
この記事のポイント
- FXは決済タイミングやレバレッジなど自分で判断が必要
- バイナリーオプションは二者択一で取引できるシンプルな仕組み
- バイナリーオプションの損益は価格変動の影響を受けない
- バイナリーオプションは最大損失額が事前にわかる
- どの投資においても資金管理やスキル・経験が必要
FXとバイナリーオプションはどちらも「為替」に関する取引・投資のことです。
ですが、異なるポイントがどんなものかわからず、気になっている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、FXとバイナリーオプションの違いを9つ紹介しています。
またメリットやデメリット、バイナリーオプションの危険性にも触れていますので、ぜひ投資判断の参考にしてください。
※この記事は2024年5月時点の情報をもとに作成しています。
目次 ー Contents
バイナリーオプションとは

バイナリーオプションとは、外国為替などの価格が、一定時間後(判定時間)に目標レートを上回るか、下回るかを予想する取引のことです。
また、バイナリ―は「二者択一」、オプションは「選択権」の意味があります。
なお、オプションの購入価格は常に変動します。
目標レートに達する可能性が高い場合は、オプションの購入価格が高くなる一方で、可能性が低い場合は安くなるのです。
さらに判定時間までの残り時間によっても、オプション価格は(下の画像参照)変わります。

オプションを購入し、予想が合っていればペイアウトを受け取り、予想が外れると購入金額を失います。
ペイアウトとは
予想をあてたオプション購入者が受け取れるお金のこと。国内FX会社では、ペイアウトは一口1,000円が多い。
このように、バイナリーオプションは上がるか下がるかのオプションを購入し、判定時間を待つだけのシンプルさが特徴の金融商品です。
FXとバイナリーオプションの違いを比較
FXとバイナリーオプションの違いを9つの項目で比較しながら紹介していきます。
どちらも為替を扱う取引ですが、異なる点が多いので一つひとつ詳しく解説していきます。
FXとバイナリーオプションの比較表
FX | バイナリーオプション | |
---|---|---|
①利益の決まり方 | レートの変動幅、ロット数で変わる | 目標レートを上回るか下回るかの予想を当てる |
①損失の決まり方 | 目標レートを上回るか下回るかの予想を外す | |
②投資金額 | 約6円から | 約40円から |
③取引の仕組み | 通貨ペアを売買 | オプションの購入のみ |
④取引時間 | 平日と祝日(土日除く)のほぼ24時間 | |
⑤決済タイミング | 自分で決める | 事前に決まっている |
⑥レバレッジ | あり(最大25倍) | なし |
⑦取扱通貨ペア数 | 20~30通貨ペアが多い | 5~7通貨ペア前後 |
⑧スワップポイント | あり | なし |
⑨リスクコントロール | 最終的には投資家のメンタル次第 |
①利益・損失の決まり方
FX | バイナリーオプション |
---|---|
決済のタイミングで損益額が変動 | 利益:ペイアウト分 損失:オプションの購入代金 |
FXとバイナリーオプションは、利益と損失の決まり方が大きく違います。
まずFXは決済のタイミングによって、利益と損失額が変動します。大きく分けると以下の2パターンです。
- 安い値段で買って高い値段で売る(新規:買い注文→決済:売り注文で1取引完了)
- 高い値段で売って安い値段で買い戻す(新規:売り注文→決済:買い注文で1取引完了)
例えば、米ドル/円の通貨ペアを取引する場合の、損益イメージは以下の通りです。
- 値上がりを予想して、1ドル100円のときに1通貨を買い、101円になったときに売れば差額分の1円が利益となる。
- 予想とは反対に1ドルが99円に値下がりしてしまい、売った場合は差額の1円が損失となる。
実際のFX取引では1,000通貨や1万通貨の取引が一般的のため、1円の変動で1,000円や1万円の損益に、2円の変動で2,000円や2万円の損益となります。
一方で、バイナリーオプションは通貨ペアの為替レートが、目標レートを上回るか下回るかを予想するだけです。
判定時間になれば自動で決済されるため、決済の必要はありません。
予想が当たればペイアウト分が利益となり、損失はオプションの購入代金のみに限定されます。
このように、通貨ペアの価格変動が損益に影響するのがFX、影響しないのがバイナリーオプションなのです。
②投資金額
FX | バイナリーオプション |
---|---|
1通貨約6円から | 一口40円から |
FXとバイナリーオプションでは投資できる金額が違います。また、最低投資金額や上限金額はFX会社によって異なります。
例えば、SBI FXトレードやMATSUI FXでは1通貨から取引可能です。米ドル/円が150円のときは1通貨6円で取引できます(レバレッジ25倍)。
ただし、FXは投資金額(取引数量、ロット数)に応じて損益が比例するので取引には注意が必要です。
当然ですが、大きな利益を求める場合は、その分大きな投資金額が必要となります。
一方でバイナリーオプションは、100円前後から取引できる国内FX会社がほとんど。ちなみにGMO外貨の「オプトレ!」では1ロット40円から取引ができます。

ただし、1ロットの購入金額が低い場合は、目標レートに達する確率も低いため、投資する際は注意が必要です。
例えば、上の画像では、豪ドル/米ドルが1口70円で購入できますが、目標レート(チャートの青い範囲)までの距離が遠くなっています。
このように、FXもバイナリーオプションも投資は少額からできますが、リスクや自己管理を徹底しなくてはいけません。
③取引の仕組み
FX | バイナリーオプション |
---|---|
通貨ペアを新規注文 取引ロット・レバレッジを決める 新規注文 決済注文 保有時間 | オプションの購入(ハイ・ロー) 目標レートを選ぶ ロットを決める |
FXはバイナリーオプションに比べ、トレーダーが決められる要素が多いのが特徴です。
そのため、初心者にはバイナリーオプションの方がシンプルで理解しやすいともいえます。
例えば、FXでは通貨ペアの価格レートを予想して新規注文を行います。
価格が上がると予想すれば、新規でポジションを買い、下がると予想する場合は売り注文でポジションを作ります。
また、ロット数やレバレッジの倍率も自分で決めなくてはいけません。さらに、ポジションを保有する期間の決定や決済注文も自分で行います。
とくにFXは決済タイミング次第で、損益が変わる点には注意が必要です。
一方で、基本的にバイナリーオプションは価格が上がるか下がるかを予想してオプションを購入します。
また、決済時間が決まっているため、トレーダーは購入タイミングを見計らって取引するだけでOKです。
このように、FXは自己判断が多いため、初心者には少しハードルが高いと言えるでしょう。
④取引時間
FX | バイナリーオプション |
---|---|
月曜午前7時~土曜午前7時前後 ※夏時間:月曜午前6時〜土曜午前6時前後 ※日曜は休み・祝日も取引できる | 月曜午前8時~土曜午前6時前後 ※夏時間:月曜午前7時〜土曜午前5時前後 ※日曜は休み・祝日も取引できる |
基本的に取引時間は、FXもバイナリーオプションも日曜以外はほぼ24時間取引できます。
ただし、国内の金融商品取引業者が提供するバイナリーオプションは規制により、1回の取引時間が2時間以上と決められています。
また、回号という、取引時間に区切りがあるのはFXと大きく異なる点です。

例えば、GMO外貨のバイナリーオプション「オプトレ!」では11回、IG証券では12回などFX会社によって多少異なります。
一方で、FXには回号がなく、取引時間内であれば自由にトレーダーが取引できます。
また、FXは日をまたぐ取引もでき、決済しない限り長期で保有し続けることもできるのです。
このように、バイナリーオプションは取引時間が決まっているので、取引する際は注意しましょう。
⑤決済タイミング
FX | バイナリーオプション |
---|---|
自分で決められる | 事前に決まっている |
先述したとおり、バイナリーオプションは基本的に2時間に1回の決済タイミングがあります。
IG証券のように取引時間が、当日タイプの取引もあります。このように決済タイミングが決められている点が、FXとバイナリーオプションの大きな違いです。

また、バイナリーオプションは、各回号の取引時間内であれば途中から購入や決済ができ、判定時刻を迎える前に損益を確定することもできるので、FXと似た要素もあります。
一方で、FXはトレーダーが自由に決済でき、日をまたいだ長期保有も可能です。
ただし、日をまたいでポジションを保有していると、スワップポイントの受払いが発生し、場合によっては1日ごとに支払いが発生していくことがあります。
スワップポイントやレバレッジについては、以降の章で詳しく解説します。
⑥レバレッジ
FX | バイナリーオプション |
---|---|
あり 損益はレバレッジ倍率に比例 | なし 損失が限定される |
レバレッジとは、預けた資金(証拠金)を担保として、預けた資金以上の取引ができる仕組みのこと。
FXでは、最大25倍のレバレッジ取引ができる一方で、バイナリーオプションにレバレッジはありません。
少ない資金で大きな取引ができるのがレバレッジの魅力ですが、利益も損失もレバレッジに比例して大きくなるので注意が必要です。
また、レバレッジが大きくなるほど、ロスカットのリスクが高まっていくということは、FXを行う上で必ず把握しておきましょう。
ロスカットとは
投資家を守るために強制決済が行われる仕組みのこと。ただし、急激な相場変動時は、ロスカットが間に合わず、手元資金上の損失もあり得るので注意。
一方でバイナリーオプションは、レバレッジがないため、損失が限定されます。手元資金以上の取引はできません。
このように、レバレッジ取引はハイリスクハイリターンの投資のため、リスクとリターンの関係性を正しく理解してから取引するようにしましょう。
⑦取扱通貨ペア数
FX | バイナリーオプション |
---|---|
20~30種類前後 | 5種類前後 |
取扱通貨ペア数はFXの方が比較的多めで、20~30前後のFX会社がほとんど。
一方で、バイナリーオプションは5通貨ペア前後と少なめです。
例えば、GMOクリック証券のバイナリーオプション「外為オプション」では米ドル/円、ユーロ/円、ポンド/円、豪ドル/円、ユーロ/米ドルの5通貨ペアを取り扱っています。
なお、FXでは取引量や流通量が少ない「マイナー通貨」も数多く取り扱っています。
マイナー通貨の例
・トルコリラ
・南アフリカランド
・メキシコペソ
・ノルウェークローネ など
⑧スワップポイント
FX | バイナリーオプション |
---|---|
あり | なし |

スワップポイントは通貨ペアを組んでいる2つの通貨間で金利差を調整するために受け渡しされるもので、金利が低い通貨を売って高い通貨を買うポジションを保有すると毎日受け取ることができます。
1日に受け取る金額は一年間の日割り計算した金額になっており、土日の分も受け渡しがあるため、一週間(月〜金)のうち1回は3日分のスワップポイントが発生するFX会社が多いです。
近年では、高金利通貨と超低金利が続く日本の通貨(日本円)を組み合わせた通貨ペアの「買い(高金利通貨を買って日本円を売る)」でスワップポイントを狙った取引も人気があります。
スワップポイントとは、異なる金利の通貨ペアを保有した際に、受け取りまたは支払いが必要な利息のことです。
FXではポジションを翌日に持ち越した際にスワップポイントが発生するため、金利差を利用して稼ぐことができます。
スワップポイント狙いの取引で人気のある通貨
米ドル/円、トルコリラ/円、南アランド/円、メキシコペソ/円など
一方で、バイナリーオプションにはスワップポイントが発生しません。
⑨リスクコントロールのしやすさ
FX | バイナリーオプション |
---|---|
損益の確定に決済が必要 | 最大損失額が決まっている |
繰り返しになりますが、FX取引で損益を確定させるには、保有したポジションの決済が必要です。
利益が膨らむ分には嬉しい話ですが、含み損のまま放置しているとさらに損失が大きくなってしまう可能性があるので注意しなくてはいけません。
そのため、適切な損切りの設定(逆指値注文)やロット数(取引数量)を調整して余裕を持たせた取引を行うなどトレーダー自身で取引ルールを決める必要があります。
一方で、バイナリーオプションは基本的に2時間ごとに判定時間があるため、自身の手で決済する必要はありません。
また、最大損失額はオプションの購入額分に限定されるため、リスクコントロールが比較的しやすいのが特徴です。
ただし、どちらの投資方法も、やろうと思えば簡単に取り返しのつかない無謀な取引ができてしまいます。
FXをするにせよバイナリーオプションをするにせよ、1回の失敗で相場から退場してしまうような取引をせずに、資金管理(破産しないで取引を続けていけるようにするための決め事)を徹底するよう心がけてください。
簡単な資金管理のルール例
・FXの場合…1取引の損失を口座資金の2%までにする
・バイナリーオプションの場合…1日に1,000円の損失を出したらその日の取引をやめる
FXとバイナリ―オプションどちらが稼ぎやすい?
一概にどちらが稼ぎやすいとは言えません。
まず大前提として、FXとバイナリーオプションのどちらもトレーダーのスキルが必要です。
あえて挙げるとすれば、バイナリーオプションの方が挑戦しやすいでしょう。
なぜなら、これまで解説してきたとおり、バイナリーオプションは以下の特徴があるからです。
- 損益を確定させる必要がない
- レバレッジがなく、最大損失額が事前にわかる
少額から取引ができ、取引の仕組みがシンプルなことから始めやすさはバイナリーオプションの方に軍配が上がりますが、だからといってFXよりバイナリーオプションの方が利益を上げやすいわけではないので、その点は心に留めておいてください。
バイナリ―オプションにおすすめのFX会社3選
バイナリーオプションにおすすめのFX会社3選を紹介します。いずれもデモトレードがあるので、まずは試してみて、自分に合ったものを選ぶとよいでしょう。
【IG証券】銘柄数は業界最多の23種類!

ポイント① 取扱銘柄が豊富
IG証券は以下の銘柄の取引ができます。
通貨ペア | ドル円、ユーロ円、ポンド円、ユーロドル、豪ドル円、豪ドルドル、ポンドドル |
株価指数 | 日本225(日経平均)、ウォール街(ダウ平均)、FTSE100(イギリス)、ドイツ40、フランス40、スペイン35、オーストラリア200、シンガポール優良株先物、香港HS株価指数、中国A50 株価指数先物 |
商品先物 | NY原油(WTI)、NY金先物、NY銀先物 |
IG証券はバイナリーオプションで商品先物が取引できる国内唯一のネット証券会社。主要株価指数と7通貨ペアも取引でき、取扱商品の豊富さではナンバーワンです。
ポイント② 権利行使価格の幅が広い
IG証券の通貨ペアは20本の権利行使価格が選択できます。
一般的なバイナリーオプションの権利行使価格は数本なので、IG証券は非常に幅広い選択肢を提供しています。
特に相場が大きく動くことが予想される場合には、幅広い権利行使価格は大きな利益を得られるメリットがあります。
ポイント③ 取引上限がない
IG証券のバイナリーオプションには取引金額の上限がないため、大口の取引でも制限を気にせず自由に取引できます。他社では1回あたりの取引ロットや1日あたりの取引額などに制限が設定されています。
IG証券はどんな人におすすめ?
- 大口で取引したい人
- 幅広い銘柄でバイナリーオプションの取引がしたい人
- 幅広い権利行使価格を自由に行使して取引したい人
【GMO外貨/オプトレ!】レンジオプションも取引可能!

ポイント① ラダーとレンジの取引ができる
GMO外貨の「オプトレ!」はラダーオプションとレンジオプションの両方が取引できます。多くの業者はラダーオプションのみなので、レンジオプションが取引したい人にはおすすめです。
またレンジオプションは「シングルレンジ」とより広い目標レンジに対応した「ワイドレンジ」で取引できます。
ポイント② 判定時間の1分前まで取引できる
「オプトレ!」は判定時間の1分前までエントリーができるため、相場の動きをギリギリまで見極めて取引できます。
一般的には2分前でエントリーは締め切られるので、相場の動くタイミングを最後まで見極めて確実に勝ちたい人にはおすすめです。
GMO外貨の(オプトレ!)はどんな人におすすめ?
- ラダーオプションとレンジオプションの両方で取引したい人
- 判定時間ギリギリを狙って取引したい人
【GMOクリック証券/外為オプション】国内取引シェアNo.1!

ポイント① 5種類の通貨ペアと株価指数も取引できる
GMOクリック証券はドル円、ユーロ円、ポンド円、豪ドル円、ユーロドルの5通貨ペアに加えて、日経225と米国ダウ30の2銘柄の株価指数のバイナリーオプションが取引できます。
ポイント② チャート分析機能が豊富

GMOクリック証券のプラチナチャートでは、18種類の時間足、38種類のテクニカルインジケーター、25種類の描画オブジェクト、画面分割最大16分割など、他社のチャートよりも豊富な分析機能を備えています。
分析機能が豊富に選べるので独自のチャート分析も可能で、いろんな機能を使ってチャート分析をしたい人には大きなメリットです。
GMOクリック証券(外為オプション)はどんな人におすすめ?
- 株式指数をバイナリーオプションで取引したい人
- 豊富なチャート分析機能を使って取引したい人
- チャートの画面設定を自由にカスタマイズして好みの環境で取引したい人
【FXと比較】バイナリーオプションのメリット3選
FXとバイナリーオプションはそれぞれメリットが異なります。どちらが自分にとって取引しやすそうかを考えて選ぶとよいでしょう。
- 値動きが小さくても利益が狙える
- 損失額が限定されている
- 取引の仕組みがシンプルでわかりやすい
値動きが小さくても利益を狙える
バイナリーオプションは値動きが小さい場面でも利益を狙えるのがメリットです。
たとえ値動きが10銭でも、バイナリーオプションでは価格予想が当たれば一定のペイアウト(利益)を受けとれます。
一方で、FXは基本的にエントリー時の価格と決済価格の差が小さい(値動きが小さい)と利益も小さくなり、値動きが大きいと利益も大きくなります。
(とはいえ、ロット数を大きくすればFXでも小さな値幅で利益が大きくなります)
損失額が限定されている
バイナリーオプションは予想を外すと「投資金額=損失」となります。
最大損失額が限定されており、事前に把握できるのがメリットです。
一方でFXの場合は、新規注文が約定したあとに損切りの逆指値注文を出していない限り、自身で決済しないと最大損失額はロスカット(強制決済)ラインとなります。
要するにポジションを保有している間はそれだけの損失リスクを背負っているということ。
含み損を決済して損失(負け)を確定することができず、ポジションを塩漬け(いつかもとに戻るだろうと手放さない)してしまう人は、損失額が限定されているバイナリーオプションの方が向いているかもしれません。
取引の仕組みがシンプルでわかりやすい
バイナリーオプションは二者択一の価格予想のため、初心者でも仕組み、注文方法が理解しやすいのがメリットです。
権利行使価格(目標レート)を選び、購入オプションを購入すれば、あとは判定時間を待つだけ。決済の必要もありません。
一方、FXでは決済やロット数(取引数量)、損切り設定などを自身で行わなくてはいけないため、トレード初心者には慣れるまで時間を要するかもしれません。

なお、バイナリーオプションはデモトレードが利用できるFX会社があります。
実際のトレード画面を使用しているため、本格的に練習ができます。
バイナリーオプションのデモトレードを利用できるFX会社
・IG証券
・外為オプション(GMOクリック証券)
・オプトレ!(GMO外貨)
・みんなのオプション(みんなのFX)
・らくオプ(楽天証券)
まずはデモトレードで基本的な操作に慣れ、利益を出せるようになってから実際に投資するのがおすすめです。
FXと比較したバイナリーオプションのデメリット2選
メリットだけでなく、FXと比較したバイナリーオプションのデメリットも把握しておきましょう。
- 大儲けできる投資ではない
- ギャンブルになりがち
大儲けできる投資ではない
バイナリーオプションはFXと違いレバレッジがなく、取引回数が決まっているため、資金効率はよくありません。
また、ペイアウト(払い戻し金額)が1枚1,000円と決まっているため、大きく利益を狙う場合はそれなりの投資金額が必要となります。
さらに予想を外せば投資金額は全額失うため、資金管理を徹底しましょう。
資金管理の一例
・1回の取引投資額…全投資金額の2%
・1日に許容できる損失額…1日に3,000円まで
・3連敗したら、その日は取引をやめる など
連敗すれば、負けを取り返そうとしてアツくなるのが人間です。慣れてもいないうちに一か八かの大勝負を張るようでは遅かれ早かれ相場から退場してしまうでしょう。
いきなりプロトレーダーを目指すのではなく、まずは「負けなくなる」ことを目指してみてください。
ギャンブルになりがち
バイナリーオプションは二者択一の予想というシンプルなルールなため、ギャンブルのような取引になってしまう危険性があります。
取引がシンプルな点はメリットですが、勘に頼ったエントリーを重ねていると、あっという間に資金は底をついてしまうでしょう。
本気でバイナリーオプションで資金を増やしていきたいと思っているのであれば、まずは為替相場の分析方法(テクニカル分析など)をしっかり学び、デモトレードや少額の取引で何度も挑戦して、「これならイケる」と思えるトレード手法を確立させましょう。
バイナリーオプションの危険性
バイナリーオプションの危険性は2つです。しっかり把握したうえで取引を楽しみましょう。
- 投資金額を全額失う可能性がある
- 無登録業者や有料ツールを使用しない
投資金額を全額失う可能性がある
デメリットの部分でも触れましたが、自分で決めたルールを守れない人は投資金額を全額失う危険性があります。
損失は投資した金額のみに限定されますが、予想を外せば全額失うリスクがあるため注意してください。
また、繰り返しになりますが、勘に頼った取引で勝ち続けるのは不可能です。
バイナリーオプションに限らず、投資は「必ず余剰資金」で行ってください。生活に必要なお金を投資してはいけません。
連敗がつづき、資金の大半を失えば、精神的ダメージが大きくなります。冷静さを欠いたトレードではさらに損失が膨らむでしょう。
無登録業者や信憑性のない有料ツールを使用しない
バイナリーオプションやFXの存在を初めて知った人の中には、なにも知らずに海外業者(海外FX)の口座を開設している人が少なからずいます。もしかすると、その海外業者は金融庁の登録を受けていない無登録業者かもしれないため、一度確認してみてください。
消費生活センターや金融庁のサイトにはトラブル事例や海外業者の注意喚起が出ています。
そのほか、「絶対にもうかる」「確実に稼げる」などとうたう有料ツールや情報商材は詐欺の可能性が高いので使用しないほうがよいでしょう。
すべての有料ツールが詐欺とは限りません。しかし、ツールを使用して稼げる保証はどこにもありません。
無登録業者やもうけ話にはトラブルがつきものですので注意してください。
FXとバイナリ―オプションの違いに関するFAQ
FXとバイナリーオプションの違いに関するよくある質問に回答します。
バイナリ―オプションはやめとけと言われる理由は?
バイナリ―オプションは価格の上下を予想する二者択一のルールのため、ギャンブルになりがちだからです。
勘や運に任せた取引では、あっという間に資金を失う恐れがあります。
投資である以上、情報収集や相場分析などしてできるだけ根拠のある取引を心がけたいものです。取引する際は十分に注意してください。
バイナリ―オプションよりFXの方が簡単?
取引の始めやすさや取引の仕組み自体はどちらも簡単ですが、どちらも「簡単に稼げる」たぐいの金融商品ではありません。
簡単に稼げる投資はこの世界に存在しないので、注意してください。
【まとめ】FXとバイナリーオプションの違いは「判断」の数
この記事のポイント
- FXは決済タイミングやレバレッジなど自分で判断が必要
- バイナリーオプションは二者択一で取引できるシンプルな仕組み
- バイナリーオプションの損益は価格変動の影響を受けない
- バイナリーオプションは最大損失額が事前にわかる
- どの投資においても資金管理やスキル・経験が必要
FXとバイナリーオプションの違いが理解できたでしょうか。
どちらも少額から始められる人気の投資ですが、リスクが伴います。
今回紹介した仕組みやメリット・デメリットを十分に理解して検討してください。
また実際に取引する前にデモトレードを利用し、取引に慣れてから始めるとよいでしょう。