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【米国株】ナスダック100に英半導体設計大手アーム・ホールディングスを採用。株価見通しは?

公開日:2024-07-01 | 更新日:2025-06-04 1 分の読み取り
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ポイント

  • ナスダック100にアーム組み入れ
  • 6月24日の取引開始前に反映
  • アナリストは「買い推奨」

目次 ー Contents

  • ナスダック100(NASDAQ100)に英半導体設計大手アーム・ホールディングス組み入れ
      • 業種別構成比(2024年3月28日時点)
    • ナスダック100(NASDAQ100)の構成銘柄上位
    • ナスダック100(NASDAQ100)とS&P500の株価推移
  • 英半導体設計大手アーム・ホールディングスとは?
    • 半導体産業の基盤となるアーム・ホールディングス
    • アーム・ホールディングスの売上高構成比
    • アーム・ホールディングスの売上高内訳
      • ロイヤルティの分野別市場規模、市場シェア
      • アーキテクチャー別市場シェア
      • アーキテクチャー別ロイヤルティ収入の割合
    • アーム・ホールディングスの業績・株価動向
    • アーム・ホールディングスとS&P500の株価推移
  • アーム・ホールディングスの株価見通し
    • アーム・ホールディングスのウォール街アナリストによる株価予想

ナスダック100(NASDAQ100)に英半導体設計大手アーム・ホールディングス組み入れ

米ナスダック社は6月13日、「ナスダック100指数(NASDAQ100)」の構成銘柄として、ソフトバンクグループ(SBG)傘下の英半導体設計大手アーム・ホールディングスを採用すると発表しました。6月24日の取引開始前に反映されます。

ナスダック100は、ナスダック市場に上場している国内外の非金融企業のうち、時価総額の大きい100社で構成される株価指数です。「S&P500種株価指数」とは異なり、米国外の企業も対象としています。

ナスダック100名称S&P500
1985年2月1日算出開始日1957年3月4日
ナスダック対象市場ニューヨーク証券取引所
ナスダック
100構成銘柄500
時価総額加重平均型算出方法時価総額加重平均型

ナスダック100は、イノベーションを発揮するハイテク株の比率が高いことが特徴です。

業種別構成比(2024年3月28日時点)

※図はナスダックを基に筆者作成

同指数の構成上位には、「マグニフィセントセブン(壮大な7社、M7)」を構成するマイクロソフト、アップル、エヌビディアなど、世界を代表するハイテク企業が名を連ねています。

ナスダック100(NASDAQ100)の構成銘柄上位

銘柄名比率
マイクロソフト8.75
アップル7.41
エヌビディア6.32
アマゾン5.25
メタプラットフォームズ4.76
ブロードコム4.44
アルファベット A2.49
アルファベット C2.42
テスラ2.37
コストコホールセール2.35
2024年3月28日時点
※図はナスダックを基に筆者作成

驚異的な株価パフォーマンスも上げている状況です。ナスダック100は指数算出を開始して以来、15,628%高となり、S&P500の2,898%を大きく上回りました(6月14日時点)。

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ナスダック100(NASDAQ100)とS&P500の株価推移

TradingViewですべてのマーケットを追跡

※図はTradingViewより引用

世界有数のテクノロジー企業が集結し、高い株価パフォーマンスもあげるナスダック100にアームが組み入れられることが決まり、同指数と連動する値動きを目指すファンドからの投資マネーの流入が期待できます。

英半導体設計大手アーム・ホールディングスとは?

アームは半導体設計大手です。2016年にSBGの傘下に収まった後、2023年9月には同年として世界最大の新規株式公開(IPO)を実現しました。現在はSBGが同社株を約90%保有しています。「AIブーム」をきっかけにして半導体業界が盛り上がりを見せる中、半導体産業の基盤となるアームも市場で注目を浴びている状況です。

本店所在地英国ケンブリッジ
創業年1990年
売上高約32億ドル(2024年3月期)
時価総額約1,654億ドル(2024年6月14日時点)
累計チップ出荷数2,874億個

アームは、半導体の動作を指示する「アーキテクチャー」と呼ばれる中核部分の設計に特化した「IP(回路設計データ)ベンダー」になります。エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)といったファブレス(工場を持たない半導体メーカー)などに、IPを組み合わせた製品の設計図を提供しています。

半導体産業の基盤となるアーム・ホールディングス

※図はアームを基に筆者加筆

EDAは「電子設計自動化」の略で、IPやAIを用いた半導体設計ソフトウェアをファブレスに販売します。半導体メーカーはアームのライセンスを基に、システムの動作に必要な複数の機能を1つの半導体チップに集積した「SoC(システム・オン・チップ)」などを設計していくことになります。

アームは、ファブレスなどにIPライセンスを供与した際の「ライセンス収入」と、半導体出荷数量に応じた「ロイヤルティ収入」を得ています。

アーム・ホールディングスの売上高構成比

2024年3月期
※図はアームを基に筆者作成

アームの強みは低消費電力のCPU(中央演算処理装置)の設計です。主力のスマホに加え、クラウドコンピューティングや自動車向けなどにも、同社設計の半導体の採用が拡大しています。

アーム・ホールディングスの売上高内訳

(2024年3月期)
※図はアームを基に筆者作成(https://investors.arm.com/static-files/4f2fc46b-34a5-4bc5-94af-f13fbc348f0e)

アームによると、同社ベースの半導体チップの累計出荷数は2,874億個にも上ります。世界人口の7割がアームベー スの製品を使用しています。特に、スマートフォンの99%がアームベースのプロセッサーで動作しており、アームは「スマホの黒子」として必要不可欠な存在になっていると言えるでしょう。

スマホ以外の2022年時点の市場シェアは、自動車向けが41%、高い成長が見込まれるクラウドコンピューティング向けは10%です。

ロイヤルティの分野別市場規模、市場シェア

※図はアームを基に筆者加筆

足元では、ハイパースケーラー(100万台以上の巨大な規模のサーバーを保有する企業)を筆頭に、生成AI向けデータセンターへの投資が急増している状況です。一方、AIデータセンターは電力を膨大に利用するため、消費電力の削減が大きな課題になっており、低消費電力のCPUの設計に強みを持つアームが競争優位性を発揮することが期待できるでしょう。

例えば、グーグルがデータセンター向けに開発したアームベースのカスタムCPU「Axion」は、x86ベースの半導体チップと比較して、パフォーマンスが50%向上し、エネルギー効率は60%改善しています。

顧客には、アップルやアルファベット(グーグル親会社)、エヌビディアといった世界を代表するテクノロジー企業が名を連ねます。米IT大手が独自半導体の開発の動きを強めていることも、アームにとって更なる業績拡大につながる可能性があります。

注力するデータセンター向けでは、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)、マイクロソフト、オラクルクラウドなど、世界最大手のハイパースケーラー10社がアームベースのチップを導入している状況です。

5月8日に発表した2024年1~3月期決算時には、エヌビディアの最新のAI半導体「Grace Blackwell Superchip (GB200)」にアームの72コアのNeoverse(サーバー専用プロセッサブランド)が採用されたことが明らかになりました。生成AI向けはアームの注力分野の1つになっています。

アーキテクチャー別のロイヤルティ収入の市場シェア(同社IPが搭載された半導体の金額ベース)は、2014年の39%から2023年には51%にまで拡大しました。インテルとAMDが採用するアーキテクチャー「x86」を大きく上回っている状況です。

アーキテクチャー別市場シェア

(半導体の金額ベース)

※図はアームより引用(https://investors.arm.com/static-files/4f2fc46b-34a5-4bc5-94af-f13fbc348f0e)

最新のアーキテクチャー「Armv9」は、前世代と比較してチップあたりのロイヤルティ収入が大幅に拡大します。足元では、アーキテクチャー別のロイヤルティ収入の約20%を占めています。

アーキテクチャー別ロイヤルティ収入の割合

※図はアームを基に筆者加筆

スマホ、サーバー、家電、車載用アプリケーションなどに搭載されるArmv8ベースのチップの大半がArmv9に置き換わる見込みです。ロイヤルティ収入に占める割合が高まる中で、同社の収益性もさらに高まるでしょう。

今後も、「AIスマホ」、端末内でデータを処理する「エッジAI」、「自動運転」、「AIデータセンター」などの分野で、アームベースの技術への需要が高まることが期待できます。

アーム・ホールディングスの業績・株価動向

アームは、2021年3月期から2024年3月期までに売上高が59%増となり、大きく業績を拡大させています。直近の2024年第4四半期には、過去最高の売上高を達成しました。

半導体を生産しない「持たざる経営」を実践し、2024年第4四半期の粗利益率は97.2%、営業利益率は42.1%と高い収益性を誇ります。

足元では、スマホ、サーバー、自動車市場でArmv9の採用が続き、ロイヤルティ収入が記録的な伸びを示している状況です。データセンターからエッジコンピューティングに至るAI向けに、アームのエネルギー効率に優れた技術に対する需要が高まっています。

アームの株価動向に目を転じると、2023年9月のナスダック上場以来、株価は約181%高と、S&P500の20.57%を大きく上回るパフォーマンスです。

アーム・ホールディングスとS&P500の株価推移

TradingViewですべてのマーケットを追跡

※図はTradingViewより引用

2024年2月8日の2023年10~12月期決算発表後には、株価が前日比64%高となるなど、株価変動率が大きいことも同社株の特徴の1つと言えます。足元は史上最高値圏で推移していますが、中長期の成長期待を背景に、決算発表などで下押しした際には投資の好機になるかもしれません。

アーム・ホールディングスの株価見通し

ここからはウォール街のアナリストによるアーム株の目標株価を見ていきましょう。

アーム・ホールディングスのウォール街アナリストによる株価予想

アナリスト16名のコンセンサス・レーティングは「Moderate Buy(買い、やや強気)」です。目標株価の平均値(12か月後)は124.93ドルであり、6月17日終値(160.29)はすでに大きく上回っている水準になります。アナリスト予想の最高値は180ドル、最安値は85ドルです。

株価
最高値180ドル
最安値85ドル

今後、AIスマホやAIデータセンターなど向けに需要が高まり、業績の拡大が確認されれば、アナリストが目標株価の引き上げに動くでしょう。

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