている審査に通過したのみ口座が開設される仕組みになっています。
ただし審査といっても長期間待たされるわけではなく、多くのFX会社では即日もしくは遅くても翌日に結果が出るほどのスピード感で審査を行っています。口座開設申し込みをした日のうちに口座が開設されることも多いため審査のことを意識しない人も多いのですが、その場合でも審査は行われています。
FX会社が審査をしている3つの理由
FX会社が審査をしていることには、主に3つの理由があります。
1つ目は、なりすましの防止です。他人の名前をかたって口座開設をしたり、架空名義での口座開設を防ぐために本人確認も含めた審査を行います。
2つ目は、年齢など口座開設の要件を満たしているかどうかの確認です。そして3つ目については若干定義が曖昧ではありますが、「投資力」「経済力」がFX投資に適切であるかを確認するために審査をしています。
審査では何を見ているのか
先ほど挙げた3つ目の「投資力」「経済力」では、その人がFX投資をするのにあたってどの程度の資金や経験を有しているのかを審査しています。
例えば、GMOクリック証券は「100万円以上の金融資産をお持ちであること」をFX口座開設の要件にしています。FXは最大25倍のレバレッジをきかせることができるため、資金管理の観点からある程度資金に余裕をもたせる必要があります。そのためにはあまりも少額ではリスクが高いとして、100万円をひとつの目安にしていると推測できます。
このように資金規模を審査基準にしているFX会社は他にもあるでしょうし、それ以外にも経験のある投資ジャンルやトレード歴を重視していることもあります。
審査に落ちたら口座開設はできない
審査に通らなければ、そのFX会社で口座を持つことはできません。審査に落ちると、「今回はご希望に添うことができませんでした」といった主旨の文書もしくはメールが届きます。
審査に落ちた場合はどうするか?それについては順次解説を進めていきます。
FX口座開設審査と信用情報(ブラックリスト)の関係
FXの口座開設における「審査」は、お金を借りる際に行われる「審査」とは意味合いが異なります。
お金を借りる際に行われる審査では信用情報の照会があるため、過去に長期の延滞や金融事故があると審査に落ちる原因になりますが、FX口座開設審査で信用情報への照会はなく、いわゆる「ブラックリスト」に該当する人であっても直接の影響はありません。
FX口座開設審査に在籍確認はない
上記と同様に、FXの口座開設審査で勤務先などへの在籍確認が行われることはありません。なりすまし防止のために本人確認は行われますが、勤務先に電話をかけるなどの確認をすることはありません。
審査に落ちた場合に考えられる理由【5選】
FX会社は審査の基準を公開しておらず、仮に審査に落ちたとしてもその理由を開示することはありません。そのため、審査に落ちた場合は理由を推測するしかありません。
そこで、FXの口座開設審査に落ちた場合に考えられる5つの理由を紹介します。
申請内容に漏れ、虚偽がある
口座開設の申し込みフォームに虚偽の内容や漏れ、不備があると審査に落ちる原因になります。審査があることを意識して年収や保有資産を多めに申告するなど、内容を「盛る」ことが逆効果になることがあります。
また、名前などの情報が本人確認書類と一致しない場合も審査保留になり、確認が取れなければそのまま審査に落ちてしまいます。正式名には旧漢字が用いられている場合などは、注意してください。
必要書類の要件を満たしていない
口座開設に必要な書類が揃っていない、書類が要件を満たしていない場合なども本人確認ができない(つまり、なりすましの可能性を否定できない)という理由で審査に落ちます。
投資経験が条件を満たしていない
これについては諸説ありますが、投資経験が全くない、ほとんどない場合には審査に影響を及ぼすことがあります。FXはレバレッジの高い取引が可能で、資金管理がうまく機能しない時にはロスカットのリスクがあります。
そのため投資経験を重視しているのではないか、との説があります。
資産規模や年収が条件を満たしていない
投資を始めるのですから、一定の資産があることは実質的な要件になります。資産規模が小さすぎると口座を開設してもFX取引ができないのではないかと見なされ、審査に落ちる原因になります。
先ほど紹介したように、申し込みの段階から資産保有額に一定の要件を設けているGMOクリック証券のようなケースもあります。
申し込みができない職業に就いている
法律や業界の取り決めなどにより、証券会社やFX会社など金融商品取引業者に勤めている人は口座開設に一定の制限があります。これらの職業に就いている人が審査に落ちた場合、法令や規則に抵触した可能性があります。
FX口座開設の審査に落ちたらやること
ここでは、口座開設の審査に落ちてしまった場合に、できることを解説します。
他のFX会社に口座開設の申し込みをする
あるFX会社の口座開設審査に落ちた場合、他のFX会社に申し込みをしてみましょう。
お金を借りる際には複数の業者に申し込みをすると逆効果になることがありますが、FX口座の審査は別物なので、「審査に落ちたら他社に申し込み」という行動をとっても問題はありません。
口座開設審査の基準は各社まちまちで、統一されているわけではありません。そのため、あるFX会社で審査に落ちたとしても他社に申し込めば審査に通ったというケースはよくあります。実際に筆者も口座開設審査に落ちたことがありますが、他社に申し込むことによって口座を開設できました。
先述のようにGMOクリック証券は100万円以上の金融資産が要件となっていますが、セントラル短資であればその要件が10万円以上なので、こうした基準の違いによって同じ人であっても審査に通ることがあります。
同じFX会社に再申し込みをしてもOK
何も条件が変わらないまますぐに再チャレンジをしても同じ結果になる可能性が濃厚ですが、少し時間を置いて条件が変わったのであれば同じFX会社に再び口座開設の申し込みをしても問題ありません。
FX会社の審査に通るか不安な方へ
申し込みをする前の段階でFX会社の審査に通るか不安な人もいると思います。その場合は、ここで解説する内容をチェックしてみてください。
FX会社は審査内容を公開していない
すでに述べたように、FX会社は口座開設審査の内容を公開していません。これはどのFX会社であっても同様で、仮に審査に落ちて原因を問い合わせても回答に応じてくれることはありません。
そのため、不安はあるかもしれませんが、「こうすれば審査に通る」といった攻略法のようなものはありません。このことを踏まえて、次項以降を読み進めてください。
公開している申込条件をクリアしているかを事前チェックしよう
ここまで解説してきたように、FX会社のなかには保有資産の基準などを公開しているところがあります。それ以外にも年齢や年収などについても要件を公開しているのであれば、申し込みの前にそれらを満たしているかをチェックしておきましょう。
要件を満たしていない場合は無条件に審査に落ちてしまうため、無用な手間を省く意味でも重要です。
FX口座開設は複数社に申し込みをしてもOK
審査に落ちるのではないかと不安があるのであれば、同時に複数のFX会社に申し込みをするのもひとつの方法です。口座開設自体は無料なので、仮に申し込みをした口座全部が開設されたとしても、必要な口座だけ利用するという形でも問題ありません。
複数社への申し込みや口座開設によって不利益になることはないので、おすすめの方法です。
当記事では複数社への申し込みで候補にしたいおすすめのFX会社を紹介しますので、それも参考にしてください。
資金と資産のバランスを再チェック
公開・非公開に関わらずFX会社は審査において収入や保有資産額を考慮している可能性が高く、資産が極端に少ないのは審査落ちの原因になります。
それに加えて職業や年収と資産規模のバランスが不自然な場合も審査では不利になるようです。例えば年収が高いのに保有資産額が少ない場合、お金の管理能力が乏しい人と見なされる可能性がある、といった具合です。
海外FX業者なら審査がゆるい?
海外には日本語でサービスをしているものの、日本では無登録のFX業者があります。これらの業者は口座開設審査がゆるいという噂が散見されますが、それは本当なのでしょうか。
海外FX業者を利用する是非も含めて解説します。
そもそも海外FX業者とは何か
海外FX業者とは、一般的に日本国内に拠点がなく無登録状態で営業をしている業者を指します。日本語でサービスを提供しているものの業者の実態はよく分からず、「FX会社のようなもの」といわれています。
金融庁も海外FX業者については注意喚起を発しており、違法性が付きまとう点にも注意が必要です。

海外FX業者なら審査に通るという説について
日本国内のFX会社での口座開設審査に落ちた人に向けたものなのか、ネット上には「海外FX業者なら審査に通る」といったニュアンスの情報があふれています。これはあくまでも噂レベルの情報であり、真偽は不明です。
国内に実態がない業者だけに郵送などによる手続きが一切なくネット上だけで手続きを完結できることから「審査が速い」=「審査がゆるい」というイメージにつながっているのかもしれません。
安全重視の国内FXと、利益重視の海外FX
国内のFX会社が審査をしているのは、基本的に投資家の保護が目的です。FX口座を開設しても大きなダメージを負ってしまう可能性が低い属性の人であるかを判断している傾向があります。
それに対して無登録の海外FX業者は自社にとって儲かる顧客であるかどうかが重要であり、その観点から審査をしている傾向が見られます。
審査がゆるくても海外FX業者は非推奨
結論として、審査がゆるいという噂が本当であったとしても海外FX業者に口座を開設し、利用することは推奨しません。出金トラブルや計画倒産を疑われるような事例が多発しており、安心してFX投資ができる環境ではないからです。
ハイレバレッジ取引やゼロカット、入金ボーナスなどのメリットがあるように見えますが、そもそも出金できない口座は使い物にはなりません。
最短当日から取引可能なFX会社【4選】
審査に不安があるのであれば、複数のFX会社に同時申し込みをしても問題はないと述べました。そこで、ここでは同時申し込みをするのにあたっておすすめのFX会社4社を紹介します。いずれも最短当日で口座開設が可能で、口座開設者数実績や上場企業のグループ企業であること、取引ツールやサポート体制の充実度などで高い評価を得ているFX会社ばかりです。
もちろん申し込みや口座の開設はすべて無料なので、審査に不安がある場合だけでなくても4社すべてに申し込みをしてみてはいかがでしょうか。
取引手数料 | 最小取引単位 | 通貨ペア数 | スプレッド 米ドル/円 | 口座開設 | |
---|---|---|---|---|---|
![]() 公式サイト | 無料 | 1,000通貨 | 20種類 | 0.2銭※1 | 最短当日で取引可能 |
![]() 公式サイト | 無料 | 1,000通貨 | 34種類 | 0.2銭 | 最短当日で取引可能 |
![]() 公式サイト | 無料 | 1,000通貨 | 30種類 | 0.2銭 | 最短当日で取引可能 |
![]() 公式サイト | 無料 | 1,000通貨 | 24種類 | 0.2銭 | 最短当日で取引可能 |
※1 原則固定・例外あり
GMOクリック証券(FXネオ)

取引手数料 | 無料 |
最小取引単位 | 1,000通貨 |
通貨ペア数 | 20種類 |
米ドル/円スプレッド | 0.2銭 (原則固定・例外あり) |
口座開設 | 最短当日で取引可能 |
公式サイト | ![]() 公式サイトへ |
GMOクリック証券の審査ポイント!
- 最短で即日に口座開設(審査スピードが迅速)
- 金融資産100万円以上の要件あり
- 「口座開設ナビ」サービスにより口座開設状況を確認可能
GMOインターネットグループの証券会社で、スケールメリットや企業としての安定感は抜群です。
スプレッドやスワップポイントといったFX取引のスペックでは業界最高水準をキープしており、より有利な条件でFXを始めたい人におすすめ。
また、総合ネット証券会社なのでFX以外にも多彩な投資を手軽に始められます。
トレイダーズ証券(みんなのFX)

取引手数料 | 無料 |
最小取引単位 | 1,000通貨 |
通貨ペア数 | 34種類 |
米ドル/円スプレッド | 0.2銭 (午前8時~翌日午前5時 原則固定・例外あり) |
口座開設 | 最短当日で取引可能 |
公式サイト | ![]() 公式サイトへ |
トレイダーズ証券の審査ポイント!
- 年収30万円未満から申し込み可能
- 金融資産30万円未満から申し込み可能
- スマホによる本人認証で全手続きをネット完結
トレイダーズ証券が提供するFX取引サービス「みんなのFX」は、スワップポイントやスプレッドといったFXの基本的なスペックが業界のなかで高いことで知られています。
特に高金利通貨の受け取りスワップポイントが高いため、こうしたポジションを長期間保有するスワップ投資をしたい人には欠かせない口座といえるかもしれません。
「みんなのシストレ」という自動売買サービスも提供しているので、自動売買にチャレンジしてみたい人にもおすすめです。
外為どっとコム(外貨ネクストネオ)

取引手数料 | 無料 |
最小取引単位 | 1,000通貨 |
通貨ペア数 | 30種類 |
米ドル/円スプレッド | 0.2銭 (午前9時~翌日午前3時 原則固定・例外あり) |
口座開設 | 最短当日で取引可能 |
公式サイト | ![]() 公式サイトへ |
外為どっとコムの審査ポイント!
- 「スマホで本人認証」を利用すれば最短即日口座開設
- 金融資産についての制限は特にない
- 全体的に審査に通りやすいとの情報多数
FX専業の老舗、外為どっとコムはマーケット情報が豊富なことで有名です。
シカゴ・マーカンタイル取引所のポジション数を表す「IMMポジション」など、幅広いマーケット情報をFX取引に活用できます。
スプレッドは全体的に狭く、取引する人の多い米ドル/円は業界最狭水準の0.2銭で提供されています。ほぼ常時「業界最狭水準スプレッドキャンペーン」を実施しており、いずれかの通貨ペアが有利な取引条件となっています。
また投資教育系のコンテンツにも注力しているため、「なにから学べばいいかわからない…」とお悩みなら、外為どっとコムの各種コンテンツが役に立つでしょう。
GMO外貨(外貨ex)

取引手数料 | 無料 |
最小取引単位 | 1,000通貨 |
通貨ペア数 | 24種類 |
米ドル/円スプレッド | 0.2銭 (午前8時~翌日午前3時 原則固定・例外あり) |
口座開設 | 最短当日で取引可能 |
公式サイト | ![]() 公式サイトへ |
GMO外貨の審査ポイント!
- 金融資産についての制限なし
- 投資経験についての制限なし
- 最短30分で取引可能
GMOインターネットグループのFX会社であるGMO外貨(旧、外貨ex byGMO)。
使いやすさに定評のある取引ツールや最狭水準のスプレッドなどウリになる点はいくつもありますが、スワップポイントに関しては他社に引けをとりません。
「MINKABU FX会社比較ランキング」でスワップ部門第1位を獲得するほど、多くの通貨ペアで高スワップを提供。デイトレードとスワップポイント狙いの長期トレード、“どっちのトレードスタイルも行ける”FX口座といえます。
【まとめ】FX口座開設の審査は難しく考える必要なし
この記事のポイント
- FXの口座開設には必ず審査があり、落ちることもある
- 審査のポイントは年収や資産規模、投資経験
- 審査に落ちたら他社に申し込みをしてもOK
- 審査がゆるからといっても海外FX業者への申し込みはNG
初めての人にとってFXの口座開設審査は、どこか自分の社会的な信用をチェックされているようで不安を感じるかもしれませんが、仮に審査に落ちたとしても他社に申し込めばいいだけのこと、と考えると気が楽になるのではないでしょうか。
不安があるのであれば同時に申し込みをするのが有効で、本文中では同時に申し込んでもOKのおすすめ4社を紹介しました。この4社に同時申し込みをして口座を開設、実際に使ってみて利用口座を決めるのもよいかもしれません。