
この記事のポイント
- バイナリーオプションは少額で取引を始められる
- バイナリーオプションは短期間で利益を得られる可能性がある
- トラブルにまきこまれないよう信頼できるFX会社で取引する必要がある
- リスクが高い金融商品なので十分にリサーチを行う必要がある
バイナリーオプションとは、ある資産の価格が一定時間内に指定された価格に達するか達しないかを投資家が予測する金融商品です。バイナリーオプションは、短期間で利益を得られる機会があるため、投資家に人気のある金融商品の1つとなっています。
ただし、バイナリーオプションはハイリスクな金融商品であるため、投資する際には注意が必要です。この記事ではバイナリーオプションの仕組みとFXとの違い、おすすめのFX会社を紹介します。取引システムとの相性、取引銘柄により得意・不得意が出てくるので全てのバイナリーオプション口座を触ってみることをおすすめします。
目次 ー Contents
バイナリーオプション取扱業者のスペック一覧表
取扱業者 | オプションタイプ | 取扱銘柄 | ペイアウト/1枚 | 最大取引額 | 取引時間 |
---|---|---|---|---|---|
![]() 公式サイト | ラダー | 7通貨ペア・株価指数・商品 | 10,000円 | 上限なし | 08:00~翌日08:00 |
![]() 公式サイト | ラダー | 5通貨ペア | 1,000円 | 200枚/1取引 500枚/1回号 | 08:20~翌日04:20 |
![]() 公式サイト | ラダー | 5通貨ペア・株価指数 | 1,000円 (固定) | 200枚/1取引 1万枚/1日 | 08:00~翌日05:00 |
![]() 公式サイト | ラダー・レンジ | 8通貨ペア | 1,000円 | 1通貨ペア、1回号ごとに ラダーオプション200口、 レンジオプション100口の 合計最大300口 | 07:25~翌日05:25 |
![]() 公式サイト | ラダー・レンジ | 4通貨ペア | 1,000円 | 50ロット/1取引 300ロット/全通貨ペア合計 | 08:10~翌日06:10 |
当ページではバイナリーオプションのメリットだけではなくデメリット、リスクにも目を向けた上で取引するかどうかを検討してくださいね。
※この記事は2024年9月時点の情報をもとに作成しています。
※バイナリーオプション取引の銘柄には株価指数やコモディティ先物などがありますが、この記事では外国為替レートを指標とした店頭バイナリーオプション取引を軸に作成しています。
バイナリーオプションとは?
バイナリーオプションとは、為替や株価指数などの金融商品の価格が、一定期間内に一定の値に到達するか、一定の範囲内に収まるかを予測するオプション取引です。

オプション取引にはバイナリーオプションの他にも、プレーンオプションやエキゾチックオプションなど様々な種類があります。
バイナリーオプションの取引自体はとても簡単です。まず、取引したい金融商品、オプションの有効期限、オプションの価格を決めます。次に、オプション料を支払います。オプション料は、オプション価格と有効期限によって異なります。
オプションの有効期限が来たら、金融商品の価格がオプションで指定された価格に達したか、オプションで指定された範囲内にあるかどうかを判断します。
利益のケース
金融商品の価格がオプションで指定された価格に達した場合、またはオプションで指定された範囲内にある場合、オプション料の1倍〜数倍の金額を受け取ることができます。
損失のケース
金融商品の価格がオプションで指定された価格に到達しなかったり、オプションで指定された範囲内に入らなかったりした場合は、オプション料を失うことになります。
取引の流れ

バイナリーオプションの取引はとても簡単です。上の画像でわかる通り大まかに3つのステップで完結します。
選択した銘柄の価格が判定時刻までに目標レート(権利行使価格)より上昇すると予測すれば「買い」を選択し、目標レートより下降すると予測すれば「売り」を選択して取引を開始します。
その予測が当たれば利益に、外れたら損失となります。
取引時間
バイナリーオプションの取引時間はサービスを提供しているFX会社ごとに異なります。バイナリーオプションの取引時間とは、取引開始から終了までの時間のことです。
現在、国内の金融商品取引業者が提供しているバイナリーオプションは、規制上のルールにより、1回の取引時間が2時間以上であることが求められています。
たとえば、IG証券のバイナリーオプションには、取引時間が「当日」のものと「2時間」のものがあります。IG証券では、1日5回の「当日」取引と1日12回の「2時間」取引が用意されているので、24時間取引できます。

権利行使価格
権利行使価格とは、オプションの買い手が原資産を買う(コールオプション)、または売る(プットオプション)ことができる価格です。
バイナリーオプションの場合、「目標レート」とも呼ばれ、あらかじめ指定されています。権利行使価格は、原資産レートと比較して、保有するバイナリーオプションが権利行使価格を上回るか下回るか判断される価格です。
ペイアウト
ペイアウトとは、行使条件を満たした買い手に対して、あらかじめ決められた金額を支払うことです。
取引終了時に条件を満たした場合、買い手は1枚につき1,000円(固定)のペイアウトを受け取ることができます。条件を満たさない場合は、オプションは行使されず、ペイアウトは0円となります。
FXとバイナリーオプションの違い
FXとバイナリーオプションの違いについて解説します。
投資金額
FXは通常、1,000通貨や1万通貨から取引可能です。そのため、少額から始めることができますが、米ドル/円なら1,000通貨でも5,000円前後の証拠金が必要になります。
一方、バイナリーオプションは100円から取引できます。そのため、FXよりも少額から始められるのです。
また、FXは為替の値動きで利益を狙います。一方、バイナリーオプションは、為替レートが上がるか下がるかを予測し、それに合わせて為替レートが動けば利益を得ることができます。
FXもバイナリーオプションも通貨取引ではありますが、投資金額やリスクなどの違いがあります。そのため、投資目的やリスク許容度に応じて、どちらかを選択することが重要です。
動かない相場でも利益を狙える
株やFXなどでは、値動きの幅(値幅)が利益や損失の大きさに影響します。例えばFXでは、20銭動くより1円(100銭)動く方が、利益も損失も大きくなります。逆に、価格があまり動かなければ、利益も損失も小さくなります。
しかし、バイナリーオプションは株式やFXなどの投資とは異なり、値動きの幅に関係なく利益を狙える投資です。バイナリーオプションでは、レートが上がるか下がるかの2択で予想し、予想が当たれば利益が確定します。たとえわずかな値動きであっても、予想が当たれば利益を得ることができるため、ボラティリティがなくても利益を狙えるわけです。
リスクをコントロールしやすい
バイナリーオプションは最大損失額を事前に把握できるため、リスクをコントロールしやすいと言われます。ただし、コントロールしやすいとはいえ、他の金融商品と同じく資金管理が重要です。
【ワンポイント】資金管理とは
資金管理とは、投資した資産を守るために、取引限度額のルールを決めて損失をコントロールする方法です。
資金管理の方法はいくつかありますが、バイナリーオプションでは取引上限を設定することが大切です。
取引限度額とは、1回の取引で失うことができる金額の上限を指します。取引限度額を設定しておくことで、連敗した場合に投資資金を一度に失うリスクを回避できます。
バイナリーオプションはリスクの高い投資なので、資金管理を徹底して冷静にバイナリーオプションを取引できるようにしてください。
バイナリーオプションを取引する際には、以下のポイントに注意してください。
- バイナリーオプションでは、投資額が取引のリスクに直結するため、資金管理が重要です。
- バイナリーオプションはギャンブルではありません。市場の分析に基づき、勝ちトレードのみを目指すようにしましょう。
- バイナリーオプションはハイリスク・ハイリターンの投資です。取引する際には、損失がでるリスクも考えましょう。
バイナリーオプションの種類
FX会社が提供しているバイナリーオプションでは、オプションのタイプを選べるところがあります。ここではよくある3つのタイプについて解説します。
ラダーオプション

ラダーオプションは、判定時の為替レートが目標レートを上回るのか下回るのかを予測するものです。この取引方法は、相場が一定期間上昇または下落を続けると予想されるトレンド相場に適しています。
ワンタッチオプション
ワンタッチオプションは、相場が大きく動いている場面で効果を発揮します。他の取引タイプでは、取引が終了する有効期限まで待つ必要があります。
しかし、ワンタッチオプションの場合は、購入期限までに目標レートに1回でも到達すれば、判定時間前にペイアウトを受け取れる点が大きな違いです。
バイナリーオプション全般に言えることですが、購入価格が低いほど予想外となりやすいので、「重要な経済ニュースが発表される前に購入価格の低いオプションを買って、利益率を高くする」といった戦略がワンタッチオプションでは有効です。
レンジオプション

レンジオプションは、決定時刻の為替レートが2つのターゲットレートの範囲内に入るか、範囲外に入るかを予測します。この取引方法は、相場が一定期間レンジ内で推移する、あるいはレンジを外れると予想される場合に適しています。
バイナリーオプションの注意点
バイナリーオプションを取引するときの注意点について解説します。
資金をすべて失う可能性がある
損切りが苦手な人でも、バイナリーオプションは購入金額以上の損失がでることはありません。
バイナリーオプションは、為替レートが上がるか下がるかを2択で予測する投資で、FXは為替レートの差で利益を得る投資です。為替レートが上がると予測したらポジションを買い、下がったらポジションを売ります。利益は、ポジションを決済したときの為替レートと、ポジションを建てたときの為替レートの差として計算されます。
バイナリーオプションとFXの違いは、損失の限度額です。バイナリーオプションでは、損失は購入額に限定されます。しかし、FXでは証拠金維持率が維持されないと強制ロスカットされるため、損失が購入額を超えてしまうことがあります。
例えば、バイナリーオプションで10万円を投資し予想が外れた場合、投資額のすべて、10万円の損失となります。
しかし、FXで10万円投資して予想が外れた場合、証拠金維持率が維持されないと強制ロスカットされ投資額の一部は残ります(相場の急変動やシステムのトラブルなどによってロスカットが遅れてしまった場合に限り、口座残高がマイナスになってしまう可能性があります)。
なお、バイナリーオプションにおいても口座資金すべてを失う可能性はあります。たとえば、GMOクリック証券の1日の購入可能枚数は1万枚です。チケット1枚500円とすると、最大で500万円(500円×1万枚)失う恐れがあります。
取引にアツくなって冷静さを失い、無謀な取引を繰り返してしまうと、口座残高がゼロになってしまう可能性は十分にあるため注意しましょう。
【ワンポイント】顧客の取引を中断・中止するケース
一般社団法人金融先物取引業協会に所属している「金融商品取引業者」「登録金融機関」が提供している店頭バイナリーオプションでは、顧客の取引に限度額を定めています。そのため、一定の期間で一定の損失額に達すると取引を中断・中止されることがあります。
海外FXや有料ツールを使わないようにする
海外FXの業者は金融庁の登録をしておらず、トラブルに巻き込まれるリスクがあります。海外の口座では日本の法律が適用されず、外国語でやり取りすることになりトラブルを解決できない可能性が高いので注意が必要です。
そして、自動売買ツールにも注意してください。 バイナリーオプションの自動売買ツールは詐欺の標的にされやすいだけでなく、FX会社の取引約款に抵触して口座凍結される恐れがあるからです。
金融庁のサイトでは無登録業者について以下のように注意喚起しています。
バイナリーオプションは、金融商品取引法上の店頭デリバティブ取引に該当します。日本に居住する投資者に対してバイナリーオプション取引を業として行うときは、金融商品取引業の登録が必要です。たとえ海外で金融商品取引のライセンスを持つ業者であっても、日本で登録を受けずに日本に居住する者に対して金融商品取引を業として行うことは禁止されています。
引用:バイナリーオプション取引にあたってご注意ください!(金融庁)
無登録業者と取引した場合は、トラブルが生じても無登録業者への追及は極めて困難です。取引を始める前に、取引の相手が金融商品取引法の登録を受けている業者であることを必ず確認してください。
金融商品取引業者の登録を受けている業者は、金融庁のサイトで確認できるので参考にしてください。
⇒ 金融商品取引業者一覧(PDFファイルのページが開きます)
バイナリーオプションにおすすめのFX会社
バイナリーオプション取引を提供しているFX会社を5つ紹介します。
※2023年12月の情報をもとに作成しています。

ポイント① 取扱銘柄が豊富
IG証券は以下の銘柄の取引ができます。
通貨ペア | ドル円、ユーロ円、ポンド円、ユーロドル、豪ドル円、豪ドルドル、ポンドドル |
株価指数 | 日本225(日経平均)、ウォール街(ダウ平均)、FTSE100(イギリス)、ドイツ40、フランス40、スペイン35、オーストラリア200、シンガポール優良株先物、香港HS株価指数、中国A50 株価指数先物 |
商品先物 | NY原油(WTI)、NY金先物、NY銀先物 |
IG証券はバイナリーオプションで商品先物が取引できる国内唯一の業者。主要株価指数と7通貨ペアも取引でき、取扱商品の豊富さではナンバーワンです。
ポイント② 権利行使価格の幅が広い
IG証券の通貨ペアは20本の権利行使価格が選択できます。
一般的なバイナリーオプションの権利行使価格は数本なので、IG証券は非常に幅広い選択肢を提供しています。
特に相場が大きく動くことが予想される場合には、幅広い権利行使価格は大きな利益を得られるメリットがあります。
ポイント③ 取引上限がない
IG証券のバイナリーオプションには取引金額の上限がないため、大口の取引でも制限を気にせず自由に取引できます。他社では1回あたりの取引ロットや1日あたりの取引額などに制限が設定されています。
IG証券はどんな人におすすめ?
- 大口で取引したい人
- 幅広い銘柄でバイナリーオプションの取引がしたい人
- 幅広い権利行使価格を自由に行使して取引したい人
【GMO外貨/オプトレ!】おすすめポイント

ポイント① ラダーとレンジの取引ができる
GMO外貨の「オプトレ!」はラダーオプションとレンジオプションの両方が取引できます。多くの業者はラダーオプションのみなので、レンジオプションが取引したい人にはおすすめです。
またレンジオプションは「シングルレンジ」とより広い目標レンジに対応した「ワイドレンジ」で取引できます。
ポイント② 判定時間の1分前まで取引できる
「オプトレ!」は判定時間の1分前までエントリーができるため、相場の動きをギリギリまで見極めて取引できます。
一般的には2分前でエントリーは締め切られるので、相場の動くタイミングを最後まで見極めて確実に勝ちたい人にはおすすめです。
GMO外貨の(オプトレ!)はどんな人におすすめ?
- ラダーオプションとレンジオプションの両方で取引したい人
- 判定時間ギリギリを狙って取引したい人
【GMOクリック証券/外為オプション】おすすめポイント

ポイント① 5種類の通貨ペアと株価指数も取引できる
GMOクリック証券はドル円、ユーロ円、ポンド円、豪ドル円、ユーロドルの5通貨ペアに加えて、日経225と米国ダウ30の2銘柄の株価指数のバイナリーオプションが取引できます。
ポイント② チャート分析機能が豊富

GMOクリック証券のプラチナチャートでは、18種類の時間足、38種類のテクニカルインジケーター、25種類の描画オブジェクト、画面分割最大16分割など、他社のチャートよりも豊富な分析機能を備えています。
分析機能が豊富に選べるので独自のチャート分析も可能で、いろんな機能を使ってチャート分析をしたい人には大きなメリットです。
GMOクリック証券(外為オプション)はどんな人におすすめ?
- 株式指数をバイナリーオプションで取引したい人
- 豊富なチャート分析機能を使って取引したい人
- チャートの画面設定を自由にカスタマイズして好みの環境で取引したい人
【楽天証券/らくオプ】おすすめポイント

ポイント① 楽天ポイントで取引できる
楽天証券は楽天ポイントを使ってバイナリーオプション取引ができます。
楽天ポイントは日常的な買い物や楽天カードの利用などで貯まるので、貯まったポイントでバイナリーオプションを買えば、現金を一切使わずに取引ができます。
ポイント② 登録不要でデモ取引ができる
誰でも登録なしでバイナリーオプションのデモ取引が利用できます。取引環境や操作方法は実際の取引と全く同じで、利用料も無料です。
また、デモ取引の「らくオプデモ」はPCでもスマートフォンでも利用できるメリットもあります。
楽天証券(らくオプ)はどんな人におすすめ?
- 楽天ポイントで取引したい人
- 楽天ポイントを多く保有している人
- 登録なしで簡単にデモ取引をしてみたい人
【みんなのFX/みんなのオプション】おすすめポイント

ポイント① 取引ツールがシンプルでわかりやすい
みんなのFXの「みんなのオプション」は取扱通貨ペアが米ドル/円、ユーロ/円、ポンド/円、ユーロ/米ドルの4種類に厳選されていて、取引ツールも非常にシンプルで直感的に操作できます。
特に初心者は選択肢が多いとどうしていいかわからなくなりがちです。「みんなのオプション」はバイナリーオプションをシンプルに体験できるためおすすめです。
ポイント② ラダーオプションとレンジオプションが取引可能
「みんなのオプション」はラダーオプションとレンジオプションの両方が取引できます。レンジオプションもレンジ内とレンジ外の色がわかりやすく表示されていて、誰でも簡単に取引できます。
みんなのオプションはどんな人におすすめ?
- 初心者でシンプルに取引したい人
- ラダーオプションとレンジオプションの両方で取引したい人
関連記事
【まとめ】バイナリーオプションとはハイリスクハイリターンな金融商品
この記事のポイント
- バイナリーオプションは少額で取引を始められる
- バイナリーオプションは短期間で利益を得られる可能性がある
- トラブルにまきこまれないよう信頼できるFX会社と取引する必要がある
- リスクが高い金融商品なので十分にリサーチを行う必要がある
バイナリーオプションとはどんな金融商品か、理解できたでしょうか?
少額で始められ、短期間で利益を得る機会があるため、バイナリーオプションは人気のある金融商品の一つです。しかし、バイナリーオプションはリスクの高い金融商品でもあるため、投資する際にはリスクを正しく理解した上、投資戦略を持った上で取り組んでください。
最低でもバイナリーオプション口座の開設時に出てくる基礎知識テストの内容を完全に把握できるレベルになってから取引を始めましょう。
